変死:トイレ前と中で夫婦死亡 東京・荒川のマンション

毎日新聞 2015年07月30日 23時31分

 30日午後3時35分ごろ、東京都荒川区荒川のマンション2階の一室で、トイレ付近に男女が折り重なるように倒れて死亡しているのを訪ねてきた弁当宅配業者が発見した。警視庁荒川署によると、この部屋に住む40代の夫と50代の妻とみられ、いずれも外傷はなく死後2〜3日が経過していた。

 同署によると、夫はトイレの前で倒れ、妻はドアを30センチほど開けてトイレの中から上半身だけ出すようにして倒れていた。妻がトイレに入った後、夫がドアをふさぐようにして寝込んでそのまま何らかの原因で死亡し、妻は出られなくなって脱水症状や熱中症などで死亡した可能性がある。夫は体重100キロほどの大柄な体格で病気治療のため薬を服用していたという。

 夫婦の親族に同署が事情を聴いたところ、夫婦は2人暮らしで普段からエアコンを使っていなかったという。夫は27日に近所の親戚宅であった法事で酒を飲んで帰宅した。妻は28日未明、「夫がトイレの近くで眠ってしまった」と親族に電話をかけていた。

 弁当宅配業者が28日以降、夫婦と会えなくなったため大家と一緒に室内に入り、2人を発見した。【曽田拓】

最新写真特集