(3人)こんばんは。
さぁ「鑑定団」始まりました。
ようやくじゃないですか?あったかなってきたのね。
油断してたらまた寒なるでしょ?カーテン開けて「うわっ今日ええ天気」思て歯磨いてなんかしてたら「あれ曇ってるでおい」っていう…。
あっ!偶然にも今日のゲストの方に詳しく聞けるかもわからないですよ。
今日は低気圧が発達しながらこれから東海上を進むんですね。
この気圧配置は非常に簡単です。
なぜかというと低気圧があって東に動いてくる。
当然雨の区域がこれから東へ移ってくる。
高校3年生のとき進路相談で日本気象協会東海本部を勧められそのまま就職
ラジオの担当を命じられ1人でブースに入り天気予報を読み上げる仕事を任されました。
しかし…
失敗ばかり。
しかし1年後土居まさるさん司会のラジオ番組で土居さんとの掛け合いで天気予報をしたところざっくばらんな受け答えが評判となりファンレターが届くまでになりました。
これがきっかけでTBSの夕方のニュース番組に抜擢されレギュラー出演することになりました。
常に心がけてきたのは日常生活と結びついたわかりやすい解説で今では当たり前の洗濯指数は実は森田さんが考え出したそうです。
ご存じでした?
日本初…
気象予報士という国家資格がないと天気予報ができないことになってしまいました。
かなりの難関が予想されたものの森田さんは長年の経験があったため自信満々で受験したのですが…。
結果はまさかの不合格。
人生最大の暴風雨に見舞われてしまいました。
しかし視聴者から温かい励ましを受け…
ホッと胸をなで下ろしました。
その後はお天気キャスターの草分けとして気象に関するさまざまな著書を出版する一方およそ70名のスタッフを抱えるまでに成長したウェザーマップの代表取締役として忙しい日々を送っていらっしゃいます
依頼人の登場です。
東京都からお越しのさぁどうぞ。
お願いします。
ちょっと今も話してたんですけど当てにくいんかな?っていう…。
コンピューターが発達したので予報は当たるようになりましたけどもね。
ただ天気が変なのはしようがないですよね。
そうか当たるのはだから当たるんですね。
今は85くらい当たるようになりましたね。
ただ当たっても外れたって言われるんです。
これね説明するとものすごい…。
理解できる人と理解できない人がいてたぶん今田さん理解できないと思う。
やかましいわ!客席社員の方ですか?あれウェザーマップの。
はい。
あんな華やかな職場で働けるんですか?いや…70人くらいのうちの半分以上は女性ですよ。
え〜っ!?うらやましいじっくり見たいくらいですよ。
それでは拝見します。
あれ?これは何でしょう?将棋盤ですよ将棋盤ですよ!いやわかります。
日向榧という木のなかのいちばん最高級の盤なんですよ。
ちょっとにおい嗅いでいただけます?普通の盤じゃないんですよ。
何が違うんですか?いいにおいしますでしょ?宮崎県の日向というところは雨が多いし気候が厳しいので木が非常にゆっくり育っていくんですね。
こういう年輪の幅なんかでその年の気候状態もわかるんですよ。
将棋が好きで買われたんですか?もちろんですよ。
いやこれ天気のために買うたんかな思て。
熱心な人やな思て。
森田さん腕前はどんな感じなんですか?三段くらいアマ三段です。
だって使ってる感じがしないじゃないですか。
非常に大事に使っていて駒を置くだけでできるだけ傷つけないようにしてるんです。
手入れもいいというふうに言っていただきたい。
褒めていただきたい。
実は訳があって1982年の12月なんですがボーナスもらってそのまま行こうってことで行ったんです。
日向榧しか扱ってない店なんですよ。
60万円だったんですよ。
あれ高っ!三十数万円しか持ってなかったので買えないじゃんと思ったんですよ。
そうしたら悪魔のささやきでしょうかね半額にします今日はセールですから。
でも私はそのときに絶対にこれは60万の価値があると思って買ったんですよ。
でもご結婚されてたんでしょ?ええそのあと帰ったらものすごい怒られて子供6歳と4歳。
ここまでバカだと思ってなかった…。
ご本人の評価額ですけどもおいくらくらいでしょうか?買ったのは30万…60万って言われてるわけですから…。
まいりますオープンザプライス!
(どよめき)えっこれ絶対おかしいっていうか演出じゃないですか?これ。
これは日向ではないんですね中国の榧です。
1982年といいますといちばん値段が高かった頃なんです。
これが日向の盤でしたら最低でも100万はいたします。
じゃあ中国と日向の榧とどう違うのかというと実はまるっきり同じ榧なんですよ。
ところが中国は伐採の時期が間違ってるんですね。
夏場に切っちゃうわけです。
そうしますと木は水の塊のような状態になってそれを蝋づけにして日本に持ってきちゃったんですね。
割れないように。
ですから少しちょっとくすんでおるんですね。
水が抜けていないのと同時にまだ蝋が抜けきっていないわけです。
本来榧というのはもう少し明るい黄色い色をしているんです。
これ残念なのは目節が入ってしまっておるんですよ。
これ実は割れの原因にもなりかねないものなんです。
そのためにちょっと値段が落ちてしまうと。
ぜひどんどん使ってください。
榧というのはいちばん復元力が強い木なんですね。
将棋の駒で打ちましてもへこんだところがしぜんにまた盛り上がる。
衝撃によって逆に水は抜けていきますし蝋の部分も取れていきますので5年10年経つと色ももう少し鮮やかになりますし少し軽くなります。
逆に価値は上がると思います。
そのまま…。
そのままずっと楽しんでね。
時を返してくれ!いつもでしたら番組最後まで楽しんでいってくださいって言うんですけど今日は言えないですね。
ありがとうございます。
ありがとうございました。
お伺いしました。
次なる依頼人は歯科技工士の…
長年自宅を仕事場にしていたのですが去年の秋この歯科技工所を設立。
経営者としても奮闘中です
表現できるような入れ歯を作っています。
これからも頑張ってください
こんにちは妹の文子です。
4年前の秋父武夫さんが77歳で他界したときのこと
自分のことにあんまりお金を使う人じゃなくて僕たち家族とか友達と旅行に行ったりとか…。
そこで35万円ずつ仲よく分け合ったのですが…
しかしその後文子さんが遺品の整理をしたところそれまで手をつけていなかった押し入れの棚から…
そういえば親父が時々…。
自慢してました。
せやけど見たことがなかったのでほんまかいな?って思ってました。
ひょっとしてこれが父が言っていたすごい絵かもしれないと思って調べてみたら
そこでもし本物だったらすぐに売り払い…
僕は夢のひとつの私はずっと独身を通してきたんですけれども結婚を決意しまして…。
(2人)鑑定よろしくお願いします。
依頼人の登場です。
大阪府からお越しのどうぞ。
いやいや…そうかでもやっぱりね人生楽しむためにいろいろ使われて。
そうですね。
すごい絵を持ってるっていうのはずっと聞いてたんですね。
あんまりお酒に強い父じゃなかったんですけども酔うてはうちにはすごい絵あんでって言うてた…。
嘘やばっかり思ってました。
大事に大事に隠してたんですね。
早速拝見しましょうか。
こちらです。
あらどなたの作品なんですか?村上華岳さん。
何が描かれてるんですか?これ。
何の花?牡丹の花ですね。
うちの父親も歯科技工士やってまして歯医者さんのなかで働いてる歯科技工士でそこの院長先生っていうのがそういうのを集めてはる人で入れ歯とかがうまくできたときに特別ボーナスっていうかたちでもらったみたいなんです。
その院長先生から?はい。
お父さんは詳しい方やったんですか?骨董とか。
この番組をよく見てた。
ほとんど当たりませんでしたけども。
番組見ててこれいくらくらいやって言うたら。
偉そうに結構言うんですけど当たったためしがないという。
その当たったためしのないお父さんがすごいもんやって言ってたやつですね。
妹さんは今日来られてますけどもね。
信じております。
もうほんまもんやということで。
婚活の費用ってちなみにどういうのに使う予定なんですか。
結婚相談所に登録して。
登録料ね。
そうです。
いくらくらいのところ狙ってらっしゃるんですか?コースがいろいろありますので。
コース!?絵しだいで登録するランクが変わっていくわけですね。
プレミアムコースとかもあるので。
プレミアム!ちょっとすみません参考までにあとで聞かせてもらっていいですか。
これは責任重大。
大型バイクとはえらい違いですよ重みが。
ただひたすら自己と対峙し続けた画家
幼い頃一家が離散
この複雑な家庭環境に育ったことは華岳の心に大きな痛手を与え終生暗い影を落とした。
もともと病弱だったため16歳のとき行く末を案じた養父の勧めで
円山四条派の写生を基本とする教育を徹底して受けるとそのこまやかで情緒的な画法は華岳の繊細な感受性をおおいに刺激しみるみる画力が向上した。
6年後更に
同期の土田麦僊小野竹喬らの俊英と切磋琢磨。
その間講師の中井宗太郎から…
と説かれ自己の進むべき道を見いだした
卒業後積極的に文展に出品したがその審査員は保守的で頑迷な人物が多く阿弥陀が特選に輝いた他は落選続きで深い失望を味わった。
そこで同じく文展の審査のあり方に疑問を抱いていた麦僊竹喬らとともに…
近代日本画の革新を目指したのであった。
石垣の上に薄物をまとった一人の女性が座す裸婦図は第3回国画創作協会展の出品作である。
華岳によるとこれは肉であると同時に霊であるものの美しさを描こうとしたもので女性は官能的ではあるもののその目は清く澄み近寄りがたいほどの品格が漂っている。
この絵が高く評価されるとこの後華岳は仏画の世界に深く没入し二度と人物を描くことはなかった
しかしやがて持病のぜんそくが悪化。
画壇での活動が負担になると国画創作協会とも距離を置くようになり…
その後は人を避けて画室にこもり自らの画境を極めることに心血を注いだ
そして華岳はこの行為をこう表現したのであった
その華岳が生涯好んで描き続けたのが牡丹であった。
若い頃の作は赤く彩色されらんまんと咲き誇っているがしだいに色が抑制されついには墨一色になってしまう。
まさに華岳の心の葛藤をたどるかのごとくだがそれでもなお墨牡丹が匂い立つようでみずみずしいのはそこに華岳の強い祈りが投影されているからであろう。
1939年の秋ぜんそくが更に悪化し他界。
52歳の若さであった。
改めて依頼品を見てみよう。
村上華岳の牡丹図である。
小品ながら画面いっぱいに牡丹が描かれており赤の濃淡を活かした表現はいかにも華岳らしい。
画風からすると若かりし頃の作か?
もう妹さんのほうがドキドキしてます今。
ご本人の評価額ですけれどもおいくらくらいでしょう?ちょっと欲かきまして200万円。
200万。
もう100ずつ。
100ずつ。
100あればだいぶいいところに会員登録できますからね。
それではまいりましょうオープンザプライス!どうだ…どっちだ?え〜!250万!ほんまもん。
ほんまもん。
うわ〜やった。
華岳が33歳のときの作品。
代表作の裸婦図と同年の作品でございますね。
葉は非常に濃い緑ではっきりと描かれているのに対して花は花びらが揺れ動いてるような感じで非常に情感豊かに描かれていると思います。
華岳の句にですね牡丹を詠んだ句がございまして…。
というふうな句を作っております。
祈りの部屋にも現世の牡丹の香りが満ちてくる。
精進と生命の心の葛藤っていうのがこの絵に表されている。
牡丹自体が華岳の心なんだろうと思います。
非常に気品があって優美な…優雅な牡丹の絵だと思います。
いやぁおめでとうございます。
ありがとうございました…。
妹さんいかがですか?父は牡丹が好きだったので…。
じゃあ売らずに置いときますか?どうしよう。
ちょっとうるっときます。
そうですね。
売る前にじっくり見てもうええわってなってから売ってくださいね。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
お宝列島日本縦断
今回の舞台はその歴史は古く飛鳥時代は都と難波を結ぶ日本最古の官道竹内街道の要衝であった。
市の東部に位置する大塚山古墳は6世紀後半に造られた前方後円墳で全長は335m。
全国で5番目の大きさを誇り第21代雄略天皇陵と考えられている。
一方こちらの布忍神社は古来より病気平癒商売繁盛のご利益があるとしてあがめられてきたが最近注目を集めているのが恋みくじである。
これは現代美術作家イチハラヒロコ氏が手がけたもので吉凶ではなく恋愛にまつわる男女の機微を捉えた一文が書かれているため恋に悩む若者がはるばる遠方から訪れるほどの大人気となっている。
江戸時代は河内木綿の生産地として繁栄したが明治29年綿の輸入に対する関税が撤廃されると外国産に押され徐々に衰退。
しかし昭和初期その機織り技術を活かした金網の製造が始まると瞬く間に市を代表する産業に発展した。
そのなかでとりわけ高い技術を誇るのが髪の毛よりも細いステンレス線で織り上げる超高精細ステンレスメッシュである。
これを用いるとコンピューターチップ太陽電池タッチパネルなどエレクトロニクス製品の回路をスクリーン印刷で作ることができるためいまや世界中から注目を集めている。
本日の
会場は早速いってみよう
(2人)出張!なんでも鑑定団IN松原!
まずは薬剤師。
そうなんです。
こう見えてっていや見えますよ。
そうですか?いつもはちょっとちょっとこっちこっちとか言っていつもお客さんからは言われるんです。
ああいう人がたぶんねえちゃんって言うんですよ。
お宝はこちら。
作者は…
これがなんと読むのかまったくわからない。
30年ほど前父が病気になり入院した際…
それまでしか知らない。
エピソード短っ!お父さんから
しかも箱には富士とあるがのっぺりと白く威厳もないので到底富士山だとは思えない
というわけで今回鑑定してもらいガラクタだったら…
しかし本人評価額はなんと30万円
おそらく十中八九ダメだろうがせっかく出場したからには少しくらいは夢を見てみたい。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
やった〜!
ほんと?江戸時代の中期狩野法眼祐清の本物の富士山の絵でございます。
おそらくは大名家とかそういうところに掛けられたものですからこれだけ大きい。
富士に三保の松原というこの構図はもう定型なので生駒は描かないかなとも思うんですが簡単な破墨で描いておりますし富士も外隈というんですか線を描くのではなく外側を墨で薄く描くことで表現してたいへんうまいと思います。
ぜひ大切に。
続いては園芸が趣味の園芸のよさって何ですか?やっぱりにやっと笑顔になりますもんね。
誰が山口なんですか?石田さんですかごめんなさい!
お宝は花生けである。
数年前手に入れたものだが何焼かはまったくわからない
「鑑定団」見てるとみんな蔵から…。
しかし我が家には何もないので常々家宝がほしいと思っていた。
そんな折山菜を採るため山あいを車で走っていると小さな骨董店があり覗いたところこの花生けを発見。
ひと目で気にいってしまった。
しかし持ち合わせが3万円しかなかったので店番をしていた老夫婦に正直に打ち明けると…
3万円やったらないうて。
おじいさん3万円でいいか?いう感じで。
家が手狭なので現在は長女に預けているが猫を何匹も飼っているため
ほんとや。
本人評価額は買った金額に少々色をつけ5万円。
実は買ったあとに箱に作者の銘が記されていることに気づきいろいろ調べてみたが結局わからずじまい。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
大幅アップ!
これ掘り出し物ですね。
信楽焼の名工三代高橋楽斎という人の作品に間違いございません。
この花生けの裏にひらがなで「ら」って書いてあるでしょ。
これが銘なんですよ。
生涯を桃山時代の古信楽の再現に捧げたんですよね。
ですからいかにも桃山風の豪快さそして現代陶器の洗練された姿っていうものを併せ持ってますよね。
そしてこの耳がいわゆる福耳なんですよ。
ですからこの箱に武者小路千家の十代官休庵有隣斎宗守っていう人が「福の神」って書いたわけなんです。
これ以上ニャンコにいじらせないようにしてね。
それでたまにはお花を生けてあげてください。
お宅に福の神が舞い込んだんですよ。
大事になさってくださいね。
今最後に石田さんでしたねって名前覚えていただきました。
続いては測量会社を経営している測量会社。
はい。
土地の測量とかいろいろ?そうです。
その頃は今と違い連絡橋がなかったため
とても大変な思いをしたので
出来上がったら一度行ってみたいなと思ってたんですけど
お宝は谷文晁の掛軸である。
実は数年前800坪の豪邸に暮らす老姉妹から老人ホームに入ることになり土地を処分したいので正確に測量してほしいとの依頼を受けた。
そして2か月後その作業が終わった際
もう私にはこういうものはいりませんのであなたに差し上げますといただいたのがこれなんです。
作者も知らぬままありがたくいただいてきたがその後詳しく調べたところ谷文晁とわかりびっくり。
聞くところによると文晁は偽物ばかりらしいがこれは間違いなく本物。
なぜかというと箱を開けた瞬間
というわけで本人評価額は堂々の500万円。
その江戸時代のにおいがどういうものなのか自分のつたない表現能力ではうまく伝えられなくて実にもどかしいが果たして結果は!?
ジャカジャン!
う〜ん残念
なかなか大きくて立派なお軸なんですけれども偽物です。
その文晁の右上に「倣蘇東坡筆意」とございますよね。
蘇東坡の筆法をまねて描きました。
蘇東坡は詩人ではありますけども絵を描いたっていうのは聞いたことがないんですね。
においも江戸ではない。
(笑い声)
続いては陶芸が趣味の何年ほど前からやってらっしゃるんですか?
実は若い頃から茶道を習っておりいい茶碗がほしかったのだがとても高いので自分で作ろうと陶芸教室に通い始めた。
しかし何年経ってもなかなか上達せず
お宝は…
十数年前骨董市で偶然発見。
この絵付けを見た瞬間
蟹お好きなんですか?はい大好きなんです。
じっと見入っているとそれに気づいた店主が
そこで恐る恐る値段を聞くと
皿1枚ですよ。
あまりの高さにびっくり。
目を丸くすると店主が
しかし箱がないことを指摘すると
半額になったじゃあ50。
そこでついつい買ってしまったが今でも自信はまったくない。
この出張鑑定も…
本人評価額は買ったときと同じく50万円。
冷静になって考えるとあっという間に半額になってしまったのがあまりにも怪しい。
なまじ陶芸の心得があるだけにかえって騙されてしまったのかも
十数年前骨董市で発見しこの蟹の絵付けにひと目惚れ。
しかし当初の言い値があっという間に半額になったので自信はまったくない。
果たして結果は!?
ジャカジャン!
よかった!
いい北大路魯山人ですね。
蟹絵の平向っていってもとは6枚1組の分かれなんです。
ですから当然共箱はないのに決まってますね。
亡くなる数年前に手がけた皿で蟹を鉄絵で描いてのびのびとしていてユーモラスななかにも豊かな詩情というものがございますね。
この表面がボコボコになってますね。
これは貝殻とか釘の頭とか藁なんかで雑に作ってるんです。
そこらにあるものでやるんです。
そしてこの裏のカタカナの「ロ」の字。
これはいい「ロ」の字ですね力があって。
いやいいお宝ですね。
大切になさってください。
続いてはボウリングが趣味の今高原さんこう来ながら僕の顔を見て…。
299!?パーフェクトまであと1ポイント?すごいですやん!
実は最後の一投になった際パーフェクト達成寸前を知らせるアナウンスが流れたため館内の人々が大勢集まってきてしまい…
震えた?あがった?今のがあがってるの!?
お宝は…
北野恒富は木版画の彫師を経て日本画家に転身。
美人画に新様式を打ち出し大阪画壇の重鎮として活躍した。
この絵は日本画が大好きだった父が手に入れたもの。
父亡きあと姉が大事にしていたが自分が嫁ぐことになった際…
本人評価額は50万円。
しかし内心はもっと高いと思っている
ほんまはどれくらいだと思ってるんですか?早かった!ほんまは100万。
この絵はとてもしとやかな感じがして大好きだが自分は元気が続くかぎりずっとボウリングを続けたい。
果たして結果は?
ジャカジャン!
これはすごい!
本物。
立派なものでございます。
40歳ころだと思います。
たいへんこの赤にこだわった時期で恒富画伯いわく本当の赤…大阪人の使う赤っていうふうな表現をしてるんですけれどもインパクト強いですよね。
その赤がこの女性のしなやかさ艶っぽさそういったものを表現していい作品に仕上がっていると思います。
表具も一文字風袋の部分に竹屋町を使ってそれもたいへんきれいですばらしい作品だと思います。
ちょっとね一点ここの鼻のところの胡粉がはげているんですよ。
これがもうなんとも残念!もうこれ以上ならないように大事にされたほうがいいと思います。
最後は若いころ茶道と華道を習っていたお茶とお花ですか!?はい。
ほんと申し訳ございません。
19歳のとき姉に勧められ嫌々始めたところ若い女性が大勢いたためすぐに夢中になってしまった
まぁちょっとよこしまな気持もあったと…。
まぁまぁ…それはね。
お宝は…
もともとは骨董好きの義父がとても大事にしていたもの。
義父亡きあと茶道を習っているならと自分に遺品分けしてくれた
これいただいたときどうでした?お気持は。
おいしい?実際にいただいてからはこれでお茶をたてていれたことあるんですか?ないです。
本人評価額は期待を込めて100万円。
これまで一度も使ったことはないがもしも本物なら今日だけはこれで茶を喫し亡き義父をしのびたい。
果たして結果は?
ジャカジャン!
ダウンするも大健闘!
十二代弘入の作品間違いございませんね。
高台のなかに「楽」という弘入のハンコがぴたっと押してございますけどね。
この「楽」という字の上の右側が数字の「8」に見えるんですよ。
弘入の8楽印と言いましてね大正8年に隠居する前ということがこれでわかるわけです。
へら遣いが非常に豪快なんです。
腰のあたりも力がございますね。
酸化炎焼成で赤くなったところと還元炎焼成で暗緑色になったところのこの色のバランスがいいですね。
白い泥でもって福寿草を2本描いている。
実に巧みなんですよ。
この箱がねまたいいんです。
結構なお茶碗です。
大切にどうぞ。
出張鑑定IN松原はこれにて無事閉幕
JR那須塩原駅から車で走ること10分。
住宅街のなかにあるこちらのラーメン美幸にお伺いしました。
ごめんください
はいいらっしゃいませ。
次なる依頼人は
とても人気があるらしく店内はご覧のありさま。
わざわざ遠方から足を運ぶ方も多く…
50歳のとき一念発起し勤めていた食品会社を退社。
夢だったラーメン店を奥さんとともにまったくの独学で始めたそうです。
看板メニューは
いちばんの自慢はこの澄みきったスープで…
軍鶏は筋肉が発達しており肉質がとてもいいため…
口に入れたときに軍鶏の脂というのはねふわっと広がってね何回食べても飽きないで食べられるラーメンなんですよ。
そんな鈴木さんラーメンと同じくらい力を入れているのが骨董で40年かけて集めた自慢のコレクションを店内に展示していました
なかでもお気に入りがこの古伊万里で…
染付の絵柄…この呉須の色生地の独特の色ねそれがもう気に入ってね。
その美しさにひと目惚れ。
とても安かったので少々不安だったのですがその後詳しく調べたところ現存数がとても少ない…
鑑定よろしくお願いします。
スタジオで拝見しましょう!
依頼人の登場です。
栃木県からお越しのお願いします。
どうも。
いやもうどうしてくれるんですかラーメンの口になっちゃいました。
めっちゃ食べたいですめっちゃうまそうですね。
軍鶏ラーメンね。
最近はね抹茶ラーメンっていうのを俺が発明してね。
抹茶ラーメン?軍鶏との抱き合わせでね。
合うんですか?合うんですよこれがまたね抹茶抹茶してないんですね。
抹茶抹茶してない!あっさり仕上がるのかなあとはね軍鶏のね…。
やめてくださいもう!もういいです!はいすみません。
拝見しましょう。
あらきれい。
これ何ですか?幻のね薩摩切子だと思います。
動乱の幕末にほんの一瞬輝き消え去った…ものなんですよ…。
これが?そう…。
気持がだいぶ…入られてますね。
調べたらめったにないんですよね。
これ?何がちゃうんですか?これを持ったときになんか鉛のようにズシーンと重いんですね。
ちょっと持ってください。
いいんですか?どうぞどうぞズシーンとね…。
あっほんまや重い。
想像した以上に重い。
そして光が入るとエメラルドグリーンみたくグリーン色に変わってきちゃうんですよね。
確かに。
この色はね日本には何点しかないっていう。
そして持った感じね。
ズシーンでしょう?ズシーン…それは違う他の切子と違ってなめっこい…。
あ〜なめらか!わかりますよ手触りね。
手触りが全然違う。
去年行ったらねこれ1万にするからって言うから。
え〜でもどうなんでしょうねこれ1万円でやったらこれ…。
森田さんいかがですか?これ持っていいですか?ズシーンいきます?そんな重くない。
ちょいちょい…。
ちょいちょい…あっち行きなさい。
激動の幕末九州南端の地で生まれた究極のカットガラスである。
そもそも薩摩のガラス製作は1846年第十代藩主島津斉興が製薬工場を設立した際そこで用いるガラスの瓶や器を江戸から招いた職人に作らせたことに始まる。
そして5年後島津斉彬が藩主を継いだことにより飛躍的な発展を遂げたのであった。
蘭学にたけていた斉彬は西洋列強に追いつくべく集成館と命名した近代工場群を建設。
そこには製鉄紡績造船など近代化に不可欠な産業が揃っておりガラス製造もその一つであった。
薩摩切子はこの頃作られたものでその成分は西洋のソーダ石灰ガラスとは異なり鉛を多く含んだいわゆる鉛ガラスで手に持つとずっしりと重く指ではじくと金属製の音を響かせる。
そしてこの透明なガラスに色ガラスをきせその表面を削り文様を描くのである。
西洋ではすでに回転砥石を用いていたが薩摩では金属製の工具に研磨剤を水で付着させながら手で彫ったのち更に木製の工具で磨きをかけたため断面はわずかに丸みを帯びている。
この技法は完成までに気が遠くなるような時間を要したが斉彬の強力な指揮のもと藩を挙げて取り組んだため瞬く間に国内最高の水準に達したのであった
その文様は実に精ちで…
いずれも西洋のカットガラスに勝るとも劣らない。
更に試行錯誤の末国内で初めて紅色ガラスの製造にも成功した。
その最大の魅力はやはり独特のぼかしにあるといえよう。
薩摩切子は西洋のカットガラスに比べ上にきせた色ガラスが厚く彫られた溝の角度が浅い。
そのため溝の境目で色が混ざり合い絶妙なグラデーションが生まれるのである。
このようなぼかしを意図的に作り出したのは世界のガラス工芸史において薩摩が最初であった。
それゆえこれらはたぐいまれな名品として将軍家や諸大名に献上された。
しかし…
ガラス工場が灰じんに帰すと一気に衰退。
わずか十数年でその歴史に幕を閉じた。
現在確認されている江戸期の作はわずか100点あまり。
幻のガラスと呼ばれるゆえんである。
改めて依頼品を見てみよう。
薩摩切子の碗である。
側面に刻まれているのは代表的な文様斜格子に魚々子文で緑がかった藍色が実に美しい
評価額おいくらにしましょう?薩摩切子に敬意を表して500万!お願いします。
幻と見て500万!まいりましょうオープンザプライス!どうだ?あ〜違うか!違うの?あらやっぱ…そんなにはいかないんだねやっぱね。
やっぱいかないんだね。
すごくよく出来た復刻品なんですよ。
復刻品?はい。
平成に入ったくらいの頃に作られたもので当時これ8万円くらいしてたと思うんです。
透明なところを見ていただきたいんですけどこれすごくクリアですよね。
本物ですと不純物だとか気泡が入ってるのでこれよりかまだクリアではないです。
それと重たいっていうふうにおっしゃいましたが鉛の含有率も違うんです。
これは20%なんですが本物だと倍以上あるので本物はまた更に重たいんですよね。
決定的なのは表面にグラインダーの跡が見えるんです。
本物ですと時間をかけて研磨してますのでもっとなめらかなんですよね。
皿1枚作るのに何か月もかかったっていう。
え〜そんなにかかるんですか。
うん本当に幻なんですよね。
本物だったら800万はします。
800万はせんわ〜。
でもありがとうございました。
どうもありがとうございました。
大事になさってください。
「鑑定団」また来週ですさようなら。
2015/07/26(日) 12:54〜14:00
テレビ大阪1
開運!なんでも鑑定団[再]【僅か十数年で姿を消した幻のお宝登場!?】[字]
「俺は凄い絵を持っている」と豪語するも、一度もその絵を見せないまま父が他界。しかし、最近遺品の整理中にそれらしき有名画家の絵を発見!果たして本物か?
詳細情報
番組内容 1
【婚活の費用にしたいお宝】「俺は凄い絵を持っている」と豪語するも、一度もその絵を見せないまま父が他界。しかし、最近遺品の整理中にそれらしき有名画家の絵を発見。本物なら手放し、兄は大型バイクを買い、妹は婚活の費用にあてたい。果たして願いは叶うのか?
番組内容 2
【幕末に誕生した幻の器!】
骨董好きのラーメン屋店主が一目惚れして買った器。調べたところ、幕末に誕生するも、わずか10数年で姿を消した幻のお宝と判明!これはとんでもない掘り出し物か!?
出演者
【司会者】
石坂浩二、今田耕司
【アシスタント】
吉田真由子
【ゲスト】
森田正光
【出張リポーター】
石田靖
【ナレーター】
銀河万丈、冨永みーな
鑑定士軍団
中島誠之助(古美術鑑定家)
北原照久(「ブリキのおもちゃ博物館」館長)
安河内眞美(「ギャラリーやすこうち」店主)
阿藤芳樹(「阿藤ギャラリー」代表取締役)
永井龍之介(「永井画廊」代表取締役)
勝見充男(古美術「自在屋」店主)
鵜川善郷(「御蔵」代表取締役)
ホームページ
http://www.tv-tokyo.co.jp/kantei/
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
バラエティ – その他
趣味/教育 – 音楽・美術・工芸
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