「永遠のナンバーワン」。アーチェリー韓国代表の強さの秘密を取材した時のことだ。アーチェリー韓国代表が長年にわたり世界1位の座を守っている原動力が、科学的・体系的な練習方法や、韓国国内の代表選抜戦を通過する方が国際大会で金メダルを取るより難しいという激しい競争にあるというのは目新しい話ではない。ところが、アーチェリー関係者が口をそろえて言う話の一つに、外部の人間には思いも付かないものがあった。「韓国のコーチのレベルは外国より圧倒的に優れている」というものだ。考えてみればかなり以前から「アーチェリーを習うため外国から韓国に来た」という話は聞いたことがあるが、その逆は聞いたことがない。アーチェリー韓国代表の競争相手もほとんどが韓国人コーチが教えるチームだ。
先日、米女子プロゴルフ協会(LPGA)ツアーを見ていた時、その話を思いだした。金孝周(キム・ヒョジュ)、キム・セヨン、田仁智(チョン・インジ)ら韓国でプレーしていた選手が米国ですぐに優勝することが以前に比べ増えている。こうした「準備できているチャンピオン」は試合内容を見れば分かる。安定したスイングと状況判断能力、若いが苦境を乗り越える精神力を持っている。これらの選手たちは韓国のコーチに習い、世界で通用するゴルファーに育った。
韓国ではかつて、米国でゴルファーとして成功するには米国の一流コーチに習うべきだと信じられていた。朴セリ(パク・セリ)がそうだったし、朴仁妃(パク・インビ)も後に夫となるスイングコーチのナム・ギヒョプ氏と知り合う前、米国で有数の指導者の指導を受けていた。韓国のゴルフ志望者やプロゴルファーは米国の有名ゴルフアカデミーの主な収入源の一つだ。