9NHK高校講座 家庭総合「相手を大切に思うのなら…」 2015.07.30


次世代の名作漫画はもちろんこの私「アートおかん」しかないわよね。

(青木)聞くよね。
(尾崎)聞きます聞きます。
そうそうそう。
25年ぐらい前の記憶を思い返すと束縛されるの羨ましいなとか束縛されてる時の楽しさみたいなの…。
何か愛されてるって思っちゃいますよね。
思うよね。
今回の「家庭総合」いきなり恋愛と束縛についての話からスタートです。
(パパイヤ鈴木)いやいやいや…。
(足立)すごい面白そうでした。
どこまでが束縛でどこまでが気にかけてるっていうレベルの事かっていうのはなかなか分からないじゃない。
まぁね。
…いいんじゃないかって思う人なんで。
成君は束縛はしないタイプ?
(足立)全然しないしあんまり…なかなかねこういうお悩み漫画こういうふうに描いてあるといいんじゃないのって思っちゃうけど実は何かね…。
(瀧田)こんにちは。
あっこんにちは。
この方…さまざまな暴力の根絶を目指し活動しています。
瀧田さん束縛する恋愛ってどうなんですかね?制限をされる。
これってやっぱり危険な兆候かなと思うんですね。
今恋人間でデートDVという言葉が広がっていまして…。
「デートDV」知ってました?知らない知らない。
愛情の名の下に相手を傷つけ自分の思いどおりにしようとする行為です。
デートDVの背景には相手を束縛する事が愛情表現だという間違った考え方があります。
学生時代交際していた男性からデートDVを受けていました。
男性とは友達の紹介で知り合い自然と交際がスタートしました。
デートを重ねてしばらくは順調な交際が続きました。
しかし交際がスタートして3か月たったある日その出来事は起こりました。
車の中で口論になり男性が助手席に座っていたAさんの肩を殴ってきたのです。
暴力は一度きりでは終わりませんでした。
それから男性は口論になる度にAさんを殴るようになりました。
デートDVにはサイクルがあるといわれています。
加害者は暴力を振るったあと手のひらを返したように優しくなります。
しかし再びイライラしてまた暴力を振るいます。
すると被害者は愛しているから暴力を振るうんだと思い別れられなくなります。
また加害者から暴力を振るわせるお前が悪い…と責められだんだん自信を失っていってしまうのです。
Aさんも別れたいという気持ちは当初起きなかったといいます。
別れようと決心できたのは暴力が始まって1年後でした。
しかし男性はなかなか承知せず実際に別れる事ができたのはそれから半年以上あとの事でした。
Aさんが受けた暴力は殴る蹴るといった身体的暴力です。
しかしデートDVの暴力はほかにもあります。
暴力はさまざまな形を取って振るわれるのです。
そのために加害者も被害者も暴力だと自覚していない…というケースも少なくありません。
現在…被害者の多くは女性ですが男性が被害者となる場合もあります。
DVとか暴力って書いてあるととても怖いけど程度はどうあれやった事ある気がするっていうものもあるんですよね。
いや何か携帯電話やメールをチェックしちゃった事あるし。
何をしたらデートDVかという事に明確な基準はありません。
殴る蹴るといった行為があればそれは明らかにDVです。
そして本来の恋人同士のあるべき姿は…問題はこのグレーな部分です。
一見ささいな出来事の中にDVの危険が隠されているんです。
いつも自分の方見ててほしいとかそういう気持ちって恋愛って盛り上がってる時って必ずあると思うんですけどそれが相手に不安を与えるとか過度の束縛につながっていくともうこれはDVの範ちゅうになっていくと思うんですね。
例えばこんな経験ありませんか?交際相手にひどい言葉を浴びせられて傷ついた。
もう私以外の人と遊ばないでと言われ交友関係を制限された。
いずれも精神的暴力社会的暴力といったデートDVに当てはまります。
しかしこれくらい恋人同士の間ではよくある事と考えてしまい…ついつい恋愛の真っ最中だと相手に寄り添いたいという気持ちも出てきますのでそうすると家族からも離れてしまう友達ともだんだん疎遠になっていくっていうと…そうすると力を奪われていくって事なので。
何かあの〜洗脳に近いですね。
近いですね。
それ聞いてると。
コントロールって私たちは呼んでますね。
コントロール。
それでは例を挙げて考えてみましょう。
これらはデートDVだと思いますか?千瑛ちゃんなんか覗き見たくなる?見えたら見ちゃいますよね。
例えばこうやってやってる時に後ろでこうやって…。
やりませんか?あれやる。
見ますね。
こっそり覗き見ますよ。
覗き見ます?覗き見ます。
(瀧田)自分の趣味を押しつけるみたいな。
これ押しつけるつもりはないけど言ってるかもな。
する?しますよ。
千瑛ちゃんは?私もプレゼントして「これ着て」とか。
あ〜すごい。
何か…。
あれ?分かんないけど結果を見るのが怖くなってきた。
先生一番下のこれ何ですか?どういう事ですか?
(瀧口)自分の言う事を聞かないとほかの人とつきあっちゃうよっていうような感じですね。
何かちょっとやりそうっていうかやったような何か…。
どうですかね。
(瀧口)じゃあちょっとめくってみましょう。
お〜!全部そうなんだ。
(瀧口)「こっそり」っていうね相手の許可なく見ているって。
「口出し」っていうところも「これ着なきゃやだ」というね強制するっていうところが一つありますよね。
「浮気をチラつかせる」っていうのはこれやっぱり脅しみたいな脅迫してる。
もし彼に服渡されて「これ着ろよ」って言われたら怖くない?怖い…怖いです。
確かに。
同じ事やってるよ。
やっぱり…着てくれないからあなたって嫌な人ねみたいな。
相手を否定してしまわないで…暴力の問題が分かってきたところでここからは対等な関係を築くにはどうすればいいかを考えていきましょう。
まずはこちらのあるカップルのやり取りを見て下さい。
このカップル嫉妬した女性が携帯を無理やり奪って勝手に女の子の連絡先を消去してしまいました。
これは相手を孤立させる…ではこのやり取りを…成君千瑛ちゃんパパイヤさん青木さんペアになって考えてもらいましょう。
一緒に頑張ろう。
頑張りましょう。
「待った?ごめんね」。
「あっ後でかけ直す」。
「どうしたの?」。
「どうしたの?」。
「どうしたの?」じゃないな。
「かけ直さなくていいよ。
今電話しなよ」。
えっ?怖い…怖い。
怖いわ!「いいよ今もう一回かけてごらん。
私の前で話せるのかな?」って事でしょ。
デートDVではない対等な関係。
難しそうですね。
ではまず成君と千瑛ちゃんお願いします。
(2人)はい。
いや〜。
最後は仲良く終わっていたけど途中は何だか怪しい雲行きでした。
さてどうだったでしょう?「今ここで電話しなよ!」っていうあの切り返しはすごいやっぱり驚きますよね。
支配をしたがってるという感じがしないでもないですね。
「今電話しなよ」は支配につながる。
問題だったのは千瑛ちゃんのひと言。
きつい口調で問い詰めてしまっています。
一方成君にも問題点が…。
思わせぶりな態度が相手に不安感を与えています。
千瑛ちゃんは優しい口調でストレートに「だれだったの?」と聞いた方がよかったですね。
成君も思わせぶりな態度を取らずに「ただの友だちだよ」など率直に答えていれば問題はなかったかもしれません。
お互いに自分の気持ちをストレートに伝え合えるともっといいと思います。
対等な関係のためには…続いてはパパイヤさんと青木さんペアです。
こういう感じでございます。
すばらしいですね。
これなんて恥ずかしいんだろう。
パパイヤさん最初やりすぎじゃないですか?こうなってくると何か怪しいに決まってるじゃないですか。
すばらしいアクションだったのでそれはもう…そうですよね。
最初のあたふたしたやつは。
電話を切るパパイヤさんの行動が怪しかったり敬語で謝ったり何だか微妙に対等ではない関係でしたね。
どうしたらいいのでしょうか?皆さんも考えてみて下さい。
では今日のお悩みに戻りましょう。
ナナコさんのように友達がデートDVを受けている場合はどうすればいいのでしょうか?千瑛ちゃんだったらどうしますか?つらいんだったら別れなって言っちゃいますけどね。
その彼氏おかしいんじゃないの?ってちょっと言っちゃいますね。
実はDVを受けている友達に言ってはいけない…否定する…つきあい方を否定するっていう事は本人を否定する事にもつながってってしまうのでそれは被害者の方言われたくない事なんですね。
また別れろって言われるとか別れろって言ったじゃんみたいな。
そうすると言わなくなっちゃうっていう事に…。
いつでも相談に来てっていうように待っててくれるそういう相手がいるって事はその人にとってすごく大きな力になると思います。
デートDVには専門の相談機関があります。
デートDVで悩んでいるあるいは友達がデートDVに遭っているという時はこちらの全国共通ダイヤルに電話してみて下さい。
最寄りの専門的な相談機関を紹介してくれます。
これでも改めて今回のこのお悩み漫画っていうのはそこら辺にありそうで…。
ありそうですよね。
もしかしたら自分が被害者かもしれないし加害者になっちゃってるかもしれないっていう怖さだよね。
そうそう相手にどう思われてるかっていうね。
その怖さが…。
これ恋人間の暴力がテーマですけどこれは人間関係というところに全て置き換えられるので自分と相手の距離感というのをいつも見計らって相手の距離もちゃんと尊重して自分の気持ちもストレートに伝えていくっていう。
恋人同士に限らず大切な相手とは尊重し合える関係を築いていけるといいですね。
恋人に対して振るわれる暴力の事をデートDVといいます。
その背景には相手を束縛するのが愛だという間違った考えがあります。
さまざまな暴力で支配する事はDVに限らずいじめ体罰など社会の中にいろいろな形であります。
対等な関係性を築く事は全ての人間関係において必要です。
大切な相手とは気持ちをストレートに伝え合いましょう。
相手を尊重する気持ちを忘れずに楽しい恋愛をして下さい。
2015/07/30(木) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 家庭総合「相手を大切に思うのなら…」[字]

恋人間の暴力「デートDV」は支配や束縛の関係から生まれます。どうしたら尊重し合う関係を築くことができるのか考えます【出演】パパイヤ鈴木・青木さやか・瀧田信之ほか

詳細情報
番組内容
「デートDV」は恋人に対して振るわれる暴力のことで、言葉の暴力や束縛なども含みます。支配的な関係にもかかわらず、愛情と取り違え、DVと自覚していない事が少なくありません。自分や友達がそんな関係に陥ったらどうしますか?そして、対等な関係はどうしたら築くことができるのでしょうか?ロールプレイを通して考えます。【出演】パパイヤ鈴木、青木さやか、足立成、尾崎千瑛、瀧田信之【声】沖田愛【マンガ】和田フミ江
出演者
【ゲスト】瀧田信之,【司会】パパイヤ鈴木,青木さやか,【出演】尾崎千瑛,足立成,【語り】沖田愛

ジャンル :
趣味/教育 – 中学生・高校生
趣味/教育 – 生涯教育・資格
バラエティ – その他

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