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東京五輪のエンブレムロゴマークは盗作ではない。

たたかれるのは、戦ってる証拠だと思う。このラグビーのポスターを誰がつくったか知っていますか?f:id:te2jin:20150730112821j:plain

ぼくの職業がコピーライターなせいもあるのか、下のシャレの効いた絵もだいすきです。

 

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誰かのつぶやきを見たり、ネットニュースを見たり、話題になったときに検索したりしただけで、すべてをわかった気になっちゃダメだと思う。

たとえば「ドローン」がネガティブなニュースで拡散されれば、そこばかりが目につく。世界では、ドローンが命を救うこともあるのに、そこには目を向けずなんとなく知った気になり、そのままにする。

東京五輪のエンブレムをデザインした人が、TwitterFacebookもアカウント削除して逃亡した」とニュースで読めば、そうなんだと思ってしまう。

でも真実はちがう。ひと月以上前から見られない状態でした。ぼくは、佐野研二郎さんに会社のロゴをダメもとでお願いしようと、佐野さんのことをけっこう調べていたのです。

佐野さんは、今年のTCC(東京コピーライターズクラブ)賞の年鑑(本)のアートディレクターを担当していて、ぼくは運よくその賞を受賞して年鑑に載ることもできるので、その機会をいいことに、あわよくばお願いできないかなとたくらんだのです。以下、佐野さんにお送りしたメールです。

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佐野研二郎さま

金曜日のTCC年鑑の撮影で手紙をお渡しした
コピーライターの長谷川哲士(てつじ)です。

誠にさしでがましいお願いですが、
佐野さんに株式会社コピーライターのロゴを
つくっていただきたい理由がいくつかあるので、
補足させてください。

・佐野さんがデザインされる制作物で見られる文字が、
 骨があって、たくましくて、しかもチャーミングで
 ぼくはとても好きです。

・MR_DESIGNというストレートなネーミングを
 つけられている佐野さんに、
 デザインしてほしいと思いました。

・営業開始は1月からですが、
 仕事場の拠点は、
 表参道のシェアオフィスTRANSITにしようと
 考えていて、そこのロゴを佐野さんが
 デザインしているのも縁を感じました。

・今回の年鑑、パンがテーマですが、
 ぼくが8年前に、最初にTCCに応募した時、
 近所のパン屋さんのポスターで応募しました。
 おとうさんのパン屋という店名で、

 「ロボットの製造したパンに、おとうさんは負けない。」

 「タイムセールはありません。」

 「名づけ親は、娘です。」

 花火大会の日に店頭に貼りだした

 「花火がパンパンと叫んでます。」

 というようなコピーで応募しました。

 これも、ぼくが勝手に思っているだけですが、
 何か不思議な縁を感じています。

・・・いろいろとコチラ都合で、申し上げてスミマセン。

佐野さんにとっては、何のメリットもないので、
断っていただいても全然かまいませんが、
ご検討していただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。


コピーライター
長谷川哲士
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そして、ごていねいにお断りのご連絡をいただきました。お断りのメールを読んだときには、ちょっと期待してた部分もあったのでショックでしたが、感謝しています。ロゴをつくってもらうのが目標になり、がんばるぞと気合が入りました。

東京オリンピックのエンブレムが発表されたのは、そこから少し経った時でした。佐野研二郎さんは、まちがいなく日本を代表する最高のアートディレクター、デザイナーだと思います。

インターネットに住んでる私たちは、誰かのスキャンダルが大好きです。その誰かが有名であればあるほど、熱くなる。いいところより、たたけるところを探す。もちろんぼくにも、そういうところはあるんだろうけど、やっぱり、悪いところよりも、いいところを見つける人になりたい。

黒を真ん中に使った点や、国旗の赤を心臓に見立てた点、パラリンピックのエンブレムとのバランスなど、ぼくは心を動かされました。そして、まだ誰も見えてないですが、このエンブレムをベースにした展開案にも、期待しました。


東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会 エンブレム紹介 (2分20秒版) - YouTube

 

養老孟司先生が『バカの壁』で、ニュース見ると、被害者の視点で見ちゃうけど、自分は加害者の視点でも見るというようなことを書かれてました。ぼくは、コピーライターという仕事のいいところは、いろんな角度でモノを見られるということだと思います。このことについては、長くなりそうなので、このブログを、最後、ヒトコトだけにまとめて終わりにします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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あんまりブーブー言わないでね。