アートは里山を変える?世界最大級「大地の芸術祭」をレポート
2015年07月06日 23:20 JST
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2012年にリニューアルした「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」では、中国出身の蔡國強が"ユートピア・アイランド"をテーマに表と裏で世界観が異なる作品を制作。
「おじさんの顔が空に浮かぶ日」で話題を呼んだ新進気鋭の現代芸術活動チーム 目(め)は、実在する家屋をコインランドリーに改装。全く異なる店舗が入っていたそうですが、それを全く感じさせない空間に作り上げ、「目に見える現実とは別の、実際に住んでいる人々にしかわからない"もうひとつの現実"を見せたい」と話しています。
磯辺行久が制作する「土石流のモニュメント」は、2011年3月12日の長野県北部地震によって起きた土砂崩れの範囲に高さ3メートルの黄色いポール約230本を立て、かつての土石流の痕跡を表現。時に厳しい自然環境の中で人が生きるための「記念碑」と位置付けられ、ダムの堤防にはその全容が一望できるように階段と展望台が設置されます。
下条エリアでは、3年前に廃校した東下組小学校を改装し、土を体感できる「Soil Museum もぐらの館」を開設。土で作られたとは思えない様々な作品が登場するほか、ワークショップやツアーの実施も予定されています。
このほか、地元の住人と作品を共同制作している淺井裕介をはじめ、巨大作品を手掛ける遠藤利克や原田典之など、広大な大地を活かした「大地の芸術祭」ならではと言える十人十色の作品が披露されます。
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