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 世界保健機関(WHO)は7月31日、カナダ政府機関などが開発したエボラ出血熱のワクチン「VSV―EBOV」の臨床試験の中間結果で「100%の効果」が確認されたことを明らかにした。エボラ出血熱対策で一大転換点となる可能性がある。この臨床試験の結果は、英医学誌ランセットに投稿された。

 WHOの発表によると、臨床試験はエボラ出血熱の流行が続くギニアで行われ、患者と接触した4千人以上が参加した。

 ただし、最終的な結論を得るには、さらなる臨床試験や研究が必要だという。また、大量生産の体制も整えなくてはならない。

 WHOのチャン事務局長は、「効果の高いワクチンは現在および将来のエボラ出血熱の流行に対処するための、さらなるとても重要な手段になるだろう」との声明を出した。(ジュネーブ=松尾一郎)