HERO #03【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】 2015.07.29


そうすると、これって今思ってる以上の
(従業員)はい。
大盛りお待たせ。
あと特盛りです。
お待たせしました。
(女性)ありがとうございます。
(千佳)ハァー。
(千佳)もしもし?
(久利生)アフター5をいかがお過ごしですか?久利生検事が城西支部にいらっしゃって立ち会い事務官に付いて以来私は異常に忙しくなったものですから残業が多過ぎます。
何とかしてくださいと川尻部長に訴えました。
そして今私は今日の仕事を終えプライベートな時間を過ごしておりますが何か?
(久利生)いや。
今城西署から連絡あって留置場で被疑者が死んじゃったんだって。
はっ?
(久利生)お前知ってるよな?警察署内で死亡事故があった場合検事が検視するって。
検視?
(久利生)俺今日当番だからさ今から行くわ。
私も行かなくっちゃいけないんですか?当たり前だろ。
いやー。
私ちょっと死体だけは苦手なん…。
じゃあ城西署30分後ね。
(通話の切れる音)
(不通音)チッ。
(従業員)天丼大盛りです。
お待たせしました。
テークアウトお願いできますか?
(加賀谷)死亡したのは佐伯亘42歳。
検察の取り調べから戻ってきたのが夕方の5時。
そんときには元気そうだったんですが。
7時すぎ見回りの警官が寝ているように見えた佐伯が息をしていないことに気が付きました。
死因は何なんですか?
(加賀谷)私らが暴行を加えたなんてことは絶対にありませんよ。
言ってないです。
(医師)状況から見て心筋梗塞でしょう。
もともと心臓に持病があったそうですし。
へえー。
メモれよ。
あっ。
はい。
(加賀谷)苦しかったんだなぁ。
苦悶の表情っちゅうのはこういうこというんだよね。
じゃあお願いします。
(医師)はい。
あの。
解剖するんですか?ここでやるわけないだろ。
どこでやるんですか?
(加賀谷)解剖するのは監察医務院か法医学教室に運んでからですよ。
ああ。
そっか。
(医師)あざも傷もなさそうですねぇ。
取りあえず事件性はなさそうだけど。
かわいそうになぁ。
ああ。
もう帰っていいですか?お前まだ飯食ってねえだろ?もういりません。
あっ。
焼き肉。
どう?
(加賀谷)って何でここに天丼が?
(遠藤)えっ?佐伯ってケンカで相手死なせちゃったあのサラリーマン?そうそうそう。
(田村)そう。
佐伯亘。
(末次)えっ?その被疑者が死んじゃったんですか?昨夜城西署の留置場で。
(礼子)心筋梗塞だって。
いや。
俺と麻木で検視立ち会ったんですよ。
(井戸)そりゃ大変でしたね。
したらこいつうえってなっちゃって。
ちょっと気持ち悪くなっただけです。
(礼子)なるなる。
(川尻)その被疑者の取り調べは進んでたのか?田村君。
(田村)容疑そのものは認めてました。
(遠藤)あっ。
田村さん。
これですよね?えー。
7月20日午後9時半ごろ通りすがりの男性と肩がぶつかったとケンカになり相手を殴り倒して死亡させてしまった。
ねっ?
(田村)そう。
近いうちに起訴できそうだったんだけどな。
(礼子)それは残念でした。
・はい。
東京地検城西支部です。
(川尻)まあこういうことはたまにはあるよ。
長谷川洋介さん。
(遠藤・田村)えっ?
(遠藤)は…。
えっ?長谷川洋介?ご用件は?どしたの?
(川尻)誰?
(遠藤)いや。
佐伯に殺された被害者です。
(井戸)佐伯?
(末次)今言ってた?
(遠藤)そう。
少々お待ちください。
長谷川洋介さんの父親です。
捜査の進捗状況を知りたいと。
父親?どうされます?
(田村)遠藤。
お前が対応しろ。
(遠藤)えっ?僕ですか?
(田村)僕が相手するわけにはいかないだろ。
(川尻)出なさい。
遠藤君。
(遠藤)ハァー。
チッ。
チッ。
フゥー。
はい。
お電話代わりました。
担当事務官の遠藤です。
(誠一)裁判はいつごろになりますでしょうか?
(遠藤)はい?
(誠一)息子を殺した男の裁判ですよ。
(遠藤)ああ。
実はですね昨夜被疑者が死亡してしまいまして。
(遠藤)裁判が開かれることはたぶんないと思います。
(誠一)えっ!?
(遠藤)被疑者死亡につき不起訴ということになると思います。
不起訴?・
(遠藤)はい。

(通話の切れる音)
(遠藤)もしも…。
あっ。
(遠藤)絶句してました。
(田村)そりゃそうだろう。

(涼子)川邊涼子28歳。
本籍は石川県です。
職業はキャビンアテンダントで間違いないですか?
(涼子)はい。
あの。
すいません。
キャビンアテンダントとフライトアテンダントってどっちが正式な呼び方なんですか?
(涼子)どっちでも。
あっ。
そうなんですか。
ふーん。
でもほら。
スチュワーデス。
スチュワーデスは昔の呼び方です。
ス…。
スッチーもない。
あのさ。
場を和ませてるだけでしょ。
なあ?顔の力抜けよまず。
始めてください。
取り調べ。
すいません。
えー。
川邊さん。
あなたは平成26年7月27日午後6時50分ごろ東京都港区六本木の路上において覚せい剤を売っていた大友健介さん。
当時34歳の携帯電話の履歴にあなたの番号があったことから警察の捜査を受けあなたのマンションから覚せい剤0.05gが押収された。
まああなたはそれを使用したこと認めてますよね?
(涼子)はい。
尿検査でも反応が出ています。
つまり覚せい剤所持に使用罪が加わるので起訴は免れませんね。
どのくらいの罪になるんですか?まあ初…。
初犯ですから懲役1年6カ月が相当です。
ハァー。
悪いものだって分かってたのに何で手出しちゃったんですか?仕事が大変で。
時差ぼけもつらくて。
うん。
会社首になるんでしょう?私。
ああ。
ああもう。
ホントバカ。
ホントに。
でもこんなのちょっとつまずいただけよ。
もう覚せい剤なんか絶対やりません。
こんな失敗はもう忘れて人生やり直します。
そうですか。
(末次)僕が美鈴さんとペアで出た大会見たでしょ?遠藤君。
(遠藤)ああ。
始まって30秒で足くじいて棄権したやつ。
見てません。
(宇野)やっぱり下手なんじゃない。
(末次)知らないくせに。
宇野検事。
(井戸)まあまあまあ。
(末次)だって遠藤君ね。
(遠藤)いや…。
痛っ。
足踏んだ今。
(田村)わざとじゃない。
(遠藤)いや。
でも謝って。
(田村)謝らない。
(遠藤)謝らない男だねぇ。
(誠一)遠藤さん。
(遠藤)はい?
(誠一)電話に出た人ですよね?
(遠藤)はっ?どうして佐伯が不起訴なんだよ?息子はあいつに殺されたんだぞ。
(遠藤)痛い痛い痛い痛い。
(田村)遠藤。
任せた。
(末次・遠藤)ええっ!?ちょっと。
(誠一)検事さんに会わせてくださいよ。
お待ちしています。
失礼します。
もうすぐいらっしゃいます。
うわっ。
こんな時間になるんだったら飯入れときゃよかったな。
ああ。
おなかすいた。
これ終わったら飯食う?結構です。
何で?この1週間私1日15時間ぐらい久利生さんと一緒にいるんですよね。
しょうがねえじゃん。
仕事なんだから。
仕事が終わったら即行で解放してください。
即行でどうぞ。
はい。
あっ。
あの人かも。
15時間は言い過ぎだろお前。
(末次)おはようございます。
(礼子)おはよう。
(末次)今日もお奇麗ですね。
礼子さん。
(礼子)礼子?
(末次)ああ。
馬場検事。
(礼子)ありがとう。
ああー。
(宇野)えっ?夜10時まで久利生さんと一緒?うん。
だって事務官ですから。
(宇野)駄目だよ。
理不尽な残業はきっぱり断んないと。
(田村)けさラッキーが風邪ひいたって女房が騒いでさ。
(遠藤)ああ。
ラッキー?あっ。
ミニチュア・ダックスフントのね。
(田村)ロッキーにうつったら大変だってもう。
(遠藤)ああ。
ロッキー。
ヨークシャー・テリアのね。
(田村)朝から勘弁してほしいよな。
(遠藤)痛え!ちょっと待って。
ちょっと待て待て待て。
あんたのせいでさもう肩甲骨さ痛くなってんだから。
ちょっ。
今の謝って。
(田村)あっ。
謝らない。
(田村・遠藤)謝って。
何だよ?
(遠藤)謝れ。
(田村)どついた。
この野郎。
(遠藤)いいかげんに…。
(誠一)遠藤さん。
(遠藤)何?何…?誰?誰…?何?
(宇野)あっ。
(末次)昨日の。
(礼子)誰?
(誠一)謝れ謝れ。
(遠藤)謝れ謝れ。
(田村)謝らない!
(遠藤)ちょっと待って。
ちょっちょっ。
(宇野)僕から離れないで。
えっ?あっ。
ちょっ。
えっ?
(誠一)遠藤さん。
(遠藤)すげえ重心が低い。
(末次)私についてきてください。
(礼子)えっ?えっ?ちょっと。
遠藤さん何なんですか?
(遠藤)何なんだ?
(誠一)遠藤さん。
(宇野)被害者の父親。
えっ?父親?
(一同)ああ。
ちょいちょいちょい。
うわっ。
(川尻)どうしたんだよ?走ってきたんすか?今あそこで。
(宇野)あの。
田村検事の。
田村検事の。

(遠藤)やめてよ。

(誠一)遠藤さん。
遠藤さん。
検事に会わせろ。
担当は誰だ?検事に会わせろ!
(一同)ああ。
(川尻)何なんだ?もう。
(末次)被害者の。
ひ…被害者のね。
被害者の父親が待ち伏せ?
(川尻)父親?
(宇野)はい。
田村検事が担当の。
(礼子)被疑者が警察で死んだ。
ああ。
電話してきたやつか。
(井戸)またですか。
不起訴は納得できないから検事は謝れって。
(川尻)謝れ?
(遠藤)田村さん謝ってくださいよもう。
(田村)何で俺が謝らなきゃならないんだ?そんな理由はない。
(礼子)この人は謝らないわよ。
絶対に謝らない人だから。
(田村)それは君だってそうだろ。
(遠藤)はい。
グーテンモルゲン。
・ああ。
おはようございます。
田村検事と馬場検事って仲悪いの?
(井戸)えっ?今気付かれました?やっぱそうなの?ああ。
そうなんだ。
(小杉)おは…。
(久利生・井戸)おおー。
大丈夫?
(末次)あっ。
コーヒー入れますね。
馬場検事。
(宇野)末次さん。
僕も。
(末次)はーい。
(遠藤)もういきなりしがみついてくんなよ。
死ぬかと思ったよ。
いや。
もうほとんどクレーマーですよね?あのおじいちゃん。
(田村)完全にクレーマーだよ。
(礼子)被害者遺族に恨まれるなんて検事失格。
(田村)何ぃ?遠藤。
俺もコーヒー。
(遠藤)はい。
(川尻)朝からもう。
知らないんですか?知らない。
田村検事の奥さんは牛丸次席の娘さんなんですよ。
牛丸さんの?はい。
私はお会いしたことないですけど。
次席にそっくりな娘さんらしいですよ。
マジで!?まあそういう田村検事の割り切ったところが気に入らないんでしょうね。
馬場検事は。
すっげえな。
そっくりなんだ。
すげえ。
(宇野)決裁をお願いします。
(川尻)うん。
おお。
谷中のさい銭泥棒の被疑者か。
ついに口を割らせたな。
(宇野)あの。
部長。
折り入ってご相談が。
(川尻)うん?
(宇野)事務官を代えていただけないでしょうか?いや。
どうも末次さんは。
ええー。
合わないのか?
(宇野)はい。
できればあの。
もう少し年の近い方というか。
うーん。
まっまあ麻木さんとか。
でも麻木君は久利生検事の。
ああ。
末次さんを久利生検事に差し上げます。
考えておこう。
(宇野)よろしくお願いします。
(宇野)失礼します。
(川尻)ああー。
川邊涼子はまだ起訴しないんですか?ハァー。
あっ?もうちょっと調べてからのがいいでしょ。
もうちょっと?うん。
田村さん半端ねえな。
えっ?うん?
(末次)壊れちゃったんだ?
(小杉)はあ。

(ノック)
(川尻)はい。
(末次)あっ。
部長。
折り入ってご相談が。
(川尻)何?
(末次)私はずっと宇野検事に付いたままなんでしょうか?
(川尻)何か問題でも?
(末次)宇野検事は若過ぎて。
いえ。
あのう。
若造のくせに偉そうにとかそういうことじゃないんですが。
(川尻)もっと上の検事がいいと?
(末次)うーん。
例えば…。
(末次)馬場検事とか。
考えておきます。
(末次)よろしくお願いします。
ああー。
分かりました。
よろしくお願いいたします。
失礼いたします。
キャビンアテンダントの鴨頭真理子さん。
19時に羽田空港でお話伺えるそうです。
了解。
でもいまさら何聞くっていうんですか?川邊涼子の覚せい剤所持を職場の同僚が知ってるわけなんかないのに。
被疑者のキャラもっとちゃんと分かっときたいから。
キャラ?うわー。
こんなに安くなってる。
何?これ。
ああー。
もしかして川邊涼子が美人だからしつこく調べたいだけとか?バレてる。
マジかよ?「マジかよ」!?そういう個人的な。
なあ?お前さ時々何かぽろっと出るよな?私のことはもういいですって。
ねえ?事務官になる前何やってたの?えっ?普通の学生ですけど。
絶対違うって。
普通…。
ほらほらほら。
その目。
(従業員)281円ちょうど頂戴します。
すいません。
お待たせしました。
ありがとうございます。
お待たせしました。
(従業員)ありがとうございます。
こんちは。
どうっすか?
(誠一)うまい。
うまいっすよね?最近のコンビニスイーツって侮っちゃいけないらしいっすよ。
(誠一)検察で働いてるってアルバイト?じゃないんすけど。
(誠一)清掃とか?あっ。
食堂の人?まあそんなもんすかね。
(誠一)アハハ。
はい。
でもお父さんのことは知ってますよ。
息子さん亡くなったんですよね。
(誠一)でも殺したやつは不起訴なんだよ。
でも無罪になったわけじゃないですからね。
(誠一)えっ?いや。
その。
検察の。
あの。
捜査権限ってあるんすけど。
その捜査権限って被疑者を起訴するためだけのものなんですよ。
だからもし被疑者が死んじゃった場合はそれ以上続けられないし不起訴っていう形取るしかないんすよね。
うーん。
担当検事も残念っていうか悔しかったと思いますよ。
(誠一)久利生さんとおっしゃいましたね?はい。
(誠一)そんなことは分かってるんですよ。
私だって。
(誠一)でもね残念悔しいだけでは終われないんですよ。
俺たちゃあ。
(誠一の泣き声)
(誠一の泣き声)お父さん。
その写真お借りしてもいいっすか?すいません。
いや。
俺の想像なんですけど。
長谷川さんのお父さん田村さんに謝ってほしいわけじゃないと思うんすよね。
(田村)じゃあ何なんだ?いや。
ちゃんと知りたいんじゃないかなと思って。
事件のこと。
知りたいと言われても田村検事は答えられないし答えるべきではない。
取り調べの途中で被疑者も被害者もいなくなってしまったんだから事件の真相は分からないんだ。
(田村)そうです。
何かすいません。
(せきばらい)出しゃばったようなことしちゃって。
失礼します。

(ドアの開閉音)じゃあ次。
えーっとね。
あり得ないけど通販で売っているもの山手線ゲーム。
はい。
俺から。
もういいです。
えーっとね。
対ライフル用防弾シールド。
はい。
次お前。
飽きた。
ホントにあるの。
通販で売ってるんだって。
銃弾はね返す盾。
65万。
はい。
お前。
次。
どうして久利生さんと延々山手線ゲームやんなきゃなんないの?じゃあどうやって時間つぶすんだよ?っていうか被疑者はもう…。
いいいいいい。
覚せい剤の所持も使用も認めてるんですよ。
どうして友人の証言が必要なの?普通に起訴できるっていうのに。
そうだけど。
そうだけど何?彼女さやたらさばさばしてんじゃん。
早くこの失敗を忘れて人生やり直したいって。
ありがとうございます。
まっでも偉いじゃないですか。
あんな被疑者はなかなかいませんよ。
いや。
そうだけど。
そうだけど?・
(客室乗務員)真理子さん。
あっ。
来た。
えっ?あれじゃない?鴨頭真理子さん?ええ。
職場の同僚です。
お疲れさまです。
(真理子)あっ。
検察の方ですか?
(千佳・久利生)あっ。
お電話さしあげた麻木です。
(真理子)あっ。
鴨頭です。
ごめんなさい。
飛行機が遅れちゃって。
これよかったら。
鹿児島のお土産でさつまあげです。
召し上がってください。
ありがとうございます。
あっ。
検事の久利生です。
あっ。
久利生です。
川邊涼子さんのことでちょっとお聞きしたいんですけどいいですか?
(真理子)はい。
じゃあ。
何すか?失礼します。
どうしたの?
(川尻)えー。
それぞれの担当を代えることにした。
(一同)代える?まずは遠藤君には田村検事の担当から外れてもらう。
(遠藤)ありがとうございます。
(川尻)新たに田村検事に付いてもらうのは麻木君。
(千佳・宇野)えっ?
(川尻)はい。
移動して。
(遠藤)移動?あっ。
じゃあじゃあここ来なよ。
(川尻)移動。
(遠藤)ここ。
横のポジション。
イェイ。
気を付けて。
ヘヘヘ。
あっ。
宇野検事に新たに付いてもらうのは井戸君。
(井戸・宇野)僕?はあ?
(川尻)はい。
移動して。
(井戸)あっ。
はい。
(遠藤)ほら。
末次さん。
ずれようずれようずれよう。
(井戸)すいませんね。
私の事務官は?
(川尻)馬場検事に付いてもらうのは遠藤君。
(末次)なあー。
あっ。
そうきましたか。
(川尻)はい。
移動して。
(遠藤)はいはい。
じゃあまあ。
すいません…。
前すいません…。
末次さんは久利生検事に付いてもらいます。
これで全員の意向に沿う形になりました。
(遠藤)ありがとうございます。
(宇野)いや。
部長。
ちょっと待ってください。
(末次)私が希望したのは…。
(川尻)末次さんは合わないって言ったじゃない。
宇野君。
そんなこと言ってんの?
(川尻)宇野検事は嫌なんでしょ?末次さん。
(宇野)嫌なの?
(末次)私が希望したのはね馬場検…。
(川尻)はい。
席替え。

(末次)どうぞ。
あっ。
こんにちは。
どうぞ。
(涼子)はい。
川邊さん。
あなたの処分を決定するに当たってあなたのご家族とかご友人の方たちからお話を伺ってきました。
友人?職場の同僚の方たち。
フッ。
信頼厚いじゃないっすか。
川邊さん。
責任感あって面倒見もよくて。
皆さんすごい慕われてましたよ。
もちろんご家族の方も心から立ち直ってほしいっておっしゃってました。
(涼子)大丈夫です。
もう覚せい剤なんかやりませんから。
早く処分決めてください。
(末次)起訴でいいんですよね?えっ?
(田村)よし。
これは起訴で。
はい。
ああ。
関係者から話聞いたりしないんですか?何で?あっ。
しませんよね?普通。
すみません。
久利生さんのやり方にすっかり慣れちゃってた。
あいつそんなことしてんの?覚せい剤の事件とか証拠があれば起訴すればいいんだし求刑だって相場が決まってるじゃないですか。
でも久利生さんはどうでもいいこと気にするんですよね。
どうでもいいこと?被疑者のキャラを知りたいとか。
ウフッ。
変でしょ?よし。
今日は早く帰れるぞ。
あの。
ひょっとして投げやりになってません?
(涼子)なってません。
早く終わって吹っ切りたいんです。
人生をやり直す?
(涼子)はい。
川邊さんやっぱり自分がやったこと分かってないですよ。
えっ?前の取り調べんときおっしゃってましたよね。
ちょっとつまずいただけだって。
(涼子)だってそうなんだから。
末次さん。
(末次)はい。
覚せい剤に手を出す動機って大体の人おんなじですよね?
(末次)あっ。
最初は軽い気持ち。
不規則な生活による疲れを解消するためとか。
もうまさに。
でもそれがしゃれになんないんですよね?
(末次)覚せい剤は精神的依存はもちろん肉体的依存も強く常用すれば幻覚や妄想を発症する危険な薬物です。
(涼子)そんなことは分かってます。
でも私はまだ…。
確かに初めてですし誰の…。
周りの誰にも迷惑掛けてないと思ってるかもしれませんけど。
それ違いますよ?ねえ?末次さん。
(末次)あなたが売人に払ったお金は暴力団や海外の犯罪組織の資金になります。
そのお金が別の新しい犯罪に利用される。
ハァー。
で他の誰かがまた傷つけられる。
(涼子)だから反省してるって言ってるじゃないですか。
甘く見ない方がいいですよ。
今までもそういう方たちたくさんいらっしゃいましたけど。
覚せい剤を断ち切るのってめちゃくちゃ大変なんですよ!強烈に中毒性のある薬物ですし。
あなたが思ってるように簡単にはやめられないんじゃないですかね。
まああなたはちょっとつまずいたって言ってますけど。
あなたは大失敗やらかしちゃってんですよ。
自分は大丈夫だってすぐ立ち直れるって強がってる場合じゃないんですよ。
まあ初犯ですし反省もされてますから。
まあ裁判では執行猶予がつくと思いますけど。
でもお願いします。
気緩めないでください。
あなたには心から心配してくれる人たちがたくさんいるんです。
(小雪)《何かの間違いです!》
(真理子)《あの人にそんなことできるはずありません!》そのことだけは絶対に忘れちゃ駄目なんです。
お願いします。
川邊さん。
お願いします。

(涼子)はい。
ティッシュティッシュ。
ティッシュティッシュ。
(末次)お疲れさまでした。
(田村)あっ。
まだ帰らないの?末次さん。
(末次)久利生検事に付いちゃいましたから私。
色々調べ物とか増えちゃって。
(田村)ホントしつこいんだなあいつは。
(末次)昔からですよ。
でもまあああいうのもありかも。
あり?
(末次)久利生さんが担当する被疑者はみんな納得して処分を受け入れますからね。
泣きわめいたり暴れたりしないんで事務官は助かります。
(田村)えっ?どうして?ちゃんと向き合ってるからでしょうねぇ。
がちんこっていうの?はたで見てるとひやひやしちゃうけど。
あちぃ。
(末次)ああ。
間違えちゃった。
何だよ?保険の「険」はきへんじゃないんだよ。
こざとへんでしょ。
(牛丸)説明する?
(川尻)ええ。
田村検事が被害者の遺族に取り調べの内容を伝えたいと。
(牛丸)被疑者が死亡して不起訴になった事件だろう?真相は分からないんじゃないのか?
(田村)そうなんですが。
(田村)被害者のご家族です。
実は父親がたびたび私に謝罪を求めてきていたんですがホントのところはご家族が事件の内容を知りたいのではないかと思います。
この写真は?
(川尻)これは久利生検事が被害者の父親から。
(牛丸)久利生。
(川尻)取り調べで得た被疑者の供述は真実かどうか分からない一方的なものです。
それを被害者の遺族に伝えることは問題だと思います。
(牛丸)そうだね。
(川尻)しかし。
(牛丸)えっ?
(田村)自分が責任を持ちます。
誠意ある遺族対応はむしろ推奨されるべきことでしょう。
(川尻)と田村検事が強く申しますので。
ホントに大丈夫なのか?
(田村)大丈夫です。
(川尻)私も同席いたします。
分かった。
遺族と会うことを許可しよう。
ありがとうございます。
(エレベーターの到着音)
(久利生・小杉)うわー。
びっくりした。
(小杉)すいません。
こんなでかいんだ。
(小杉)ああ。
はい。
アハハ。
あっ。
これ1個食べる?コンビニスイーツ。
はい。
(小杉)あっ。
いいんすか?好きでしょ?
(小杉)ああ。
はい。
ありがとうございます。
いえいえ。
あっ。
麻木いた?
(小杉)あっ。
いらっしゃってました。
(宇野)あの父親を呼ぶの?ええ。
田村検事が事件の経緯を説明するそうですよ。
(井戸)えっ?
(末次)田村さんが?
(礼子)謝るの?
(遠藤)嘘だぁ。
(田村)誰が謝るって言ったよ?説明するだけだ。
いいじゃないですかそれだけで。
(井戸)それで向こうの気が収まるならねぇ。
いただきます。
(田村)遠藤。
お前も立ち会ってくれ。
(遠藤)えっ?僕?いや。
僕は今馬場検事の。
(礼子)私の事務官よ。
(田村)お前が担当した事件だろ。
(遠藤)いや。
でも…。
立ち会えよ。
(遠藤)嫌です。
(田村)立ち会えよ。
(遠藤)嫌です。
(田村)立ち会えよ。
(遠藤)嫌です。

(ドアの開く音)
(田村)警察から送検されてきた当初佐伯は正当防衛を主張していました。
肩がぶつかったことで口論になり最初に殴りかかってきたのは長谷川さんだと。
自分はそれを振り払っただけで長谷川さんは自分で転倒し頭を強打して亡くなったんだと。
しかし取り調べが進むにつれて佐伯は口数が少なくなりとうとう何もしゃべらなくなりました。
私は佐伯の中に葛藤があると感じました。
罪の意識が芽生えてきたのではないかと。
罪の意識?
(田村)そして6日目だったかな?
(遠藤)そうです。
佐伯は嘘をついていたと自供を翻したんです。
嘘?
(田村)口論を仕掛けたのも先に殴ったのも自分であって長谷川さんには何も非はなかったと。
本当ですか?
(川尻)はい。
(誠一)ハァー。
(田村)しかしそれが最後の取り調べになりました。
その日の夜に佐伯は心筋梗塞で死亡してしまったんです。
(田村)ですからこの事件は被疑者死亡につき不起訴という結論を下さざるを得ません。
しかしご遺族には納得し難い気持ちがおありでしょう。
それをおもんばかることなく役所的に対応してしまったことをおわびいたします。
申し訳ございませんでした。
(誠一)田村さん。
(井戸)謝った。
(末次)田村さんが!?
(礼子)えっ!?
(誠一)顔を上げてください。
(誠一)私は洋介が死んだ理由をちゃんと聞きたかっただけなんですよ。
(誠一)孫のために。
(田村)はい。
(誠一)自分の父親が人にケンカを吹っ掛けて揚げ句の果てに殺されてしまったっていうんではこの子がかわいそう過ぎます。
でも今の田村さんのお話を伝えてやればパパは悪くなかったんだ。
いつものように優しいパパだったんだって一生思い続けていくことができるでしょう。
でも一つだけお尋ねしたい。
はい。
佐伯のその最後の供述は真実だったと断言できますか?田村さん。
(遠藤)できます。
(遠藤)僕はずっと取り調べを見ていました。
佐伯は田村検事にはごまかしが利かないと諦めたんです。
だから自分の罪を告白したんです。
私は確信しています。
あの供述は真実です。
そうですか。
ありがとうございました。

(誠一)あっ。
ホントに検事さんだったんですね。
こんちは。
(誠一)あっ。
息子がお世話になりました。
(川尻)ありがとうございました。

(遠藤)フゥー。
ああ。
そっか。
(田村)遠藤。
(遠藤)はい?
(田村)いや。
あの。
お前今誰に付いてんだっけ?
(遠藤)今馬場検事。
(田村)あいつか。
あの人しょっちゅう田村さんの悪口言ってますね。
何でそんな仲悪いんですか?
(田村)教えてあげないよ。
(遠藤)こっちも特に知りたくないですよ。
(田村)何だよ?
(礼子)あなたが謝るなんて。
しかも謝らなくてもいいって言われてたんでしょ?
(田村)そこで謝るからポイント高いんだろ。
(礼子)少しでも良心があるなら私にも謝ってほしいわ。
だからそんなものはポイントにならない。
(礼子)フッ。
あっそう。
あっ。
すいません。
(礼子)別に。
私は用はないから。
まずかったですか?
(田村)ノープロブレム。
久利生。
はい。
どう?終わったら飲み行かない?今日っすか?
(田村)うん。
いや。
ほら。
君がここに来てからまだそういうのなかったろ?今日ちょっと仕事があって。
あっそう。
働き者だね。
また誘ってください。
お願いします。
もうないよ。

(ドアの開く音)
(末次)おいしいこれ。
何食ってんすか?
(末次)ああ。
そんなことより晩ご飯どうすんですか?ねえ?ラーメンでも食ってから現場行きますよ。
(末次)ラーメンかぁ。
いってきます。
(小杉)痛っ。
大丈夫っすか?
(末次)いってきます。
何食ってんだよ?マジで。
(千佳・小杉)いってらっしゃい。
(末次)僕に買ってくれたんでしょ?胃がもたれるでしょ。
末次さん。
(末次)《田村さんが!?》
(井戸)《謝った》《ホントに検事さんだったんですね》《こんちは》
(川尻)いやー。
でも長谷川さんに話をしてよかったじゃないか。
(田村)はい。
部長。
(川尻)うん?
(田村)いや。
あの。
遠藤を戻していただけないでしょうか?戻す?麻木君じゃ駄目なのかい?
(田村)いや。
駄目ってことはないんですが彼とはずっと組んでいたし気心が知れてるっていうか仕事しやすいっていうか。
(川尻)でも遠藤君戻したら馬場君の事務官どうするんだ?
(田村)そんなものはどうだって…。
(川尻)えっ!?いや。
お願いします。
部長。
(川尻)うーん。
(井戸)遠藤さん。
この案件引き継ぎお願いします。
(遠藤)やだ。
(川尻)ああ。
ちょうどよかった。
(末次)ちょうどよかった?
(川尻)いや。
君たちの配置換えをしたばっかりなんだが昨日の私は多少感情的だった。
(遠藤)はっ?
(川尻)もし不満があるなら考え直してもいい。
(井戸)考え直す?
(川尻)いやいやいやいや。
わざわざ代える必要がないなら元に戻しても。
(井戸)まあ僕は別に不満はありませんでしたから馬場検事でいいんですけど。
(末次)久利生さん人使い荒いからなぁ。
やっぱり宇野検事でいいですよ。
(遠藤)馬場検事さ何か無駄に怖いんだよね。
田村麻呂でいいかな。
まあ皆さんが元に戻られるんでしたらね。
私は久利生さんに付くしかないですからね。
(遠藤)そうだよね。
(川尻)えっ?じゃあ戻る?
(末次)仕方ないなぁ。
(井戸)戻りまーす。
(遠藤)田村麻呂かぁ。
ああ。
もうしょうがない。
しょうがないこれは。
(川尻)嫌なら戻らなくていいんだぞ!
(末次)はい。
被疑者を呼びますよ。
(宇野)はーい。
(田村)どうして戻ってくるんだよ?
(遠藤)ホントはさみしかったくせに。
(礼子)こないだの夜はごめんね。
変なこと言っちゃって。
(井戸)変なこと?
(礼子)覚えてないの?
(井戸)いやいや。
覚えてますよ。
覚えてます。
(礼子)思い出さなくていい。
(井戸)いやいや。
忘れたわけじゃ。
忘れなさい。
(井戸)はい。
おかえりなさい。
(井戸)はい。
えっ?戻ってきたの?残念ながら。
ああ。
そうだ。
今日19時に食い逃げの証人と会うから。
えっ?何か予定入ってた?キャンセルします。
ごめんね。
お仕事ですから。
うわっ。
その前に現場行かなきゃ駄目じゃん。
えっ?何やってんだよ?もう行くんですか?ちょっと待ってくださいよ。
お前調書持った?調書。
えっ?あっ。
何で持たねえんだよ?調書。
早く。
はい。
はいはいはい。
今行きます。
うわー。
ヤベッ。
あっ。
2015/07/29(水) 14:55〜15:50
関西テレビ1
HERO #03[再][字]【久利生の活躍をおさらいして映画を見に行こう!】

コンビ解消の危機!?城西支部に愛と憎しみが吹き荒れる!被害者遺族に恨まれた田村と、違法薬物の取り調べを担当する久利生。真正面から向き合うことの奥にある真実とは。

詳細情報
番組内容
 久利生公平(木村拓哉)の担当事務官は、多忙な毎日。他の検事たちより取り調べに時間がかかるからだ。もちろん、麻木千佳(北川景子)も例外ではない。その日の夜も、久しぶりに仕事が早く終わったので、大好きな食べ歩きをしようと店に入って、注文した料理が来たところに久利生から電話。久利生が城西支部の夜当番の日だった。千佳は仕方なく料理をテイクアウトして、久利生に呼び出された城西署へ向かう。
番組内容2
 城西署では、取調中の被疑者、佐伯亘(山崎画大)が留置場で亡くなっていた。立ち会った医師は、心筋梗塞と判断。久利生と千佳は、佐伯の死に事件性がないことを確認して城西署を後にする。
 翌日の城西支部で、佐伯を取り調べていた田村雅史(杉本哲太)が、もう少しで起訴出来たと悔しがっていると長谷川洋介という人物から電話がかかってきた。その名に驚く田村と遠藤賢司(八嶋智人)。なぜなら、洋介は佐伯に殺害された
番組内容3
被害者なのだ。電話を受けていた千佳が確認すると、相手は洋介の父、誠一(前田吟)と判明。誠一は佐伯の裁判がいつ始まるかを知りたかった。電話を代わった遠藤が被疑者死亡で起訴されないと説明すると、誠一は絶句してしまう。
 この日から、誠一が城西支部を何度も訪ねたり、電話をかけてくるようになってしまう。担当検事に会わせて欲しいと訴える誠一。だが、当の田村は相手をしようとせず、遠藤に応対を押し付けてしまう。
出演者
久利生公平(東京地検城西支部検事)
: 木村拓哉 

麻木千佳(東京地検城西支部事務官)
: 北川景子 

田村雅史(東京地検城西支部検事)
: 杉本哲太 

宇野大介(東京地検城西支部検事)
: 濱田岳 

井戸秀二(東京地検城西支部事務官)
: 正名僕蔵 

馬場礼子(東京地検城西支部検事)
: 吉田羊 

St.George’s Tavern マスター
: 田中要次
出演者2
小杉啓太(城西支部警備員)
: 勝矢 

川尻健三郎(東京地検城西支部部長検事)
: 松重豊 

遠藤賢司(東京地検城西支部事務官)
: 八嶋智人 

末次隆之(東京地検城西支部事務官)
: 小日向文世 

牛丸豊(東京地検本庁次席検事)
: 角野卓造 

【第3話 出演者】
長谷川誠一
: 前田吟 

川邊涼子
: 西原亜希 

鴨頭真理子
: 駒木宏美
出演者3
川邊芳樹
: 真田幹也 

佐伯亘
: 山崎画大
スタッフ
【脚本】
福田靖 

【企画】
鈴木吉弘 

【プロデュース】
渡辺恒也 

【演出】
平野眞 

【音楽】
服部隆之 

【制作】
フジテレビドラマ制作センター

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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サンプリングレート : 48kHz

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