礒崎氏発言:「言語道断」野党の更迭要求相次ぐ

毎日新聞 2015年07月28日 19時39分

 礒崎陽輔首相補佐官の安全保障関連法案に関する「法的安定性は関係ない」との発言に対し、野党はさらに反発を強めている。政府・自民党は礒崎氏が陳謝したことを明らかにして沈静化を急いでいるが、野党からは28日、「言語道断の発言だ」として礒崎氏の更迭要求が相次いだ。

 同日の特別委の理事会で、自民理事は礒崎氏が同党の聴取に対して陳謝したことを報告。これに対し、民主理事は「反省が不十分だ」と批判し、鴻池祥肇委員長(自民)は改めて礒崎氏に注意するよう自民に求めた。特別委では福山哲郎氏(民主)が礒崎氏の参考人招致を要求した。

 菅義偉官房長官は28日の記者会見で、礒崎氏に「誤解を与える発言は慎むべきだ」と注意し、「申し訳なかった」との回答があったことを明らかにした。それでも野党の反発は強まる一方だ。

 民主の榛葉賀津也参院国対委員長は記者会見で「その時々で中身や解釈が変わる恣意(しい)的な法律があっていいわけがない。更迭した方がいい」と批判。維新の党の柿沢未途幹事長も「首相がオウンゴールを繰り返す応援団と心中するならそれでいいが、そうでないなら任命権者として考えた方がいい」と語った。【佐藤慶、小田中大】

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