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機体整備・管理会社 「目的は慣熟飛行」
7月27日 15時17分

機体整備・管理会社 「目的は慣熟飛行」
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墜落した小型機の機体の整備や管理を行っている「日本エアロテック」が会見し、今回のフライトの目的は、操縦者の技能を維持するための「慣熟飛行」だったとしたうえで、「機長との契約で機体を貸しただけで目的地での予定や同行者については把握していない」と話しました。
会見は東京・調布市にある「日本エアロテック」の本社で行われ、冒頭に小山純二社長は「いろいろな方にご迷惑をかけ、深くおわび申し上げます」と謝罪のことばを述べました。そのうえで、今回のフライトの目的について、「パイロットが技能を維持するための『慣熟飛行』だった。重要なのは着陸を経験することで、目的地だった伊豆大島で着陸すれば往復で2回経験できる」と述べました。
一方で、小山社長は、調布飛行場で禁止されている遊覧飛行だったのではないかという質問に対し「あくまで川村泰史機長との契約で機体を貸しただけなので、目的地での予定は把握していない。ただ、現地に着いてお昼になれば食事もするし、いい景色があれば写真を撮ることもあると思う」としています。
「慣熟飛行」では料金を取って乗客を乗せることはできませんが、ほかの人を同乗させることは禁止されていないということです。
しかし、会社は会見で今回の同乗者について「1人は仕事上の関係で知っている人だが、同乗者がどういう目的で参加したのかは特に聞いていない」などと話しています。

「慣熟飛行」とは

「慣熟飛行」は、航空法上定められたものではなく、操縦技能の維持や、新しい路線に慣れるための飛行で、慣習的に使われていることばです。
東京都によりますと、「慣熟飛行」とはパイロットの操縦技能を維持するために行われるもので、パイロット資格の取得を目指す人が操縦を見学するために同乗することも含まれるとしています。
一方、国土交通省は「慣熟飛行」は、航空法で定められたことばではないとしています。そのうえで、一般論として旅客機を運航する航空会社で、新しい路線を開いた際にパイロットが訓練したり、パイロットが経験したことのない路線を操縦する際に訓練したりすることに「慣熟飛行」ということばが使われることがあるとしています。

慣熟飛行 都は書面のみで確認

東京都が管理する調布飛行場は、主に伊豆諸島を結ぶ定期便や測量や撮影などのための航空機に利用されています。住宅地に近いことなどから地元の自治体と安全対策を協議した結果、遊覧飛行や体験飛行などは禁止されていて今回、事故を起こした小型機のような自家用機については、パイロットの操縦技能を維持するための「慣熟飛行」しか認められていません。
飛行場にある管理事務所では、自家用機が飛行場を利用する際は、その目的を確認するため、機長から事前に飛行目的や搭乗者の氏名などを記した「空港使用届出書」の提出を受け、書面上で確認を行っています。都によりますと今回、事故を起こした小型機も管理事務所に対し、慣熟飛行が目的だとする届出書を提出していたということです。
一方、都によりますと慣熟飛行は、機長以外にも操縦免許の取得を目指す人が同乗して見学することも可能になっていますが、実際に同乗者に目的を確認することはないということです。

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