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 広島への原爆投下から70年になる来月6日の平和記念式典で、松井一実(かずみ)・広島市長が読み上げる「平和宣言」の骨子が31日、明らかにされた。「広島をまどうてくれ(もとに戻してほしい)」という方言を盛り込み、家族を奪われた喪失感や放射線被害、差別・偏見に苦しんできた被爆者の思いを表現。「核兵器は絶対悪」とし、世界に向けて廃絶を訴える。

 宣言では、核兵器廃絶を願う被爆者の思いは憎しみを超えた「人類愛」のメッセージだと指摘。武力に頼らない安全保障の仕組みをつくり出すため、各国の指導者が対話を重ねることが「核兵器廃絶への第一歩」になると訴える。

 被爆者の間では、1万5千発を超える核兵器の存在や、クリミア危機をめぐるロシアのプーチン大統領の「核使用準備発言」への懸念が強い。宣言は、核保有国の指導者が核による威嚇にこだわる言動を繰り返していることを批判し、「核兵器が存在する限り、いつ誰が被爆者になるか分からない」と警鐘を鳴らす。来年に伊勢志摩で主要国首脳会議(サミット)、外相会合が広島で開かれることを踏まえ、各国首脳らの被爆地訪問も呼びかける。