明日もきっと、おいしいご飯 〜銀のスプーン〜 #43 2015.07.29


(律)何でそんなに路加から離れようとするんですか?
(真也)あなたにずっと聞きたかったことがあるの。
(恭子)お母さん負けないから。
絶対にまた治してみせるわ。
(律)
僕たちは笑顔でいようと思ったんだ
笑っていた方がいいことが起きる
そんな気がしたから
でも不安な気持ちはどうしても消えてはくれなかったんだ
(恭子)律。
今日は真也さんのところには行かないの?
(律)うん。
当分はうちのことに集中したいから。
(恭子)お母さんのことなら大丈夫よ。
真也さんも寂しいだろうし顔を見せてあげたら?
(律)会ってもどうしたらいいのか分からないんだ。
真也さん。
あのアパート出るつもりなんだ。
(恭子)えっ?路加の学費は自分で出したいって。
そのために家賃が安いところに引っ越すんだって。
新しくパートまで始めたみたいで。
でもそんなことするくらいなら離れなきゃいいのに。
僕のときもそんな気持ちで手放したのかな?
(恭子)えっ?だとしたらそんなこと望んでない。
路加だってきっと…。
(恭子)律。
ごめん。
考えても答えなんて出ないのにね。
お母さんが入院するまではうちのことに集中するから。
だから心配しないで。
ワッフルサンドです。
お口に合うといいんですけど。
(みつ子)律君の手作りね。
(春奈)そんな気を使ってくれなくていいのに。
いえ。
入院のことで色々よくしていただいてるので。
(茂木)ってか律君。
手作りって。
ちょっともうホンマやめて。
ただでさえイケメンやのにこれ以上モテ要素を足したら俺どんどん自信なくすからさ。
(春奈)はいはい。
いいから。
お茶入れるわよ。
お茶。
はいはい。
叔母さんもホントにありがとうございます。
(みつ子)いいえ。
気にしないで。
路加君いなくなっちゃって昼間することなくて暇だったから。
路加向こうで楽しくしてると思います。
(みつ子)あっ。
ごめんなさい。
思い出させちゃって。
いえ。
(みつ子)ああ。
じゃあ続きやってこよう。
フフフ。
(環)律。
あんた今は路加君のことより伯母さんのこと心配してあげなさいよ。
路加君のことはあんたにはどうしようもないんだから。
うん。
分かってる。

(真也)で何?突然ごめんなさい。
あのう。
一つだけ伝えたいことがあって。
律が路加君のことで悩んでるの。
やっぱり路加君は真也さんといた方がいいんじゃないかって。
(真也)あの子にも言ったんだけど。
口出しは無用だって。
ごめんなさい。
真也さんがよく考えて決めたことなのは分かってるの。
だったら何でそんなこと言いに来たの?律がね言ってたの。
路加君はそんなこと望んでないって。
その気持ち律が真也さんに対して本当に伝えたいことだと思ったから。
きっとあなたは律のことを思って養子の選択をしたんだと思う。
そのおかげで私たちは律と出会うことができた。
本当に幸せだったし律もそう思ってくれてると思う。
でもね。
律はずっと知りたがってるの。
あなたが自分を愛してくれていたのかどうか。
あなたと再会してからずっと。
真也さん。
ちゃんと気持ちを伝えてあげて。
律にも路加君にも。
ホントの気持ち伝えられるときに伝えないときっと後悔するから。
本当のところどうなんですか?
(花山)俺は手術を勧めたんだ。
えっ?
(花山)前回からたった2カ月で再発した。
そのこと考えれば今度は腫瘍を全て切除した方が安心できる。
ただそれも再発の可能性がゼロになるわけじゃない。
だから恭子ちゃんは抗がん剤での治療を選んだ。
(花山)お前らのためにな。
律。
お前はお母さんにどうしてほしい?お前の言うことなら恭子ちゃんも聞いてくれるかもしれないぞ。
僕は…。
このまま恭子ちゃんが抗がん剤治療を選ぶなら俺はその治療に全力を尽くす。
でもお前も一度考えてくれないか?お母さんに何を選んでほしいか。
これどうしたの?ああ。
新しいレシピノートだって。
えっ?
(奏)これまで律兄ぃが使ってたのはお母さんのレシピだけだったでしょ?でもこれからは私たちみんなでレシピノートを作っていくの。
律や調やカナもみんなお料理するようになっていろんな味が増えたものね。
みんなのレシピノートか。
(奏)これから先新しい料理を覚えるたびにそれに書いていくの。
(奏)言ってみれば早川家の料理アルバム。
うちの料理のアルバム。
作ってから書くのがルールなんだって。
ノートいっぱいになるくらいいっぱい作ってこうね。
うん。
(調)何?この豚しゃぶ。
マジうま。
甘辛でちょっとぴりっとしててご飯にめっちゃ合う。
よかった。
今日は奏と一緒に作ったのよ。
(調)カナが?
(奏)うん。
ネットで見つけたごまだれにちょっとカナ流アレンジしてみたの。
(調)へえー。
律はどう?すごくおいしい。
よかった。
じゃあニューレシピノートに書いておくね。
ニューレシピ?
(奏)うん。
新しい早川家のレシピノート。
しー兄ぃもこれから何か作ったらそれに書いてよね。
(調)おっ。
だったらオレ流スペシャルカレーを書いてやるよ。
この前のやつね?あれおいしかったわよね。
(調)だろ?じゃあ入院の前の日は調のカレーお願いしちゃおうかな。
(調)おう。
任しとけ。
フフフ。
《律はずっと知りたがってるの》《あなたが自分を愛してくれていたのかどうか》《あなたと再会してからずっと》
(徹平)おい。
大丈夫か?
(真也)あっ。
平気よ。
ちょっと立ちくらみしただけだから。

(ドアの開く音)
(真也)これあなたが預かってて。
母からの手切れ金500万が入ってる。
後は毎月できる限り入金するつもりだから。
(隆)これは受け取れない。
もともと君にそこまでしてもらう必要はないんだ。
路加の学費なら俺が何とかできる。
だから君はもっと他のことで路加のため…。
これは律を捨てた罪滅ぼしでもあるの。
(隆)えっ?怖いの。
ホントはあの子が私のこと恨んでるんじゃないかって。
あの子には何も与えられなかった。
だからその分も路加には全部与えるの。
普通の家庭もちゃんとした教育も何もかも。
たとえそこに私がいなくてもあの子が幸せならそれでいい。
(隆)真也。
だからもう何も言わないで。
(隆)真也?
(真也)触らないで。
大丈夫。
ちょっと寝不足なだけだから。
(志穂)どうだった?真也さん。
(隆)あいつ自分を追い込んでる。
帰り際に倒れかけて。
あなたまた顔出してあげて。
真也さんに何かあったら路加君に申し訳が立たないわ。

(路加)ママ。
元気ないの?
(路加)ねえ。
ママ病気なの?
(隆)大丈夫だよ。
ちょっと仕事で疲れてただけだと思うから。
(路加)ホント?
(隆)ああ。
パパも付いてるんだ。
心配しなくていい。
(路加)うん。
(隆)うん。
(志穂)路加君。
ベッドに戻ろうか。
お姉ちゃん本読んであげるから。
(路加)うん。
(志穂)さあ行こうか。
(路加)うん。
(志穂)うん。

(奏)「カナの初レシピです」「しー兄ぃがおいしいって言ってくれてうれしかった」「次はしー兄ぃの番だからね」
妹が考えた未来へのレシピノート
これからも色々な思い出を家族でつくっていく
小さな妹の精いっぱいのメッセージがそこには込められていた
・どうしたの?えっ?ああ。
新しいレシピノート見てたんだ。
えっ?お母さんにも見せて。
はい。
カナの本音はこういうことね。
調が見たら喜びそうね。
さてさて調はこれにどう返すのかしら?まるで交換日記みたいだね。
料理で心もつながってる。
そうね。
路加と真也さんもつながっていられるのかな?えっ?やっぱり僕は間違ってると思う。
これが路加の未来のためだとしても。
路加には今が一番大事なはずなんだ。
律。
その思い真也さんに伝えてきたら?えっ?言葉にして伝えないと気持ちが伝わらないこともある。
律の言葉ならきっと真也さんにも届くはずだから。
うん。
分かった。
ありがとうお母さん。
お母さんのホントの気持ちも言いたくなったらそこに書いてね。
えっ?僕たちはお母さんのこと信じてるから。
お母さんが大丈夫って言ってる間は僕たちも大丈夫だと思ってるからね。

(花山)じゃあ入院は8月4日に。
翌日から抗がん剤治療を始めるから。
分かったわ。
フッ。
何?あっ。
いや。
またそのスカーフなんだなと思って。
律からもらったものなの。
私のラッキーアイテム。
そうか。
律。
たぶん気付いてる。
もしかしたら抗がん剤が効かないかもってこと。
それでも何も聞かないでいてくれてる。
私を信じて。
ホントにこれでいいのかな?恭子ちゃん。
入院まで時間はないけどもう一度だけ何が一番大切か考えてくれ。
(絹江)恭子。
ホントに大丈夫なのかね?
(三崎)信じるしかないだろ。
前も大丈夫だったんだ。
きっと大丈夫だ。
そうだといいけど。
律。
どうしたんだい?ちょっと絹江さんに…。
おばあちゃんに聞きたいことがあって。
何なんだい?きついこと聞くかもしれないけどいい?とにかく掛けな。
おばあちゃん。
お母さんや圭介叔父さんと離れたこと後悔してる?ごめん。
やっぱりこんなこと聞くべきじゃないよね。
それはあんたのもう一人の母親につながる話かい?真也さんは路加と会わないつもりなんだ。
それなのに路加のために学費を稼ごうと新しい仕事までしてる。
私はあんたの実の母親の気持ちが分かるよ。
32年前。
家を出てすぐに後悔した。
あの子たちと離れて得るものなんか何にもなかったんだ。
できることなら今からでもあのころに戻ってやり直したいと思っている。
それは恭子や圭介が許してくれた今でもおんなじ気持ちさ。
(絹江)これから先恭子たちやあんたたちに何かがあったら私は命に代えて守ってみせる。
それが子を捨てた人間ができる唯一のことなんだよ。
そんなの…。
そんなの親の身勝手だよ。
そうかもしれないね。
ごめん。
おばあちゃんを責めたいわけじゃないんだ。
一緒だよ。
私もあんたの母親も。
(絹江)律。
そんなことはしてほしくないって母親にちゃんと言ってみたらどうだい?彼女があんたのためを思ってるっていうならあんたはわがまま言っていいんだろ?子供は親に甘えていいんだ。
それが本当の親子っていうもんさ。

(チャイム)
(チャイム)これ…。
(真也)「律。
これまで色々ありがとう」「19年前。
私はあなたを捨ててしまった」「そしてあのときから私の人生は狂ってしまった」「ずっとそう思って生きてきた」「でもそれは違ったの」「私は自分の中に流れる母の血から逃げようとしてきただけだった」「そのことをあなたやあなたのお母さんと会って気付くことができた」「あなたたちのおかげで私は路加の母親でいることに幸せを感じられるようになった。
本当にありがとう」
(真也)「律。
生まれてきて幸せだった?」「ずっと聞きたくて聞けなかった」「でもあなたなら大丈夫ね」「あなたのお母さんや周りの人がきっとあなたを幸せにしてくれるはずだから」「だからこんな生みの親のことは忘れてください」
(真也)「古い方の銀のスプーン」「あなたが生まれたときに買ったものです」「まだ中学生だったから安いものだけどあなたに持っていてほしいから置いていきます」
(真也)「あなたとあの子の未来がずっと光り輝くように祈っています」何で?何で?何で勝手にいなくなるんだよ。
お母さん…。
2015/07/29(水) 13:25〜13:55
関西テレビ1
明日もきっと、おいしいご飯 〜銀のスプーン〜 #43[字][デ]

母・恭子(富田靖子)の病気の再発、実父・隆(和田聰宏)との確執、そして実母と実弟の幸せ…。律(高杉真宙)たちと料理が紡いできた、家族の絆の物語。その結末とは…。

詳細情報
番組内容
 路加(山口祐輝)の問題で悩みながらも、今は家族のことに専念しようとする律(高杉真宙)。そんな律を見た恭子(富田靖子)は真也(河井青葉)に会いに行く。
 「律はずっと知りたがってるの。あなたが自分を愛してくれていたのかどうかを…」恭子は真也にそう告げ、律にも路加にも自分の正直な気持ちを伝えてほしいと頼む。伝えられる時に伝えないときっと後悔するから、と。
番組内容2
それは病気が再発した恭子にとって自分自身への言葉でもあった。
 早川家では、奏(田附未衣愛)の提案で、家族みんなの新しいレシピノートを作ることに。それはピンク色の表紙で、二つの四葉のクローバーのシールが貼られたノートだった。料理を通じてこれからも色々な思い出を家族で作っていこうという、妹の精一杯のメッセージを感じた律。恭子もまた、まだ見ぬ未来への希望をそこに見出す。
番組内容3
 自分たち家族のように、路加は真也とこれからもつながっていられるのだろうか…。もう一度だけ、真也のマンションを訪れようとする律。すると、そこに隆(和田聰宏)から思いもよらぬ電話がかかってきて…。
出演者
早川 律:高杉真宙 
早川恭子:富田靖子 
花山大輔:山田純大 
雨宮真也:河井青葉 
鈴井 環:岩田さゆり 
茂木和彦:木本武宏 
  ・  
早川 調:前田旺志郎 
早川 奏:田附未衣愛 
雨宮路加:山口祐輝 
  ・
一柳 隆:和田聰宏 
鈴井みつ子:芳本美代子 
小川絹江:藤田弓子 ほか
スタッフ
【原作】
『銀のスプーン』小沢真理(講談社「Kiss」連載中)
【脚本】
森山あけみ 
【演出】
金子与志一 
【プロデュース】
松本圭右(東海テレビ) 
西 麻美(松竹) 
原 克子(松竹) 
竹内絵唱(松竹) 
【音楽】
市川 淳
【主題歌】
高橋 優「おかえり」(ワーナーミュージック・ジャパン)
【制作著作】
松竹株式会社
【制作】
東海テレビ
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【公式サイトURL】
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【公式ツイッターアカウント】
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

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音声 : 2/0モード(ステレオ)
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