脳神経を死滅させる仕組み解明 アルツハイマー病ラットの神経細胞にアミロスフェロイドだけを加えた画像(上)。下はアミロスフェロイドとアミノ酸化合物を加えた画像。上は神経細胞が壊れた(矢印の部分)が、下は壊れずに維持された(先端医療振興財団提供・出典は10.1073/pnas.1421182112(PNAS2015)) 脳内に蓄積しアルツハイマー病を引き起こすとされるタンパク質「アミロイドベータ」が球状の集合体となって神経細胞を死滅させる仕組みを、先端医療振興財団(神戸)や京都大などのチームが解明し、31日発表した。発見した化合物で、ラットの神経細胞死を防ぐことにも成功した。 成果は米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。星・同財団客員上席研究員は「症状が重くなるのを長期間抑える薬剤や予防薬の開発につながる」としている。 チームによると、アミロイドベータが約30個球状に集まると、アミロスフェロイドと呼ばれる塊になる。強い毒性を持ち、患者の脳に蓄積しているという。 【共同通信】
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