秋山豊寛さん:安保法案の廃案訴え 京大で講演
毎日新聞 2015年07月30日 21時49分(最終更新 07月30日 21時55分)
日本人初の宇宙飛行士として1990年に旧ソ連のソユーズ宇宙船に搭乗した、ジャーナリストで京都造形芸大教授の秋山豊寛さん(73)=京都市左京区=が30日、京都大(同区)で講演し、参議院で審議中の安全保障関連法案の廃案を訴えた。
安保法案に反対する市民らで作る「戦争をさせない左京1000人委員会」の結成集会で講演し、約130人が聴いた。
秋山さんは法制化を急ぐ政府の狙いを「日本を米軍と一体化した戦争の中に埋め込んでいこうとする試み」と分析。「おかしいことはおかしいと直接声を上げよう」と訴えた。
また、安保法案への国民の理解が進んでいないと伝える報道を疑問視し、「理解が進んでいないのではない。私たちは政府がやろうとしていることを理解しているからこそ反対している」と強調した。講演を聴いた同志社大2年の野間陸さん(20)は「大学は夏休みに入ったが、ここからが廃案にできるかの勝負」と会場の人たちに訴えた。
秋山さんは2011年の東京電力福島第1原発事故後、福島から京都に移り住んだ。【川瀬慎一朗】