HERO #02【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】 2015.07.28


今の同型機のオーナーの方がおっしゃっていましたけど気温の状態とか
(川尻)今日は4件。
(千佳)新規の事件ですか?
(田村)まったく毎日毎日。
(遠藤)勘弁してくださいよ。
(末次)世の中には犯罪者が多過ぎますよね。
(宇野)僕今20件も抱えてるんですよ。
(礼子)私は25件。
(久利生)検事増やさないのかな?
(井戸)事務官もですよ。
(川尻)振り分けてもいいかな?
(久利生)どうぞ。
(川尻)えー。
一つは詐欺事件。
えー。
もう一つは野球賭博。
(田村)野球か。
しばらく投げてないな。
(宇野)あっ。
野球やってたんすか?
(田村)高校球児だったんだよ。
(井戸)僕もです。
(遠藤)中学んとき野球部。
(久利生)リトルリーグ入ってた。
(末次)私は三角ベースボール。
(千佳)甲子園とか目指してたんですか?田村さん。
(田村)当たり前だよ。
(礼子)目指すだけなら誰でもできる。
(田村)何ぃ?
(久利生)あっ。
でもね俺中学んときにサッカーいっちゃったの。
(一同)ああ。
分かる。
(川尻)もういいかな?ちょっと。
(久利生)どうぞ。
(川尻)えー。
残りの2つは。
(田村)野球賭博は僕がやりますよ。
えー。
よし。
遠藤。
行くぞ。
(遠藤)はい。
残りの2つは。
(宇野)詐欺事件は僕が。
知能犯は任せてください。
ほら。
行くよ末次さん。
(末次)はいはい。
(礼子)残り2つは何ですか?
(川尻)ああ。
どっちも強制わいせつだ。
(久利生)えっ?
(千佳)強制わいせつ!?
(川尻)夜道で後ろから抱き付くという手口は似ているが一人は警察で20件余りの余罪を認めている常習犯のフリーター。
もう一人は初犯で一流企業に勤める資産家の息子。
(礼子)フリーターの痴漢とエリートサラリーマンの痴漢?はい。
(千佳)貧乏な痴漢と金持ちの痴漢。
(久利生)痴漢は痴漢だろ。
(千佳)そうですけど。
でどっちになりました?
(久利生)エリート。
(千佳)ふーん。
あっ。
失礼します。
ハァー。
(田村)君も野球を?
(岡本)まあね。
(遠藤)へえー。
甲子園目指してたの?
(岡本)出ましたよ。
夏の大会。
(田村)何?
(遠藤)えっ?どこ守ってたの?
(岡本)ピッチャー。
(遠藤)すげえ。
(田村)甲子園球児が野球賭博に手を染めた。
勾留決定!
(遠藤)はい。
勾留。
(春美)ハァー。
だましやすい男はすぐ分かっちゃいますよ。
(宇野)ふーん。
例えば?
(春美)学歴とかはあるんだけど。
背が低いとか顔が薄いとかルックスにコンプレックス持ってる人。
(末次)ここにいます。
(春美)あと年で体にがたきてんのにエアロビとか社交ダンスとかやってる痛いおじさん。
(宇野)ここにいます。
(末次)あなたどういう詐欺やってんの?
(東)東武生。
平成2年6月3日生まれ。
(井戸)貧乏な痴漢を選んだんですね。
(礼子)常習犯を選んだのよ。
(礼子)警察では18件の犯行を認めていると?僕は駄目人間です。
(井戸)反省してるの?
(東)反省してます。
(礼子)反省は後でいいから。
まず1件目。
(井戸)はい。
(久利生)勝俣大毅さん。
(久利生)あなたは平成26年7月19日午後10時12分ごろ東京都杉並区下高井戸6丁目の路上において同所を通行中の宮原祥子さんに対しいきなり背後から抱き付いて強制わいせつ罪で逮捕されました。
間違いないですか?
(勝俣)はい。
(千佳)被害者の女性から反撃されて動けなくなりそこを通り掛かったパトロール中の警官に現行犯逮捕。
エッチなことしようとして返り討ちに遭っちゃった。
ねっ?あっ。
それって宮原さんにやられちゃったんすか?
(勝俣)フゥー。
い…。
どうしてそんなことしたんすか?
(勝俣)魔が差して。
ああ。
つい。
つい?
(千佳)つい!?仕事のストレスで。
(千佳)ストレスがたまったら女性を襲うんですか。
後ろから抱き付いただけです。
ハァー。
えっ?抱き付いて?胸を触ろうと。
いや。
こう。
こういう感じで?
(勝俣)はい。
ああ。
最低!いや。
これ確認だろ?この人がやったことの。

(桜井)おはようございます。
(小杉)おはようございます。
(桜井)勝俣大毅さんの弁護人の桜井丈太郎です。
(小杉)あっ。
ああ。
桜井ぶんたろう?あっ。
丈太郎先生。
(桜井)勝俣さんは一流企業にお勤めでご両親と同居されてます。
前科も逃亡する恐れもありませんから取りあえずご自宅に帰していただけませんか?それは検事が決めることです。
ですね。
では相手の女性の方に私の連絡先を伝えてください。
示談の交渉をさせていただきます。
お伝えしますが連絡があるかどうかは分かりませんよ。
何熱くなってんの?なってませんよ。
(桜井)実は逮捕されたとき勝俣さんはご自分のスマホで警察の取り調べを録音していました。
(久利生・千佳)えっ?はっ?
(赤間)女に抱き付いて何しようとしたんだ?こら!
(物音)
(勝俣)やめてください。
(赤間)泣くぐらいなら最初からやらなきゃよかったろうが!
(物音)
(桜井)刑事は勝俣さんの胸ぐらをつかみ怒鳴りつけたんです。
これは違法な取り調べですよね?悪いのは勝俣でしょう。
夜道でいきなり女性を襲ったんですよ?
(桜井)抱き付いただけです。
女性にとっては同じことなんです。
(桜井)私は検事と話してる。
素人は黙っててください。
素人!?
(桜井)事務官は司法試験に通った法律家ではない。
単なる検事のサポート役でしょ。
(桜井)検事。
勝俣さんを帰してくださいますよね?よろしくお願いします。
えっ?いや。

(勝俣)ああ。
助かった。
(桜井)相手の女性から連絡がありしだい交渉に入ります。
示談が成立すれば勝俣さんは無罪放免です。
(勝俣)ありがとうございます。
桜井先生。
(勝俣)いや。
ち…。
(桜井)彼女にやられたところですか?
(勝俣)はい。
蹴られたんですよね?
(勝俣)ええ。

(ノック)はい。
(礼子)お邪魔?いや。
被疑者釈放したんだって?なかなかやり手っぽいわね。
向こうの弁護士。
でっかい事務所のトップですよ。
うん?何で企業法務のエキスパートが痴漢のべ…。
弁護なんか。
ねえ?やってるんすかね?フッ。
やり手なら何だってできるわよ。
でも麻木ちゃんはキレてた。
失礼なやつだって。
ああ。
フフフ。
馬場検事の方はどうなんすか?うん?あの。
常習犯の痴漢。
ああ。
こっちは国選で付いたおじいちゃん弁護士よ。
戦う気ゼロ。
うん。
フフッ。
よぼよぼだ…。
危ない。
ああ。
危ない。
ああ。
ああ。
(勇吉)お金無いんだろ?ああ。
示談は無理だよね。
僕は家に帰してもらえないんですね?
(勇吉のいびき)よし。
うん。
よいしょ。
ああ。
あっ。
麻木さぁ。
はい。
悪いんだけど。
勾留の満期確認しといて。
かしこまりました。
ああ。
おい。
またテレビショッピングでお買い物ですか?ううん。
これネット。
失礼いたしました。
ああ。
きついなこれ結構。
喉渇いちった。
冷たいものをお持ちしましょっか?どうしたの?何がでしょう?何かロボットみたいで気持ち悪いんだけど。
私は事務官ですから。
いじけてんの?ああ。
さっきの弁護士に相手にされなかったからいじけてんだ。
ハハハ。
私は単なるサポート役。
気にすんなよあんなの。
司法試験だの何だの。
ったく。
ほっといてください。
っていうか自分で言ってなかったっけ?この間。
私は人気ナンバーワン事務官なんですって。
ちょっとやめて!フフッ。
久利生検事に同情されるとますます落ち込む。
何で?ジーパンはいたこんなのが検事だなんて。
出たダークサイド。
何で検事になれたんですか?久利生さん。
えっ?ホントに司法試験通ったの?たぶん。
あっ。
実は優等生だったとか?ほら。
東大とかによくいる変わり者?優等生でもないし東大出でもありません。
つうか大学行ってねえし俺。
はっ?いいからさ勾留の満期を確認してください。
大学行ってないってどういうこと?あっ?俺高校中退。
だから最終学歴は中卒。
中卒!?どうでもいいだろ。
今自分がどこにいるかなんて。
大事なのは今の自分がこれから何をするか?だろ?中卒!?えっ?そう思わない?えっ?えっ?すみません。
聞いてませんでした。
じゃあ仕事しよう。
中卒!?仕事!
(祥子)すいません。
絶対許せませんあんな男。
示談には応じられないんですね?
(祥子)起訴して裁判にかけてください。
検事さん。
あっ。
はい。
分かりました。
では事件の具体的なお話はあらためて検察庁でお聞かせください。
(祥子)ああ。
でも気が動転しててあんまり覚えてないんです。
いきなり後ろから抱き付かれてもみ合いみたいになってぐらいしか。
でも宮原さん反撃しましたよね?
(祥子)自然に手が出て。
私キックボクシングやってるんです。
(久利生・千佳)えっ?キックボクシング?
(祥子)10年ぐらい前から。
護身用に。
だからやっつけられたんだ。
(祥子)確かミドルキックとローキックを3〜4発。
で最後に顔にパンチを1発。
カッコイイ。
すげえ。
(祥子)ああ。
でもちょっとやり過ぎたかも。
いいんです。
1発殴ったぐらいじゃ逆上してくるかもしれないんだし。
やるからにはしっかりとどめ刺さないと。
お前完全復活してんな。
失礼しました。
事務官のくせに。
いや。
気にしないでください。
すいません。
(祥子)ごめんなさい。
大丈夫ですか?
(祥子)大丈夫です。
すいません。
何かちょっと拭くもんいいですか?
(大塚)ああ。
久利生さん。
ここです。
あっ。
ここか。
(大塚)ええ。
えー。
勝俣は駅で見掛けた宮原さんをふらふらと追ってしまいこの辺りで魔が差してつい後ろから抱き付いてしまった。
(大塚)そこに私がたまたま自転車で通り掛かったんです。
パトロール中だったんですよね?お疲れさまです。
(大塚)いやいやいやいや。
でそんときに見たのが女性の見事なミドルキックで男がひっくり返るとこだったんすが。
初めは荒っぽい痴話ゲンカだと思ったんでしょ?
(大塚)そう。
いや。
でもね女性が「痴漢です」って叫んだんで。
それで勝俣を取り押さえたんですね?
(大塚)はい。
さすがお巡りさん。
(大塚)何か腰の低い事務官さんだなぁ。
んで?何で身元が分かったんですか?
(大塚)あっ。
かばんがあそこのテーブルのところに落ちてて。
中に免許証が。
あんなところにかばんが?
(大塚)女性に殴られたとき吹っ飛んだようです。
吹っ飛んだ?
(大塚)ええ。
あっそうだ。
大塚さんさ。
(大塚)はい。
防犯カメラの映像って残ってないんですか?
(大塚)ああ。
ここはねちょうどカメラが。
あっ。
ここだけないんだ?
(大塚)ないの。
見たかったなぁ。
痴漢がKOされるところ。
あれ?もう復活した?してません。
いや。
気にしないで。
ああ。
はい。
(井戸)これが5月2日20時18分。
三軒茶屋2丁目コンビニ前の防犯カメラの映像です。
(礼子)今の男があなたね?
(東)はい。
(井戸)コンビニの前で抱き付かなくても。
女の人が奇麗だったんでつい。
つい?
(井戸)ついって。
(東)ああ。
僕は駄目人間です。
頭を丸めて出家します。
(井戸)出家?
(礼子)出家は出所してから。
ねっ?フッ。
(井戸)うまい。
次6件目。
(赤間)勝俣の映像を全部?勝俣は駅から犯行現場まで被害者のこと追い掛けたって言ってるんで。
まあどっかの防犯カメラに映ってるかなぁと思いまして。
犯行時刻の全部のカメラを確認するんすか?はい。
警察がお忙しいのは重々承知しておりますが。
たかが痴漢の捜査にねぇ。
たかが?いや。
犯行を裏付ける証拠が欲しいだけなんで。
お願いします。
ああ。
はい。
分かりましたよ。
ああ。
おーい。
勝俣の映像全部チェックするぞ。
(一同)はい。
よろしくお願いします。
ほーら。
私と久利生さんとじゃ全然態度が違う。
どうせ事務官ですよ。
ああ。
もう分かった。
どうせ。
分かった。
今日終了。
お疲れ。
末次さんって幾つなんですか?
(遠藤)だから62。
(末次)違うっていうの。
(小杉)おはようございます。
(一同)おはようございます。
(小杉)久利生検事にお客さまがいらっしゃってます。
俺?
(小杉)はい。
誰?おはようございます。
検事さん。
桜井さん。
(遠藤)ああ。
どうも。
(遠藤)桜井。
ほら。
(末次)ああー。
(遠藤)おはようございます。
朝早くからすみません。
宮原さんとの示談がまとまりましたので示談書をお持ちしました。
えっ?はっ?
(千佳・久利生)示談?昨夜宮原さんから電話を頂いてお会いしたんです。
勝俣さんへの告訴を取り下げるそうです。
(桜井)示談金ももうすでに支払いました。
では失礼します。
(小杉)お疲れさまでした。
宮原さん通じません。
ああ。
すいません。
ハァー。
どうして示談なんだろ?彼女あんなに怒ってたのに。
(宇野)あの弁護士に言いくるめられたんじゃない?言いくるめちゃったな。
(川尻)結構な示談金払ったんだろうな。
(井戸)相場は50万ってとこですか。
(礼子)多少色つけてお金で解決ってわけね。
被疑者って資産家の息子だっけ?
(田村)金ならいくらでもあるさ。
でもそれじゃ金持ちなら何やってもいいってことになるじゃないですか。
(川尻)強制わいせつは親告罪だ。
示談が成立して被害者が告訴を取り下げたらもう罪を問うことはできないぞ。
被害者の意思を確認して告訴取消書を受け取ったら不起訴処分にするしかないかな。
(遠藤)まっ女としては納得いかないんだろうけど麻木は。
(田村)馬場検事みたいに割り切ってどんどん片付けなきゃ。
(礼子)何?まるで私が女じゃないみたいな言い方。
(井戸)まあまあ。
(末次)馬場検事はすてきな女性ですよ。
(宇野)ほら末次さん。
仕事仕事。
宮原さんは納得して示談に応じたんでしょうか?電話がつながんないってなると告訴取り下げの意思確認どうすりゃいいんだ?ちょっと行ってくるわ。
私も行きます!いいよ。
むきになってるやつは。
事務官は検事と共に行動するのが原則です。
いってきます。
いってきます。
(小杉)いってらっしゃい!
(遠藤)やっぱ行ったね。
(トレーナー)来てませんよ宮原さんは。
先週から全然。
先週から?
(トレーナー)今まで練習休んだことなかったのに。
何かあったのかなぁ?先週から。
あっ。
宮原さん。
こんにちは。
ちょっとお話しさせてください。
(祥子)すいません。
あっ。
何かすいません。
ありがとうございます。
あっ。
会社お休みされてるんですか?あとキックボクシングも。
あの日以来ですか?何となく外出するのが怖くて。
前にお会いしたときはお元気そうでしたけど。
ちょっと眠れないんです。
桜井さんから示談に応じられたって聞いたんすけど。
すいません。
ああ。
いえ。
あのう。
どうして?最初は断ろうと思って電話したんです。
そしたら会って見せたいものがあるって言われて。
見せたいもの?レントゲン写真でした。
相手の男性は肋骨を亀裂骨折されていて。
それって宮原さんが蹴り入れたとこですか?あなたの行為は正当防衛とはいえない。
過剰防衛で訴える用意があるって言われました。
過剰防衛!?どこで調べたのか私がキックボクシングをやっていることも知っていて。
そういう人の暴力は犯罪だって言われました。
いざというときに身を守るための格闘技でしょう。
それで?お互いを訴え合うような泥仕合はしたくないだろって言われて。
ああ。
で示談を持ち出してきたわけだ。
文句のない額を払うからって言われて。
文句のない額?ごめんなさい。
大丈夫ですか?大丈夫です。
(桜井)申し訳ありません。
その日はクライアントと会食がありまして。
はい。
午前中なら大丈夫です。
失礼します。

(受付)先生。
検察の方がいらしてますけど。
検察?
(受付)はい。
ああー。
涼しい。

(桜井)久利生さん。
あっ。
お邪魔してます。
(桜井)検事さんが弁護士のオフィスにいらっしゃるとは。
いや。
驚いた。
すんごいとこですね。
ここでクライアントの相談に乗ったりするんすか?ええ。
へえー。
先生の相談料とかすごい高いんでしょ?この椅子に座るだけで30分。
5…5万とか?10万です。
金額に見合うだけの仕事をすればいいんですから。
ああ。
あっ。
例えば痴漢の被害者を脅して無理やり示談にしちゃうみたいな?ちょっとずるくないっすか?先生。
痴漢の被害者の女性が相手の男性を少々痛めつけたところで過剰防衛なんかにならないじゃないっすか。
もし宮原さんを訴えたとしても。
まあうちらが不起訴にするまでですし。
あとあれ200万っすか?痴漢の示談金にしちゃちょっと高過ぎません?そこまでする理由が何かあるんですか?私の仕事はクライアントを守ることです。
そのためなら多少大げさなことを言いますし金で片が付くならそこで話をまとめますよ。
宮原さんだって納得してお金を受け取られたんだから。
納得なんてしてませんよ。
彼女震えてました。
あの事件の日以来彼女はずっと会社を休んでるんです。
夜道が怖くて外にも出られないんです。
感情的な人だなぁ。
僕たちはディベートをやってるんでしょう?えっ?ディベート?僕と久利生さんは勝俣さんの行為について肯定側と否定側に分かれて戦ってるんです。
『六法全書』をルールブックとして。
そこに感情を挟む余地なんかない。
ディベートなんだから今もし立場を変えて久利生さんが弁護士となり僕が検事となってもこのゲームは成立する。
僕たちは理性的に戦ってるんです。
もう示談は成立したんですから。
久利生さん。
潔く負けを認めてくださいよ。
やっぱ駄目だったかぁ。
検事が乗り込んでったらちょっとはビビって示談取り下げてくれっかなぁと思ったんですけど。
そんなに勝俣さんを起訴して被害者を法廷に引っ張り出したいんですか?宮原さんが示談に応じたのはこれ以上傷つきたくないからでしょう。
傷つけたのは誰よ?痴漢に遭ったことと弁護士にやり込められたことで彼女は二重に傷ついてるのよ!まだ無意味な議論を?帰ろう。
麻木。
お邪魔しました。
10時12分。
ああ。
暗いなぁここだけ。
カフェオレ飲みますか?キャッ!ああ。
久利生検事!?さっさと風呂入って寝ろっつったろ。
危ねえぞこんな時間に。
フゥー。
ホント復活すんの早えよな?久利生さんだって来てるじゃないですか。
いただきます。
暗いですよね?ここ。
うん。
昼間は分かんなかったけどここだけすんげえ暗いよな。
怖かっただろうなぁ宮原さん。
いや。
こんな暗がりでいきなり後ろから抱き付かれたんだから。
ハァー。
ホント許せない。
だいたいあの弁護士だって…。
桜井先生が言ってることは間違いないだろ。
俺たちがむきになればむきになるほど宮原さんを傷つけることになるかも。
検事が捜査終了と言われれば事務官はそれに従うまでです。
でも確かに宮原さんは傷つくかもしれませんけど。
だからって見くびらない方がいいと思います。
あっ?開き直ったら怖いですからね女は。
彼女キックボクサーだし?ここにセコンドだっているし?ハァー。
なあ?ここで勝俣は宮原さんに後ろから抱き付いた。
でも勝俣のかばんはあのテーブルのところにあった。
宮原さんに殴られてあそこまで吹っ飛んだって言ってました。
あんなとこまで飛んでかねえだろ?勝俣のかばんが最初からあのテーブルのところにあったとしたら?最初から?隠してたってことだよな?えっ?犯行現場のここだけこんなに暗くて防犯カメラにも映ってない。
勝俣が宮原さんを襲ったのが計画的だったとしたら?計画的?最初っから彼女をあそこに引きずり込むつもりだったら?あんなところに引きずり込んで何するっていうんですか?レイプ!?捜査を続ける?勝俣なんですけど。
レイプ目的の可能性があるんですよ。
(末次)えっ!?
(礼子)レイプ目的?はい。
(川尻)しかし実際には抱き付いただけだろう?心ん中で何を考えてたかなんて証明できないぞ。
でもまだはっきりしないんですよ。
何が?あの日の勝俣の動きです。
(田村)それが分かっても難しいな。
(遠藤)だって被害者は告訴取り下げるつもりなんでしょ?でもまだ決定じゃありません。
引き延ばすつもりか?久利生。
示談が成立したから「はい。
終わり」っていうんじゃとんでもない事実に気付かないままになるかもしれないんです。
(井戸)確かに。
(宇野)そうかもしれないけど。
でも示談になったらまた同じような被害者出るかもしんないっすよ?分かった。
じゃあ2日間だけやる。
それまでに結論出せ。
ありがとうございます。
だがこれ例外だぞ。
お前みたいなやり方他の検事が影響されたら大変なことになる!了解です。
・あれ?携…。
ああ。
携帯入ってんのか。
お前これだけ?・はい。
・ああ。
いってきます。
(一同)はい。
いってきます。
(小杉)はい。
いってきます。
(一同)はい。
いってらっしゃい。
(井戸)検事。
東の起訴状ができました。
(礼子)もう一度被疑者を呼んでちょうだい。
(井戸)えっ?東をですか?
(礼子)私ももう少し粘ってみたくなっちゃった。
勝俣が映ってない。
それはおかしいですよ。
勝俣は駅から宮原さんについていったって言ってるんです。
そんなこと言われても。
やっぱり現場のどっかに隠れて待ち伏せしてたんかな?待ち伏せ?だとしたらもっと前にこの道を通ってるってわけですよね?やっぱりもうちょっと時間広げて考えないと駄目だな。
どれくらい?1時間ぐらいでいいんじゃない?でもそれだと仕事が終わる時間が。
あっそっか。
はい。
やっぱり当日の夕方までさかのぼって確認しなきゃ駄目か。
ああ。
そうですね。
夕方まで!?防犯カメラ全部。
(一同)全部!?はい。
はい。
カメラ?
(礼子)あなたが痴漢したっていう人たちにあなたの顔を見てもらうの。
(東)どうしてですか?やったって認めてるのに。
(井戸)確認だから。
(東)ホントにやったんだって。
じゃあカメラに向かって謝りなさい。
ごめんなさい。
(礼子)どう?
(女性)こいつです。
私に抱き付いてきたの。
(井戸)はい。
3人目確認取れました。
ありがとうございました。
(遠藤)どうも。
遠藤ケンジです。
いやいや。
そんな緊張しなくたっていいんだよ。
うん。
あっ。
大丈夫だった?大丈夫だった?お疲れさま。
うん。
お疲れさま。
だあ!
(井戸)あっ。
ごめんなさい。
次の方。
(里穂)私です。
(井戸)どうぞ。
(遠藤)ねえ?大丈夫だよ。
リラックスしてね。
ウフフ。
じゃあ座っちゃおうかな。
フフフ。
何やってんすか?馬場検事は。
(田村)まだ痴漢の取り調べやってんだよ。
(遠藤)ハハハ。
じゃあね。
ごめんね。
忙しいから。
さあ仕事だ。
田村君。
行くぞ。
(田村)はい。
あれ?今田村君っつったよな?いえ。
いいだろう。
決裁。
(宇野)待ってください。
(川尻)えっ?やっぱりもう少し検討します。
だってみんな粘ってるから。
(川尻)みんな?ごめんなさい。
(礼子)どう?
(里穂)この人だったかどうかまでは。
(里穂)相手の顔は見てないんです。
(井戸・礼子)えっ?分からない?
(里穂)はい。
ごめんなさい。
(礼子)どう?
(かほり)後ろから抱き付かれたんで。
(井戸)覚えてない?
(礼子)そうなの?はい。
(東)ごめんなさい。
どう?
(愛)違うような気が。
(井戸)えっ?
(礼子)そう。
はい。
(井戸)そう。
遅くなっちゃうんだよ。
(井戸)うん?お風呂?今日は一緒に入れないや。
あっ。
先に寝てていいから。
うん。
ごめんね。
おやすみ。
うーん。
わっ。
うん。
(小杉)新婚の会話ですね。
いいなぁ。
(井戸)小杉君。
かつて僕は君と同じ警備員だったんだよ。
(小杉)知ってます。
(井戸)でも今はあっちで法の番人さ。
(田村)うまいなこれ。
(川尻)何やってんの?
(井戸)まっ今は休憩中だけどね。
(礼子)ああー。
(宇野)馬場さん。
証明できないんですか?
(礼子)そう。
18件のうち3件。
でもこれビール欲しくなるな。
(川尻)被疑者は自供してるんだろ?
(井戸)東は全部自分がやったって言ってんですよね。
それじゃやったんじゃないの?
(末次)被害者が犯人の顔覚えてないだけでしょ?
(田村)晩飯これでいいや。
今日はうちに帰りたくないし。
でもめんどくさくなってやってなくてもやったって言う人いますよ。
特に常習犯ね。
うん。
(礼子)15件やろうが18件やろうが刑の重さはさほど変わんないってね。
今ケンカしてんだよね。
かみさんと。
(遠藤)さっきから誰としゃべってんの?田村さん。
(川尻)しかしもう起訴状書いたんだろ?馬場君。
どうして今になって蒸し返すんだ?っていうか何でこんな時間でみんなでピザ食べてんの?徹夜する気か?君ら。
(末次)部長だって。
(川尻)君らが帰らないからだろ。
こんな調子じゃ終わらない…。

(川尻)ちょっちょっちょっ…。
あの。
あの。
手手。

(遠藤)ティッシュティッシュティッシュティッシュ。
(川尻)手。
手手手。

(遠藤)手手手手。
(川尻)はい。
城西支部です。
(赤間)川尻部長はいらっしゃいますか?
(川尻)あっ。
川尻は私ですが。
(赤間)城西署の赤間ですけどね。
馬場さんとかいう女の検事さんが部下に電話してきましてね。
うちが送検した痴漢が3件間違っていたんじゃないかって。
(川尻)ああ。
(赤間)いまさら調べ直せといわれても困りますよ。
(川尻)いや。
そこは何とか。
(宇野)えっ?誰です?
(礼子)警察よ。
(赤間)久利生さんとかいう人も防犯ビデオ全部調べて痴漢を捜せって。
城西支部は痴漢がご専門になったんですか?いや。
ハハッ。
専門ってわけじゃ。
(赤間)検事さんの気まぐれに付き合うほど警察は暇じゃないんですけどね?暇!?検察が暇だっていうのか!?
(赤間)えっ?事件のこと調べて何が悪いんだ!捜査が足りずに裁判でひっくり返されたらあんた責任取んのか!・
(不通音)
(川尻)こっちは出前のピザ食いながら残業してんだ!あっ。
部長。
(田村)また。
(末次)どうして急にキレるかなぁ?
(遠藤)さあ出てきますよ。
はい。
スリーツーワン。
はい。
どん。
ハァー。
俺何言った?
(宇野)警察にケンカ売りました。
(川尻)ああ。
(末次)ほっときましょう。
(井戸)まあでも部長の言うとおりこれひっくり返されたら大変ですよね。
ああ。
1つ間違ったら全部が間違ってたって思われかねないですし。
(礼子)そんなことになったら東は無罪じゃない。
最初の現場が三軒茶屋。
(宇野)あっ。
じゃあ気になるならこの3つだけ外して起訴するとか?
(遠藤)あっ。
それがいいんじゃん。
(礼子)じゃあこの3件誰がやったのよ?
(遠藤)誰がやったんだ!?
(礼子)何?えっ?三軒茶屋。
若林。
えっ?豪徳寺。
(田村)どうした?だんだん近づいてきてるんですよね。
(末次)何が?俺が今やってる事件の現場に。
(井戸)えっ?勝俣の?うん。
(川尻)何?うん?あなたに抱き付いてきたのってこの男じゃありませんでした?ええ…。
どうですか?
(里穂)違うと思います。
違う?よく見てみてください。
(かほり)違います。
そうですか。
この人じゃありませんでした?よく思い出してみてください。
(愛)私を襲った男じゃありません。
うーん。
やなこと思い出させちゃってすいませんでした。
(愛)でもこの顔知ってます。
えっ?勝俣ですよね?こいつ。
えっ!?えっ?何で?
(祥子)告訴取消書にサインするんじゃないんですか?うーん。
その前に相談があるんすけど。
すんげえ大事な話なんですよ。
プッ。
ハハッ。
(せきばらい)よし。
はい。
よろしこ。
えっ?私ですか!?お前宮原さんのセコンドなんだろ?あっ。
うちの麻木なんすけど。
セコンドやりたいって言うんでよろしくお願いします。
はい。
まだ試合終わってないよ。
(せきばらい)あ…。
あっ。
今中で。
お前が話さなくていいのか?やっぱこういう話は女同士の方がいいんじゃないっすか?嘘。
宮原さん。
終了のゴングはまだ鳴っていませんよ。
もう一度立ち上がって一緒に戦いませんか?いた。
2時間前か。
前歴たくさんあるじゃないですか。
(勝俣)えっ?大学生のころからレイプとかレイプ未遂とか。
結構有名だったみたいっすね。
友達の間では。
(勝俣)嘘です。
あっそう。
嘘。
まあ嘘ではないんですけど。
今言ったレイプとかレイプ未遂。
これが全部ね前歴っていえないんですよ。
何でかっていうと被害者が警察に届ける前に全部示談が成立しちゃってんですよね。
きっとその都度高額の示談金を支払ってきたんでしょうね。
過去のことは関係ないだろ?全然ありますよ。
あなたが言ってたつい魔が差して被害者に抱き付いてしまったっていう供述はもはや信ぴょう性ありません。
まあここでねあなたのことを許してしまったらまたおんなじような目に遭う人がたくさんいるんじゃないかなぁと思いまして。
(勝俣)示談は成立してるんですよ?告訴だって取り下げられたんでしょ?ところが気が変わっちゃったみたいなんですよ。
相手の方は示談金を返してあなたを告訴するそうです。
勝俣さん。
あなたを強制わいせつ罪で起訴することにしました。
弁護士を呼んでくれ。
いいっすよ。
あっ。
これも最終確認を。
いや。
まだ読んでるって。
あっ。
あっ?あっ。
(桜井)どうも。
今日は別の事件で裁判所に用がありましてね。
うちらは勝俣大毅の起訴状を提出しに。
(桜井)そうですか。
あっ。
裁判の弁護って先生がやるんすか?もう事実認定で争うつもりはありません。
できるだけ軽い判決を勝ち取るつもりです。
さすが。
めげないっすね。
フフフ。
(桜井)今回は僕の負けです。
というより久利生検事がお見事でした。
(桜井)あなたはいつでも弁護士に転向できますよ。
はあ。
じゃあ僕は仕事がありますんで。
失礼します。
桜井先生には無理だと思います。
(桜井)えっ?久利生さんがいつでも弁護士になれるって。
それってお二人がやってらっしゃることがディベートだからってことですよね?立場が入れ替わっても成立する。
桜井さんはお金さえもらえば誰の味方にでもなれるんでしょうけど。
検事は。
検事は社会のためとか被害者のためとかそういう気持ちがなきゃできない仕事だと思ってます。
だから先生には検事は無理です。
久利生さんはディベートなんてやってるつもりないはずですから。
勝ったときは何とでも言えるよ。
ごめんなさい。
司法試験にも通っていない事務官の分際で。
すいません何か。
教育行き届いてなくて。
事務官さん。
お名前は?麻木です。
麻木さん。
失礼します。
よっしゃ。
どうしてやめなかったんですか?何が?いや。
絶対負けるって思ったのに。
久利生さんはどうしてやめなかったの?いや。
お前とおんなじだよ。
えっ?お疲れさまです。
いや。
ディベートって言われてかちーんってきちゃったの。
ええっ!?すいません。
ここ裁判所。
ごめんなさい。
行くぞ。
はい。
2015/07/28(火) 14:55〜15:50
関西テレビ1
HERO #02[再][字]【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】

久利生と麻木の前に立ちはだかるエリート弁護士…事務官は検事のサポート役!?初犯の金持ちと常習犯の貧乏人、ふたりの痴漢の嘘と謎!真実と正義を守る女たちの戦い!

詳細情報
番組内容
 この日久利生公平(木村拓哉)が担当したのは、エリートサラリーマンの勝俣大毅(岩瀬亮)の痴漢事件。久利生の取り調べに、勝俣は素直に容疑を認める。しかし事務官の麻木千佳(北川景子)は、勝俣の身勝手な動機に我慢ならない。
 久利生と千佳が勝俣の取り調べを終えると、桜井丈太郎弁護士(谷原章介)が訪ねてきた。勝俣の弁護人だ。桜井は勝俣の一時帰宅を求める。また、今回被害に遭った女性と示談交渉をしたいと相談。
番組内容2
さらに桜井は、勝俣が警察での取り調べを録音していたと、久利生たちに聞かせた。そこには、取り調べた刑事の恫喝(どうかつ)まがいの声と、怯えた様子の勝俣の声。桜井は違法な取り調べを盾に、要求を飲ませようという構え。久利生は冷静に話を聞くが、千佳は悪いのは勝俣だと言ってしまう。すると千佳は桜井から、事務官は検事のサポート役で法律には素人なので黙っていて欲しいと一蹴された。
 結局、久利生は勝俣を釈放。
番組内容3
腹立ちが納まらない千佳は、勝俣を取り調べた警察署に抗議の電話をするが、ここでも事務官と相手にされずイジけてしまう。そんな千佳に、久利生は自分の最終学歴を話す。茫然としてしまう千佳。久利生は、そんな千佳を促して勝俣の被害者、宮原祥子(大谷英子)のもとへ。
 祥子は、桜井から示談のコンタクトがあったが応じるつもりはないとキッパリ。ところが後日、久利生のもとに祥子との示談が成立したと桜井が現れる。
出演者
久利生公平(東京地検城西支部検事)
: 木村拓哉 

麻木千佳(東京地検城西支部事務官)
: 北川景子 

田村雅史(東京地検城西支部検事)
: 杉本哲太 

宇野大介(東京地検城西支部検事)
: 濱田岳 

井戸秀二(東京地検城西支部事務官)
: 正名僕蔵 

馬場礼子(東京地検城西支部検事)
: 吉田羊 

St.George’s Tavern マスター
: 田中要次
出演者2
小杉啓太(城西支部警備員)
: 勝矢 

川尻健三郎(東京地検城西支部部長検事)
: 松重豊 

遠藤賢司(東京地検城西支部事務官)
: 八嶋智人 

末次隆之(東京地検城西支部事務官)
: 小日向文世 

牛丸豊(東京地検本庁次席検事)
: 角野卓造 

【第2話 出演者】
桜井丈太郎
: 谷原章介

勝俣大毅
: 岩瀬亮 

宮原祥子
: 大谷英子
スタッフ
【脚本】
福田靖 

【企画】
鈴木吉弘 

【プロデュース】
渡辺恒也 

【演出】
鈴木雅之 

【音楽】
服部隆之 

【制作】
フジテレビドラマ制作センター

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz

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