明日もきっと、おいしいご飯 〜銀のスプーン〜 #41 2015.07.27


(律)何ができるか分からないけど真也さんと路加の近くにいてあげたいんだ。
(路加)パパ!
(隆)おお。
路加。
(律)真也さんつらそうだった。
誰も傷つかない方法ってないのかな?
(真也)日曜日に連れてくから。
もうあなたのうちで預かって。
(律)きっと路加も今日のオムライスのこと忘れないと思います。

(花山)《検査結果のことなんだが》
(花山)《がんが再発してる》
(恭子)《嘘。
何で?》《この前の腫瘍が消えてからまだ2カ月もたってないのよ》《あのときは確かに腫瘍が消えてたんだ》《でもこんなことになるならもっともっと慎重になるべきだった》《すまない》《ごめん》《大輔君を責めてるわけじゃないの》《でもあまりにも早過ぎて》《恭子ちゃん。
大丈夫か?》《ごめん。
大丈夫》《見つかった場所は前と同じ肺の入り口だ》《手術もできなくはないが難しいオペになることは間違いない》《がん細胞ごと肺を切除することになる》《どの程度切除するかは開けてみないと分からないが場合によっては日常生活に影響が出るかもしれない》《抗がん剤だと駄目なの?》《もちろん前回みたいに抗がん剤でたたいていくこともできる》《ただ俺は切ってしまった方がいいと思ってる》《えっ?》《前回の抗がん剤がまた効くとは限らないんだ。
むしろだんだん効かなくなっていくことの方が多い》《その間にどんどんがんは大きくなっていく》《今ならまだ腫瘍は小さい。
完全に取りきることができる》《切除した方が再発の可能性は低くなるはずだ》《抗がん剤だとまた再発するの?》《分からない》《手術をすれば再発はしないの?》《それも断言はできない》《そんな…》あなた。
私どうしたらいい?
(律)
このときお母さんが抱えていたものに僕はまだ気付いていなかったんだ

(律)おはよう。
おはよう。
(律)手伝うよ。
じゃあ卵焼きお願い。
(律)分かった。
今日も路加君のところに行くの?
(律)うん。
大学の帰りに寄ってくる。
今日も夕ご飯一緒に食べようと思うんだけどいいかな?うん。
じゃあうちは調とカナと食べちゃうわね。
(律)ごめんね。
別にいいわよ。
律は路加君をちゃんと見守ってあげて。
(律)うん。
ありがとう。

(ノック)
(唯)先生。
(調)よっす。
おう。
調か。
(調)うめえ。
やっぱカップ焼きそばって最強。
(花山)お前それ食うためだけに俺んとこ来たのか?
(調)だってうちってみんな料理好きじゃん?だからカップ麺とか絶対出ないからさ。
たまに無性に食べたくなるんだよ。
(花山)手料理作ってもらっといてお前ぜいたくな悩みだな。
(調)まあそれはそれ。
っていうかさ先生は料理とかしないの?
(花山)えっ?
(調)だって母ちゃん落としたいならまずは胃袋でしょ。
父ちゃんも料理で母ちゃん落としたみたいだし。
いや。
あのな。
大洋さんはプロのコックだったんだぞ。
かなうわけないだろ。
(調)医者だし手先は器用だろ?大丈夫だって。
オムライス作ってさケチャップで書くんだよ。
「結婚してください」って。
もう完璧。
今度うちに作りに来いよ。
そしたら母ちゃん絶対先生のこと見直すからさ。
おう。
そうだな。
(調)うん。
(真也)《私一人じゃあの子との時間をちゃんとつくってあげられないの》《もっともっと路加にさみしい思いをさせてしまうの》
(真也)《ちゃんとそばにいてくれる人に託すのがあの子のためでしょ?》
(志穂)私に話って?
(律)一つだけ確認したいことがあって。
路加君のことね?志穂さんは路加のことどう思ってるんですか?志穂さんの本音はどうなのか。
路加のこと憎いと感じてもおかしくないと思います。
もちろんそんなことないって思うんですけど。
それだけ確認したくて。
私ねおととしに一度流産してるの。
妊娠が分かったときは天にも昇るほどうれしかった。
新しい命。
掛け替えのない宝物。
生まれる前に亡くしてしまったけれどその子のことをいとおしく思う気持ちは今でも変わらない。
路加君に初めて会ったときね本当にかわいくて天使だと思った。
いとおしくて涙が出た。
守りたいって思ったの。
だからホントは私が身を引こうと思った。
えっ?それが何よりも路加君のためだから。
ねえ。
律君。
あなたは今回のことどう思う?真也さんと路加君を一番近くで見てきたあなたの意見が知りたいの。
僕は路加と真也さんは離れちゃ駄目だと思ってます。
でも真也さんの気持ちも分かるんです。
路加の未来を守りたいっていう気持ちが。
もしも自分が同じ立場だったら何を選ぶんだろうって考えてみたんですけど。
僕には何も選べませんでした。
真也さんは選んだのよね。
路加君の未来のために。
ホントにすごい人ね。
あのう。
路加のことどうかよろしくお願いします。
(一同)いただきます。
(路加)おいしい。
(真也)よかった。
(志穂)《真也さんは選んだのよね》《路加君の未来のために》
(路加)あっ。
そうだ。
お兄ちゃん。
あのね。
今度パパの家に行くの。
えっ?
(路加)ママまたお仕事大変なんだって。
だから今度パパのおうちに遊びに来てね。
そうなんだ。
分かった。
きっと遊びに行くからね。
(真也)パパのおうちでもいい子にするのよ。
お兄ちゃんのところでもできたもの。
路加なら大丈夫よね?
(路加)うん。
(真也)あっ。
もう。
慌てて食べるから。
(路加)だってママのご飯超絶おいしいんだもん。
超絶?分かった。
じゃあ超絶おいしいご飯また作ってあげるからね。
(路加)ありがとう。
(真也)食べよう。

(奏)律兄ぃは立ち入り禁止だからね。
えっ?
(調)律兄ぃは路加が来るまでゆっくりしててくれよ。
いいよ。
手伝うよ。
(奏)駄目。
今日は律兄ぃの誕生日なんだから。
じゃあ何か買うものがあれば…。
(調)それも母ちゃんが行ってくれてるから大丈夫。
(調)そこら辺散歩でもしてきてよ。
はい。
(調)うん。
追い出されちゃった。
(環)いいじゃない。
今日は律が主役なんだからたまには何にもしないで弟たちに任せなさい。
(みつ子)そうよ。
ほら。
座って。
はい。
(圭介)律ももう19か。
(みつ子)来年は成人ね。
(圭介)あんなにちっちゃかったのになぁ。
姉さんも感慨深いだろうな。
これからはお前が姉さん支えてやってくれよ。
(みつ子)あら。
律君はもうじゅうぶん大人だもの。
(みつ子)お姉さんだってきっと頼りにしてると思うわよ。
(圭介)うん。
だといいんですけど。
(環)それで実の弟の方はどうなってんの?今日が真也さんと路加が一緒に過ごす最後の日なんだ。
だから路加にもうんと楽しんでもらいたいんだ。
(みつ子)そうなの?じゃあ私も行こうかしら。
(環)いいの。
ママは。
もう。
またややこしくなるでしょ。
(みつ子)冗談よ。
でも路加君楽しんでくれるといいわね。
(圭介)うん。
はい。
(絹江)わざわざ寄ってもらって悪かったね。
ううん。
私もお母さんにちょうど用事があったし。
(絹江)うん?
(三崎)これ俺たちから律に。
あんたから渡しといてくれ。
ありがとうございます。
律きっと喜びます。
(三崎)ああ。
でもホントにいいの?せっかくだからお母さんと三崎さんも。
(絹江)路加と母親も来るんだろ?私たちがいても気まずいだろうし今日はあんたたちだけで祝ってやっとくれ。
分かったわ。
(絹江)で用事って何だい?あのね。
私再発しちゃったの。
(絹江)えっ?がん。
またできてるって。
手術するかまた抗がん剤で治療するか迷ってる。
でも取りあえずお母さんと三崎さんには伝えておかなきゃと思って。
(絹江)手術はできるのかい?うん。
でも場合によっては日常生活に影響が出るかもって。
何でなんだよ?神様は何であんたばっかり。
これまでだって人一倍苦労してきたのにこの上また…。
ごめんね。
お母さん。
(三崎)律たちはそのことを知ってるのか?いえ。
まだです。
路加君のことが落ち着くまでは他の心配事は抱えさせたくなくて。
恭子。
よく言ってくれたよ。
私にできることがあったら何でも言っとくれ。
今度こそ私があんたのために力になる。
お母さん。
自分の体のことを第一に考えるんだよ。
無理は絶対にしてはいけないよ。
ありがとう。
お母さん。
じゃあ行くわね。
路加君たちが来る前にごちそう作らなきゃだから。
(絹江)ああ。
そうだね。

(ドアの閉まる音)
(調)律兄ぃ。
誕生日おめでとう!ありがとう。
(一同)おめでとう!ありがとう。
(一同)おめでとう。
路加も退院おめでとう。
(路加)ありがとう。
お兄ちゃん。
これ僕とママからのお誕生日プレゼント。
ありがとう。
路加。
(路加)開けて開けて。
うん。
四つ葉のクローバーだ。
(奏)四つ葉のクローバーは幸運や真実の愛の象徴っていわれてるんだよ。
(路加)僕とお揃いだよ。
えっ?
(奏)いいな。
お揃い。
(調)うん。
かっけえな。
ありがとう。
路加。
(調)じゃあこれは俺たちから。
(奏・調)ジャーン。
せーの。
(調)あいよ。
何?
(奏)フードプロセッサーだよ。
律兄ぃ欲しがってたでしょ?高かったんじゃないの?
(奏)そんなことないよ。
お小遣いためてたし。
(調)まあ母ちゃんが半分出してくれたしな。
感謝の気持ちはいずれ倍返しってことで。
(路加)僕も倍返し。
ありがとう。
はい。
これはおばあちゃんたちから。
おばあちゃんたちからも?後でちゃんとお礼してね。
うん。
じゃあ調と奏で作ってくれたケーキから頂きましょうか。
(路加)うん。
食べる!
(調)おいおい。
路加が言うのかよ。
(調)今日の主役は律兄ぃなんだぜ。
(路加)あっ。
そうだった。
ごめんね。
お兄ちゃん。
ううん。
(奏)よし。
おお。
すごい。
おいしそう。
(調・奏)シラベカナデです。
(調)僕たちの兄ちゃんが19歳の誕生日らしいんですけどどうもねまだ彼女がいないらしいんですよ。
(奏)えっ?そうなんですか?
(調)どんな女の子なら律兄ぃの彼女になれるか。
これをちょっとやってみたいんですけど。
(奏)いいですね。
じゃあ私が律兄ぃやるんでしー兄ぃは彼女やってください。
(調)しーちゃんラジャーです。
律君。
おはよう。
(奏)おはよう。
しーちゃん。
(調)私律君のためにお弁当作ってきたの。
(奏)へえー。
うれしいな。
でも僕も作ってきたんだよ。
(真也)これそこでいい?ありがとうございます。
あのう。
キーホルダーありがとうございました。
(真也)路加が教えてくれたのよ。
あなたのうちのレシピノートに四つ葉のクローバーが貼ってあったって。
えっ?
(真也)あなたのうちらしいわね。
でも路加も喜んでたから。
あなたと一緒のものを持てて。
僕もうれしかったです。
一生大切にします。
路加。
今日はありがとね。
(路加)来年も一緒にお祝いしようね。
うん。
(調)楽しみだな。
(路加)うん。
(真也)じゃあ私たちはこれで。
気を付けて。
(奏)路加。
またね。
(路加)うん。
バイバイ。
(調)バイバイ。
(恭子・奏)バイバイ。
(真也)行こう。

(ドアの閉まる音)
(奏)行っちゃったね。
(調)ああ。
でもよかったんじゃね?また来られるって言ってたし。

(路加)お祝い今日すっごく楽しかったね。
(真也)そうね。
(路加)路加君ラジャーです。
(真也)うん?もう1回言って。

(路加)路加君ラジャーです。

(真也)フフフ。
(調)えっ?路加のこと向こうの家に連れていくのってあしたなのかよ?うん。
黙っててごめん。
いや。
俺聞いちゃってたら今日普通にできなかったから。
終わってからでよかったよ。
(奏)私も。
路加と路加ママあんなに楽しそうだったのに。
すごい人ね。
えっ?路加君の笑顔をちゃんと守って。
離れることがつらくないわけないのに。
向こうに行っても元気でいるのよ。

(足音)出掛けるの?うん。
ちょっとね。
律は真也さんのところに行くんでしょ?うん。
でもどんな顔して会えばいいのかなって。
いつもどおり。
これまでどおりでいいんじゃない?うん。
そうだね。
じゃあいってきます。
いってらっしゃい。

(ドアの開閉音)パパ!
(隆)おう。
路加。
待ってたぞ。
(志穂)路加君。
いらっしゃい。
(路加)志穂お姉ちゃん。
また遊んであげるね。
(志穂)うん。
(隆)フフフ。
(真也)じゃあママはこれで。
お仕事落ち着いたら迎えに来るからね。
いい子にしてるのよ。
(路加)うん。
僕いい子にしてるよ。
だからお仕事頑張ってね。
(路加)ママ。
頑張ってね!もう一度だけ確認させて。
抗がん剤での治療より手術の方が再発の可能性は低いのよね?
(花山)ああ。
でも大きく切除したら日常生活に支障が出ることもある。
そうだ。
分かったわ。
ごめん。
大輔君。
私手術はできないわ。
えっ?
このときの母の思いを僕は後で知ることになる
そしてもう一人の母の思いも
2015/07/27(月) 13:25〜13:55
関西テレビ1
明日もきっと、おいしいご飯 〜銀のスプーン〜 #41[字][デ]

母・恭子(富田靖子)の病気の再発、実父・隆(和田聰宏)との確執、そして実母と実弟の幸せ…。律(高杉真宙)たちと料理が紡いできた、家族の絆の物語。その結末とは…。

詳細情報
番組内容
 恭子(富田靖子)の癌が再発。以前の腫瘍が消えてから2カ月足らずでの出来事に、恭子は言葉を失う。花山(山田純大)からは、今回は抗がん剤治療ではなく、手術をすすめられるが…。
 律(高杉真宙)は志穂(小野真弓)を訪ねる。路加(山口祐輝)のことをどう思っているのか、確認しておきたかったのだ。志穂が子どもを愛おしく思う気持ちは正直なものだと分かり、律は深々と頭を下げる。
番組内容2
「路加のこと、どうかよろしくお願いします」と。
 そんな中、迎えた律の誕生日。調(前田旺志郎)と奏(田附未衣愛)が気合いを入れて準備し、路加と真也(河井青葉)も参加した誕生会は笑顔があふれ、とても楽しいものに。しかしその翌日は、真也と路加の別れの日で…。
出演者
早川 律:高杉真宙 
早川恭子:富田靖子 
花山大輔:山田純大 
雨宮真也:河井青葉 
鈴井 環:岩田さゆり 
茂木和彦:木本武宏 
  ・  
早川 調:前田旺志郎 
早川 奏:田附未衣愛 
雨宮路加:山口祐輝 
  ・
一柳 隆:和田聰宏 
鈴井みつ子:芳本美代子 
小川絹江:藤田弓子 ほか
スタッフ
【原作】
『銀のスプーン』小沢真理(講談社「Kiss」連載中)
【脚本】
中村由加里 
【演出】
金子与志一 
【プロデュース】
松本圭右(東海テレビ) 
西 麻美(松竹) 
原 克子(松竹) 
竹内絵唱(松竹) 
【音楽】
市川 淳
【主題歌】
高橋 優「おかえり」(ワーナーミュージック・ジャパン)
【制作著作】
松竹株式会社
【制作】
東海テレビ
ご案内
【公式サイトURL】
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【公式ツイッターアカウント】
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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