サラメシ 2015.07.30


京都にあつ〜い夏がやって来た!こんにちは中井貴一です。
今日はこちら廣綾子さんの作るお弁当から。
実はこのお弁当を食べる方は京都の夏に欠かせない人物なんです。
夏の京都といえば園祭。
あのお弁当の主は鉾と呼ばれる山車を作る職人さん。
園祭の鉾を建てて52年。
廣さんが手がけるのはこの長刀鉾。
祭りのハイライトでは唯一お稚児さんと呼ばれる子どもを乗せて先頭を練り歩く特別な鉾です。
いやね僕あの〜前から気になってたんですよ。
重さ7トン高さ25メートルですよ。
こんな大きな鉾どうやって作るのかって。
という訳で今回は園祭の鉾建て作業に完全密着。
知られざる祭りの裏側とサラメシ拝見します!市内の中心地四条烏丸にある長刀鉾の保存会。
鉾はこの建物の中に保管されていました。
こんな1等地に祭りのためだけの専用スペース。
資材の運び出しが始まります。
でどこで鉾を建てるかといえば倉庫の前の大通りの1車線をまるまる封鎖して。
それでは鉾建ての一部始終を拝見!まずは土台作り。
20人の職人が連係し縄がらみという手法で作り上げていきます。
聞けば鉾はクギを一本も使わず縄だけで建て上げるんだとか…。
え?でもあれ人も乗るし町なかを動かすんですよね。
ちょっと強度的に心配な気もするんですが…。
(取材者)遊びがなきゃ駄目。
へえ〜。
なるほど。
ふだんは工務店の棟梁として主に住宅を建てている廣さん。
毎年7月の1か月はその作業を中断して鉾に専念なんだそうです。
鉾建て初日はこの縄がらみだけで作業が終わりました。
でこの日の棟梁のサラメシはというと職人仲間と現場近くで日替わり定食。
鉾建ての時は毎年必ずここで!今年もやるぞって気合いが入るんだそうです。
この日は朝から棟梁の指示が飛び現場に緊張感が走っていました。
鉾建てで最も大がかりな真木立てという作業。
鉾の中心にまっすぐ伸びる高さ20メートルほどの木を立てます。
真木の縄がらみをするのは棟梁の息子雅一さんと棟梁の弟文彦さんです。
さてどうやってこの20メートルもある木を町なかで立てるんでしょう?さあ真木立ての始まりです。
棟梁が職人たちに指示を出しせっかく建てた土台を…。
そう実は一度建てた土台を横倒しにして長い真木を取り付けるんです。
ほんなら担げ!20メートルに及ぶ真木。
力自慢の男たちが30人がかりで運び出します。
警察も出動して道を全面封鎖。
そこまでしますか!なんて思ったら棟梁が言いました。
「車が走る道路になったのは鉾建てが始まったよりずっとあとの事。
祭りの時ぐらい町の人にも協力してもらわないと」って。
なるほど。
にしても長い!土台に取り付ける大切な場所は棟梁自ら木づちを振るいます。
ええですええです。
分かりました。
各局現時点規制解除。
現時点規制解除。
よろしくどうぞ。
真木の先には厄よけ祈願の長刀も取り付けられて準備万端。
さあここからが本番。
棟梁の指示に従って職人がワイヤーで土台ごと真木を引っ張り起こします。
いやでもこれ本当すごいですよね。
こんな大きなものを京都一の繁華街で建てちゃうなんて!棟梁は言ってみればオーケストラの指揮者!バランスを崩さないよう慎重に慎重に。
この時ばかりは見物人もハラハラドキドキ。
お〜いオーライ!
(拍手)沿道から自然と沸き上がる拍手。
園祭の鉾ってこんなふうに建てられていたんです。
(取材者)拍手起きましたね。
そうです。
大仕事を終えてサラメシタイム。
今日はさぞかし豪勢なんでしょうね。
フフッ。
あれ?昨日と同じ…店。
えっ座る場所まで同じ?「えっ何でですか?」って聞いたら「まだ仕事は終わってないんだからメシの事なんか気にしてられない」って。
棟梁ごもっとも。
そやけどこれは一つの…
(取材者)誇り。
この日は鉾の車輪と飾りをつける仕上げ作業が行われました。
間近で見るとこんな大きな車輪だったんですね!ここまで来ればほっと一息。
そのころ棟梁の自宅では妻の綾子さんが弁当作りの真っ最中。
棟梁に一体何があったのか真相はやぶの中。
そこで綾子さん弁当のおかずを棟梁の好きなもの尽くしにする事に。
から揚げは塩だけでなく山椒も振るのが棟梁の好み。
卵焼きには砂糖は入れない。
焼き魚ならサバ。
サツマイモインゲンちくわの煮物も棟梁の大好物。
そして忘れちゃいけないのが海苔。
棟梁はパリパリが好きなのでごはんに載せるのは厳禁。
で最後は自家製の梅干し。
どんなに食欲がなくても綾子さんが漬けた梅干しだけは黙って食べるんだとか。
これが園祭の鉾を建てる棟梁のサラメシ。
鉾の完成の日ぐらいは出来たての手弁当を届けてあげたい。
そんな綾子さんの思いの詰まった弁当です。
棟梁がどれくらい食べたいか分からないからって…えっサイズ違いで3種類!?まあ息子や弟さんもいるとはいえ綾子さんちょっとこう優しすぎるんじゃないですかね。
しかし棟梁朝は「弁当持ってくるな!」なんて怒ってたらしいですけど…。
おや?その右手の…バッグ。
ちゃんと受け取ったようです。
働く大人は腹が減りますよね!ん?棟梁弁当を並べて何するんでしょうか?あらそうですか。
しっかり中身は確認するんですね。
うわ〜うわ〜!「うわ〜うわ〜!」って何だかすごくうれしそう!これは…これお前やな。
まずは弟に1つ。
えっ息子さんには小さいやつですか。
え?…って大きいのもあげちゃうの!?えっだったら棟梁はどれ食べるんです?えっええっ!?これだ…これだけ?いやから揚げは?や…焼き魚は?頂きま〜す!いやうれしそうにい…頂きますって。
いや確かにほらパリパリ海苔が好きなのはお聞きしましたよ。
いや梅干しがね自家製でおいしいのも知ってますよ。
でも大好物なんでしょ?あの山椒かけたから揚げもサバの塩焼きも!ねえ棟梁何で食べないんです?でも家内に言われんですよ。
もっと食べなアカンいうて。
やっぱお弁当が一番おいしいですね。
(取材者)お弁当がうまい?おいしいです。
(取材者)自家製梅干し?ええ。
いや梅干しって!あの…おかずの味とか綾子さんへの思いとかを聞かせて頂きたかったんだけど…。
まあ棟梁なりのてれ隠しかな。
でもお弁当開けた時のうれしそうな顔それが全てですよね棟梁!今年は台風の影響を受けた園祭の山鉾巡行。
それでも棟梁が建てた鉾はビクともしませんでした。
来年は天候にも恵まれますように。
撮影にご協力頂いた京都の皆さん本当にありがとうございました。
何をウキウキ語っているかというとはい出た!うなぎ!スタミナつけて暑さを乗り切るごちそう!夏といえばうなぎ!うなぎ〜!知ってました?この夏の土用丑の日は7月24日と8月5日2回あるんですって。
でもちょっと気になってたんです。
時々いらっしゃいますよね。
「ああふだんからランチでうなぎ食べてます」って方。
ほらうなぎってちょっと高価なイメージがあるじゃないですか。
サラメシにうなぎってどんな時に食べようと思うのかって。
で余計なお世話なんですけど聞いてみました…東京の街角でうなぎを食べた直後の皆さんを直撃。
(取材者)なるほど!テンション上げ上げうなぎ!
(取材者)ああそうなんですか!おめでとうございます。
バースデーうなぎ!かと思えばこんな方も…。
これはフォローうなぎだな。
お説教のあととはいえ新入社員でもううなぎランチなんて羨ましい!だってほらうなぎってやっぱりお値段が…。
ねえ。
ふだんのランチに比べるとお値段数倍!しかも値上がり傾向!なのに昼からうなぎを食べるその理由とは?めでたくなるうなぎ!焼いてる間に商談うなぎ。
こちらは女性お一人ですね。
何でも翌日の株主総会に備えて1年ぶりのうなぎなんですって。
ここ一番のパワーチャージうなぎなんですね。
かと思うとこんな理由の方も。
うなぎに抽選くじなんてあるんですか。
100円引きか。
まあきっかけがあると食べやすいですよね。
(取材者)万葉集…なるほど。
(取材者)あっそうなんですか!はい。
そのころから高価だったんですかね。
あのこの石麻呂さんて方がね随分痩せてた方だったみ…。
そんな事よりもむなぎ食べたい今すぐに!あの人も昼を食べた。
この地で高座に上がる時いつも腹ごしらえをした店があった。
演芸場からぶらり10分。
のれんをくぐればそこは100年以上前からずっとそば屋。
落語家三代目古今亭志ん朝。
その流暢な江戸弁で客を魅了した古典落語の正統派。
大のそば好きだった彼の目当てはねぎせいろ。
細く打たれた二八そばは滑らかな喉越しこそがだいご味。
だしはソウダガツオとサバ節。
しっかり香るツユにねぎを1つかみ。
サッと煮立てる。
イカをかき揚げに。
それは揚げ玉に代わるちょっとした店のもてなし。
冷たいそばも温かいそばも好きだった。
そんな彼をこの付け汁は過不足なく満たしたに違いない。
更に楽しみがもう一つ…。
「食い意地が張ってるもんだから」といつもごはんを1膳。
そばで腹を膨らますのはヤボ。
だからツユの染みたかき揚げを載せて。
落語は古典にこだわった男もここでは自己流。
あの歯切れのよい語り口さえそばを前に息を潜めた。
本当にね若死にしちゃったってのはもったいないなと思いましたね。
しゃべらずともにじみ出る粋。
誰もがほれる艶があった。
かつての夢は外交官か役者。
父志ん生に説得され落語の道へ。
自由で型破りだった父とは反対に華麗で端正な芸を磨き続けた。
そんな男も昼の時間は思いのままに…。
これが三代目古今亭志ん朝が愛した昼ごはん。
ごちそうさまでした。
今日もお相手は中井貴一でした。
2015/07/30(木) 12:20〜12:45
NHK総合1・神戸
サラメシ[字][再]

祇園祭でほこ建てを仕切る親方のサラメシは愛妻弁当。▽土用うしの日でなくともランチにうなぎ!その理由を街で聞きました。▽古今亭志ん朝がよく通ったそば屋のねぎせいろ

詳細情報
番組内容
長刀鉾(なぎなたぼこ)の組み立てを仕切る親方・広瀬隆さんに密着します。ビルの8階に相当する高さの鉾(ほこ)を、釘1本使わず組み立てる伝統の技。20人の職人を仕切る広瀬さんのランチは愛妻弁当です。妻も鉾が無事に立ち上がるのを祈りながら、毎年現場に立ち会うそうです。▽土用丑(うし)の日でなくともランチにうなぎ!その理由を街で聞きました。▽古今亭志ん朝が弟子を連れて通ったそば屋のねぎせいろ。
出演者
【語り】中井貴一

ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
ドキュメンタリー/教養 – 社会・時事

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