東京都世田谷区:同性カップル公認へ 区が「宣誓書」発行
毎日新聞 2015年07月29日 20時20分(最終更新 07月29日 20時38分)
東京都世田谷区が29日、同性同士のカップルについて区発行の「宣誓書」でパートナーシップを認める方針を明らかにした。9月議会での議論を経て11月から実施する意向だ。実現すれば、4月に条例化した渋谷区に続き、国内自治体で同性カップルを公的に認める制度として2例目となる。
世田谷区の制度では同性カップルが「互いを人生のパートナーとする」と宣誓する「パートナーシップ宣誓書」に区職員の面前で署名。区は宣誓を証明する「パートナーシップ宣誓書受領証」と、宣誓書の写しをカップルに交付する。
宣誓には、(1)双方が20歳以上(2)双方が区内に住所があるか、または一人が区内に住み、もう一人が区内への転入を予定している−−が条件。受領証に区長の署名が入る予定という。条例ではないが、宣誓書により同性カップルが緊急時の病院での面会や賃貸住宅入居などの場面で異性婚の配偶者同様に扱われる可能性がある。
同性カップルを公的に認める制度を巡り保坂展人区長は3月、区内在住者から要望を受け、「区長の判断でできることを早くやっていきたい」と回答。宮崎健二副区長は「区長の裁量の範囲で一歩を踏み出すことにした。強制力はないが、区民が考えるきっかけになれば」と話している。【藤沢美由紀】