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”形式卒業者”も夜間中学 入学可能に7月31日 5時43分
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不登校や虐待などでほとんど学校に通えないまま形式的に卒業した人は、これまで実態として「夜間中学」に入学することができませんでしたが、文部科学省は方針を転換し、入学を認めるよう全国の教育委員会に通知しました。
公立中学校の夜間学級、いわゆる「夜間中学」は中学校を卒業していない場合に入学できるとされています。
これについて文部科学省は、不登校や親による虐待、それに無戸籍や所在不明の子どもなど、ほとんど学校に通えないまま形式的に卒業した子どもたちの存在が明らかになってきたとして、これまでの方針を転換し、夜間中学への入学を可能にすることを決めました。
入学が可能になるのは、実際には十分、学ぶことができなかった「形式卒業者」で、保健室登校をしていた子どものほか、記録が廃棄されて当時の就学状況が把握できないケースや、転校を繰り返す間に記録自体が引き継がれてないケースなども対象に含むとしています。
文部科学省は、この方針を2学期から適用するよう30日、全国の教育委員会に通知しました。
これについて文部科学省は、不登校や親による虐待、それに無戸籍や所在不明の子どもなど、ほとんど学校に通えないまま形式的に卒業した子どもたちの存在が明らかになってきたとして、これまでの方針を転換し、夜間中学への入学を可能にすることを決めました。
入学が可能になるのは、実際には十分、学ぶことができなかった「形式卒業者」で、保健室登校をしていた子どものほか、記録が廃棄されて当時の就学状況が把握できないケースや、転校を繰り返す間に記録自体が引き継がれてないケースなども対象に含むとしています。
文部科学省は、この方針を2学期から適用するよう30日、全国の教育委員会に通知しました。
現場は歓迎も 体制整備が課題
形式卒業者の入学を可能にする今回の方針について、夜間中学からは歓迎の声とともに課題を指摘する声も聞かれました。
東京都の「足立区立第四中学校」の夜間学級には、中学校を卒業できなかった70人余りが、都内や、夜間中学のない近隣の自治体から通っています。
形式的に学校を卒業した人からの問い合わせは頻繁にあるということで、最近も、不登校だったという長野県の女性から「字がうまく書けず仕事が続かないため学び直したい」と電話がありましたが、断らざるをえなかったということです。高橋淳校長は「夜間中学に通う人の学ぶ意欲は非常に強く、形式卒業者にも門戸を開くことができるのはすばらしいことで大きな転換だと思う」と話しています。
ただ、文部科学省によりますと、夜間中学が設けられているのは8つの都府県の31校にとどまっています。高橋校長は「受け入れ可能な人数には限りがあるので、希望者が多すぎると十分なケアができなくなる。夜間中学が全く設置されていない自治体もあり、国が受け入れ体制を整備する必要がある」と課題を指摘しました。
東京都の「足立区立第四中学校」の夜間学級には、中学校を卒業できなかった70人余りが、都内や、夜間中学のない近隣の自治体から通っています。
形式的に学校を卒業した人からの問い合わせは頻繁にあるということで、最近も、不登校だったという長野県の女性から「字がうまく書けず仕事が続かないため学び直したい」と電話がありましたが、断らざるをえなかったということです。高橋淳校長は「夜間中学に通う人の学ぶ意欲は非常に強く、形式卒業者にも門戸を開くことができるのはすばらしいことで大きな転換だと思う」と話しています。
ただ、文部科学省によりますと、夜間中学が設けられているのは8つの都府県の31校にとどまっています。高橋校長は「受け入れ可能な人数には限りがあるので、希望者が多すぎると十分なケアができなくなる。夜間中学が全く設置されていない自治体もあり、国が受け入れ体制を整備する必要がある」と課題を指摘しました。