世界の投資家たちから過小評価される韓国大企業

2014年7月 サムスン電子・現代自動車・SKハイニックス・現代モービス・ポスコ・ネイバー
14年12月 サムスン電子・現代自動車・SKハイニックス・韓国電力公社
15年7月 サムスン電子・韓国電力

■製薬・バイオ銘柄に買い

 韓国の主力産業で株価が低迷しているのとは対照的に、製薬、バイオ、化粧品などわずかでも成長可能性が見える業種の株価が日に日に上昇している。

 ある資産運用会社のマネジャーは「最近バイオ企業は赤字でも時価総額が1兆ウォン(約1070億円)に達するケースが相次いでいる。大学教授3人がバイオベンチャーを設立すると言っただけで、すぐに200億ウォンの企業価値が付く状況だ」と語った。まだ会社も設立されておらず、成否も不明なのに「バイオ」という理由だけで巨額の企業価値が認められていることになる。14年まで営業損益が赤字のC社は製薬・バイオ業種という理由だけで、年初来で株価が10倍になった。

 VIP投資諮問のチェ・ジュンチョル代表は「現在韓国の株式市場は少数の銘柄だけが高い収益率を上げているが、残る銘柄は不振で、株価の両極化が進んでいる」と指摘した。

■外国人の割安大型株狙い

 国内機関投資家も株価が低迷する大型株を11兆ウォン(約1兆1800億円)以上売却した。一方、外国人投資家は年初来、有価証券市場(メーンボード)で大型株を8兆7700億ウォン(約9400億円)買い付けた。韓国経済の将来が明るいとは言えないにもかかわらず、買いを入れる理由については、短期的に収益率が低迷しているものの、投機的な投資スタンスで買い付けたのではないかとの見方がある。

 英フィナンシャル・タイムズは最近、サムスン物産と第一毛織の合併を阻止しようとしたエリオット・マネジメントの試みは失敗したが、韓国は企業価値が低すぎ、支配構造は経済協力開発機構(OECD)加盟国で最悪の状況にあるため、ヘッジファンドによる攻撃から決して逃れられない」と報じている。

李敬恩(イ・ギョンウン)記者 , パク・スンヒョク記者
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