ソウル市内の公立高校で2年余りにわたり、教員5人が同僚の女性教員や女子生徒にわいせつな行為やセクハラ発言を繰り返していたことが判明した。同市教育庁(教育委員会に相当)が特別監査に着手したが、被害者は少なくとも20人以上に達することが分かり、波紋が広がっている。
ソウル市教育庁によると、今月14日、同市西大門区の高校に通う女性生徒が「A教諭からわいせつな行為をされた」と学校に届け出た。50代のA教諭は、この学校の生徒たちの、性に関する悩みについての相談を担当していた。被害に遭った生徒は、美術室でA教諭に太ももや腕、胸などを触られたという申告書を学校に提出した。A教諭は「普段から親しくしていた生徒と話をしているうちに、一部身体の接触があっただけで、わいせつな行為をする意図はなかった」と釈明しているという。
一方、B教諭は授業中、生徒たちの前で不適切な性的発言を繰り返し、また、20代の女性教諭にわいせつな行為をしていたとの疑惑が浮上した。B教諭は一部の女子生徒たちに、「ファン・ジニ」「春香」などのあだ名を付けたり、芸能人と性的関係を結ぶ自分の想像を授業中に語ったりした。「ファン・ジニ」や「春香」は、映画やドラマなどに登場する妓生(キーセン=芸妓)やその娘の名だ。特別監査に乗り出した市教育庁は22日、A教諭とB教諭に自宅待機を命じ、警察に告発した。
性的な問題行動はこれだけにとどまらなかった。市教育庁がこの学校の生徒や教職員全員に対し、今月20-22日にアンケート調査を行った結果、別の教員3人が学校でわいせつな行為やセクハラ行為をしたとの回答が多かった。
進路・進学担当のC教諭は昨年2月から1年以上にわたり、6人以上の女子生徒にわいせつな行為をしたとして、すでに警察の捜査を受けた。C教諭は進学指導室で、進学相談のため来室した女子生徒を後ろから抱きかかえるなど、数回にわたってわいせつな行為をしていたことが分かった。また昨年2月にはD教諭が、カラオケボックスで同僚の女性教諭の衣服を切り裂き、体を触るなどのわいせつ行為をし、ほかの学校に異動させられた。