東証:終値2万円台 ギリシャ合意期待

毎日新聞 2015年07月13日 21時55分(最終更新 07月14日 00時30分)

 13日の東京株式市場は、中国市場の株価上昇やギリシャ問題の進展期待から反発した。日経平均株価の終値は前週末比309円94銭高の2万89円77銭と、終値として今月7日以来の2万円台を回復した。取引終了後には、ユーロ圏がギリシャへの金融支援の協議開始で合意したと伝わり、東京外国為替市場で円安が進行。投資家がリスクをとる姿勢を強めるとみられ、市場ではさらなる株高を期待する声が出ている。

 前週末はギリシャが債権者側に譲歩した財政改革案を示したことで、交渉が進むとの期待から欧米株が大幅上昇。この流れで13日の東京市場も朝方から上昇し、中国市場の代表的な指数である上海総合指数が3営業日連続で上昇して始まると上げ幅を拡大した。

 取引終了後には、ユーロ圏首脳会議がギリシャの財政改革案を受け入れる形で基本合意したと伝わった。東京外国為替市場では比較的安全な資産とされる円を売る動きが強まり、対ドルの円相場は一時1ドル=123円台半ばと、前週末比1円以上円安・ドル高が進行。対ユーロも一時1ユーロ=137円台後半と同2円近く円安・ユーロ高となった。

 13日の欧米株式市場も、ギリシャ支援合意を好感し、全面高の展開。ドイツ、フランスなどの主要指数が上昇したほか、ニューヨーク市場のダウ工業株30種平均も一時、200ドル超の上昇となった。ただ、「チプラス首相が国民投票で緊縮策を否定したギリシャ国民の支持を得られるかなど、不確定要素はまだ残っている」(三井住友アセットマネジメントの石山仁チーフストラテジスト)との見方もあり、海外情勢に左右される展開が続くとみられる。【鈴木一也】

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