難民庇護はドイツ国の義務だが
ドイツ基本法(憲法に相当)には、「政治的に迫害される者は庇護権を享有する」と明記されている。ナチの時代にユダヤ人を排斥したことへの反省と、逃げたユダヤ人が外国で助けてもらったことへの感謝が、ここに表されている。つまり、「難民庇護はドイツ国の義務」という解釈だ。
そんなわけで、今までかなり気前良く、難民、および亡命者を受け入れ続けてきた。90年代、ソ連や東欧が崩壊した時も、ユーゴの内乱の時も、多くの難民がドイツに駆け込み、申請をし、最終的に多くがドイツに留まることになった。
しかし、現在、当時とは比べ物にならないほどの数の難民がドイツに押し寄せている。今年の1月から6月までの半年間で、約18万人! 1日1000人の計算だ。しかも、その勢いが下火になる様子はない。それどころか、おそらく年末までには、45万人に膨れ上がるという。ドイツは今、騒然としている。
ドイツが、いくら寛大な難民保護政策を取ってきたからといって、誰でもここに留まれるチャンスがあるわけではない。そもそも難民とは、戦争、人種差別、宗教的・思想的弾圧、政治的迫害、飢餓、伝染病、自然災害、経済的困窮などで、生まれ故郷を離れなければならなくなった人のことをいう。
だから、「安全な第三国」から来た者は、申請しても認められない。つまり、日本人が迫害を受けたと言ってドイツで難民申請しても、絶対に認められることはない。日本は、宗教的迫害も、政治的迫害も、飢餓もない「安全な国」だからだ。
今、ドイツにほぼ間違いなく留まることができるのは、シリア、イラク、アフガニスタン、パキスタン、ナイジェリア、エリトリア、ソマリアなど、戦闘地域、あるいは内乱地域から来た人々だ。一方、バルカン半島はすでに「問題なし」とみなされているので、コソボ人やアルバニア人、セルビア人などは、申請しても、審査が終わると帰国させられる。
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