(武藤泰山)
任期半ばで政権放棄
そんな無様な総理大臣を2代続けて出し我が民政党の支持率は歴史に残る低迷ぶり
戦後3度目の政権交代が危ぶまれるまさにどん底の危機の中でこの私に総理の椅子が見えてきた
(男性)武藤先生おはようございます。
(ノック)
(城山和彦)おう。
わざわざお呼び立てして申し訳ありません。
(城山)竹田さんの説得泰山うまくいかなかったようだな。
まあ…気難しい親父だからな。
何とぞ竹田派の票をわたくしに。
リッドオープン。
ワオ。
城山先生のお力で何とぞわたくし泰山を男にしてください。
そうね…。
えーっと…。
俺は日本を変える
世界一の国にしてみせる
そのためならこのクソッタレにも頭を下げる
泰山あんた男になれるよ。
竹田派の票なあんたのとこいくよ。
ハハハ…!ありがとうございます!いいか解散のタイミング誤るなよ。
おおご苦労さん。
はいご苦労さま。
(城山)はいどうも。
先生…。
貝原…山が動いたぞ!それではついに…。
ああ!よっしゃあ!イテッ…。
ちょっと歯医者予約してくれ。
ええ。
こうして武藤泰山は日本国第100代内閣総理大臣の座に上り詰めたのだ
(狩屋孝司)乾杯!乾杯!ありがとうありがとう。
ありがとう。
(狩屋)夢じゃないんだ…!
(狩屋)いよいよ泰さんが総理に私が官房長官に…。
夢が実現する日来たんだよ!クッソ…。
いいか解散のタイミング誤るなよ。
うまーく次に繋いでな。
選挙管理内閣なんぞにされてたまるか。
いいか俺は短命では終わらんぞ。
武藤泰山に乗り越えられぬ山はない!
(狩屋)素敵〜!貝原。
(貝原)はい。
皆さん今日総理はプライベートなのでたばこの事はくれぐれも内密に。
(狩屋)シーッ!カリヤン。
はい。
大臣たちの身体検査に抜かりはないな?
(狩屋)もちろんです。
お父上の代から武藤家に仕えてうん十年。
永田町の秘書という秘書にお中元を配って常に危ない情報をつかんできたこの狩屋が保証します!
(貝原)むしろお身内は大丈夫ですか?翔くんが事件を起こしてそれが命取りになるような事がくれぐれもないように。
イタッ…。
(狩屋)綾さん失礼します。
(武藤綾)はいどうも。
(綾)植田くんよろしくお願いね。
僕助手席に。
おう。
(狩屋)よいしょ。
はい。
(綾)あ〜疲れるいい夫婦のふりって。
ねえ約束の1億円早くくれないと何もかもぶちまけるわよ。
これまでのあなたの浮気の数々。
アチッ!わかってるよ。
ところで翔はどこでどうしてるんだ?さあ…。
この家に寄り付かなくなってもう何年になるのかしら。
今年は卒業出来るんだか…。
困ったもんだわ。
誰かさんの血を引いて女性問題なんて起こさないといいわね。
翔くんが事件を起こしてそれが命取りになるような事がくれぐれもないように。
(綾)お風呂お先。
(携帯電話)
(携帯電話)もしもし俺だ。
何!?
(闇雲渡)ねえいつ連れてきてくれるんですか?
(矢野通)DVD1000枚買ったらすぐだよ。
(渡)本当に買いますよ。
はいカツカレー娑婆ヘビー級お待たせしました。
(矢野)うめえ!
(闇雲郁代)本当にオカダ連れてきてくださいよ。
(渡)「オカダさん」な。
(渡)いらっしゃい…。
夜分に失礼する。
翔の父親だが。
翔はどこにいる?上がらせてもらうぞ。
(郁代・渡)ちょっとちょっと…!
(矢野)バカ野郎。
(ラム)音楽はやっぱりソウルよね。
(武藤翔)え〜韓国?
(ラム)バカ。
バカ…?翔。
(ラム)誰?
同棲か…
2人の女と…?
何をしている?ストリッパーです。
あ?ストリッパーです!ジェルネイルをしてたんです。
ジェルネ…?ジェルネイル。
(マトン)ジェルネイル。
息子と話がある。
(ラム・マトン)盗っ人と話がある?息子だ!席外せ!怖っ!
(マトン)怖い…。
(ラム)怖っ!怖っ!
(舌打ち)おい。
知ってるとは思うが総理に任命された。
えっ!?そうなんですか?お前新聞ぐらい読め!漢字見てるとクラクラしちゃって。
アハハ…。
あの2人は?どういう関係なんだよ?ここの常連さんでお友達です。
ああ…マトンさんはショーパブで働いていてラムさんはストリップ劇場で働いていて…。
ス…ストリップ?荷物をまとめろ。
家に帰るぞ。
僕は帰りません。
(舌打ち)いいか絶対に事件を起こすんじゃないぞ。
万が一の事があれば俺だけじゃないお前も破滅するぞ!ご心配なく。
僕は事件なんか起こしません。
お父さんとは違うんです。
バカ野郎。
(ドアの開閉音)お待たせしました。
(郁代)おっかなかったねえ。
(渡)親父だろうがなんだろうが今度来たら俺が首根っこひっ捕まえてお…追い出してやる。
(ラム)矢野さんの後ろでビビってたくせに。
翔ちゃん上がっていいよ。
はい!あ…すみません。
ご迷惑をおかけしまして…。
(ドアの開閉音)
(南真衣)おはようございます。
おはよう。
(郁代)どこのべっぴんさんかと思ったら真衣ちゃん!どうしたの?今日は。
いやいつもきれいだけどさ。
えっそう?いや取引先の会社から安く買ったんだけど変?
(渡・郁代)いやいやいや…。
素敵ですとっても。
よかった!おいしそう!私も朝粥1つ!
(携帯電話)あっそうだ翔くん就活どう?大学はちゃんと単位取れてる?あっ!1限出なくちゃ。
(渡)もう少し待ってもらえませんか?はい今月中にはなんとか。
はい。
はい…。
(貝原)本日のスケジュール確認をさせて頂きます。
11時国会の大臣室で閣僚会議。
11時半都議会議長の表敬訪問がございます。
13時衆院予算委員会がございます。
その後一度官邸に…。
(ノック)
(荒い息遣い)あっ…!大変です。
なんだ?朝っぱらから。
(狩屋)江見大臣が失言です。
何!?地元の講演会で中小企業の社長は企業努力が足りないんだバカ野郎って言っちゃったそうです。
(貝原)すでにアップされていますバカ野郎発言。
(江見芳信)「中小企業の社長は企業努力が足りないんだ!」「バカ野郎!」バカ野郎…経済産業大臣だぞ!江見呼べ。
本人に釈明させろ。
いやあ…。
1324。
(貝原)1321です。
1303。
(貝原)1321です。
1321こちらです。
(ノック)江見入るぞ!江見!何やってんだお前!
(江見)バルス…。
バルス…。
何やってんだ?お前。
おい。
(狩屋)江見ちゃん?それは…?いやあ…。
(貝原)憲民党の蔵本さん任命責任突いてきますね。
ああ…。
(携帯電話の振動音)
(舌打ち)はい。
一度な坂道を転げ始めたら驚くほどね早いからね。
江見経産大臣あれもう辞めさせろ。
もちろんです。
イッ…。
(委員長)「次に憲民党蔵本志郎くん」
(蔵本志郎)「憲民党蔵本です」
(ドアの開閉音)いらっしゃいませ!ここのカツカレー娑婆本当においしいからぜひ食べてもらいたくて。
この間タダ働きさせちゃったお礼に。
そんな…真衣先輩のためなら喜んでお手伝いします。
ありがとう。
鞄。
あっすいません。
いらっしゃいませ。
どうぞ。
2人知ってるよね?いえ…。
嘘!こちら村野エリカさん。
こちら武藤翔くん。
同じ学部の4年生だよ。
武藤翔…。
もしかして総理の…?それ翔くん言われると嫌がるから…。
あんたの噂聞いた事ある。
いつも女子とキャーキャーつるんでる女子力男子で授業中窮屈を退屈って読み間違えた有名なおバカだって。
それがあのワニ顔の息子とはね…。
なんか口悪いっすね。
そんな事ない…。
あんたが気に入らないだけです。
(ドアの開閉音)いらっしゃいま…せ…。
こんにちは。
こんにちは。
ちょっとお客さんいるんで…。
おいしいですか?ああそうですか。
これからもやみくもをよろしく。
よろしくな。
怖い怖い。
勘定…。
(渡)ありがとうございます。
(ヤクザ)なあ闇雲ちゃん約束の日にちもう1週間過ぎてんねん。
300万円今日中にきっちり返してもらうで。
返してもらうで。
なんで同じ事言うの?
(郁代)あんた私に黙ってまさか…!あの…。
他のお客さんのご迷惑になるので…。
か…かえ…。
帰って…ください…。
(蔵本)んー…。
(咳払い)よりにもよって中小企業の味方であるはずの経済産業大臣が中小企業の社長は努力が足りないなどという暴言を吐きそれについての釈明もないとは。
総理あなたが指名した大臣ですよ!
ヤブ医者め。
治療した奥歯が痛い…
あんた従業員?だったら大切な社長さんのために保証人になってくれる?そしたら今日は帰るから。
帰るから!
(ヤクザ)ああ帰るから。
(真衣・郁代)ダメよそんなの!あんたら金返せます?関係ない人黙っててもらえますか。
黙っててもらえますか!お前が黙れや。
私もねほとほと困ってるんですよ。
(蔵本の声)ホテルで江見大臣の真意を聞かれたんじゃないですか?
(蔵本)「そんなはずはありませんよね?」「ホテルで江見大臣の真意を聞かれたんじゃないですか?」
(ヤクザ)帰れ言わはるんやったら第三者の保証人のサインでももらわんと。
(ヤクザの声)帰れ言わはるんやったら第三者の保証人のサインでももらわんと。
(蔵本)総理お答えください。
サインするの?しないの?どっち?
(ヤクザの声)サインするの?しないの?どっち?江見さんの真意を聞いた上でそれを口に出来ないっていうのは公に出来ないような意図があるという事ですよね?どっち?わかりました。
サインします…。
(ヤクザ)何モタモタしとんねん。
震えとるやないか。
(蔵本)ご自身の任命責任についてどうお考えですか?
(ヤクザ)早う書かんかい!早う書かんかい!ええ加減にしな!
(殴る音)
(ヤクザ)何しとんねん?
(ラム)いや…。
うっ…!うっ…!あっ…!ああ…あっ…。
大丈夫?あっ…。
あっ…。
大丈夫?ああ…。
(蔵本)総理!答えてください総理!
(蔵本)委員長。
(委員長)武藤総理答弁をお願いします。
あれ?痛くない…。
っていうか髪の毛ない!カレー屋?
(委員長)武藤内閣総理大臣。
嘘だ…。
泰さんほら…。
泰さん何やってるんだよ。
(狩屋)こっち来てちょっと…。
「何…?泰さんちょっと…」あ…?
(狩屋)「座って」
(狩屋)ほら。
嘘…。
国会?嘘だ。
おっと…どこ行くんだ!おいどこ行くねん!待てコラ!大丈夫っすか?
(ヤクザ)大丈夫ちゃうわ!
(ヤクザ)何笑うてんねん!翔何してる!?鏡…。
なぜだ!?総理大臣だぞ俺は!!何?これ…。
(一同の野次)これ僕のじゃないんだけど…。
何?この指輪…。
全部僕のじゃないこれ。
あーっ!お前!俺の番号登録してないじゃないか!邪魔だ。
泰さん大丈夫?泰さん…?泰さん…泰さんに決まってんだろあんた!ワニ…。
ワニ…!
(狩屋)ああっ!泰さん…!委員長!総理!総理!
(委員長)休憩に入ります!
(委員長)静粛に!休憩に入ります!
(城山)貧血か…?貧血か…。
(記者)総理!
(警備員)入らない入らない!
(記者)総理!
(警備員)入らないで!下がってください!泰さん。
着きましたよ大丈夫?
(車のクラクション)貝原!金を払っておけ。
バカ息子…。
翔!翔!帰ってきたの?どこだ!?お母さんここよ!お母さんここ!失礼します。
(狩屋)はいどうもどうも。
おかえりなさい。
お久しぶりですお母さん。
ああ?落ち着け…!落ち着け泰山!泰山!落ち着け…いったん落ち着け…。
(綾)はいどうぞ。
(狩屋)はい。
(ため息)泰さんね今相当お疲れのようで…。
ねっ。
嘘…国会?なんて訳のわからない事口走って。
困った人ね!中どうなってんだよ…。
ボヨンボヨンじゃん!下は…?こんな違う…。
ちょっと…。
なんだよこの頭!ああ〜!どうしよう…どうしよう…。
僕…僕が…!僕…。
ああっ…あっ…!お前は翔か?お父さん…?あっ…間違いない!俺がお前で…お前が俺だ!なんでこんなになっちゃったの…?何する…!俺の顔でメソメソ泣くな!だってこんな事になっちゃってどうするの!?どうするの…?
(綾)翔?泰さん。
そんな泣きそうな顔してもう…。
今日はもう休みましょう。
ねっ。
カリヤン。
はい。
そっちは俺じゃない。
翔ちゃんまで何言い出すの?ああ…。
みんな…。
(咳払い)覚悟して聞いてほしい。
冗談ではない!なんなんです?どういう訳かわからんが武藤泰山息子の体に入ってしまった!俺の体が翔だ!
(笑い声)翔ちゃん久しぶりに帰ってきたからお母さんの事ビックリさせようと思ったの?面白い!バカバカしい。
あなたもしかして翔を抱き込んで私との約束をうやむやにしようとでも思ってるわけ?そんなわけないだろう!これは事実だ!んんっ!あー!お母さん…。
お母さん。
お父さんは疲れているみたい。
だからちょっと先に休んでてもらいましょう。
お二人もちょっと。
えっ?ちょっと。
ちょっと…。
あっお疲れさま…。
えっ…ちょっと!なんかごめんなさい。
四の五の言わずに来い。
(狩屋)えっ?はいはい…。
この先は…初めてだな行くの。
えっ?へえ〜。
えっ?へっ?なんですか?ここ。
おじい様は元々この家を城にしたかったらしい。
ここはその天守閣の名残だ。
(咳払い)そんな事より話を続けるぞ。
ねえ翔くんまだ続けるの?カリヤン菜々美と別れさせてやったろ。
えっ…ど…どうしてそれ翔ちゃんが…?だから俺が泰山なんだ!なっ…バカな…。
くだらない映画じゃあるまいし。
それはこっちのセリフだ。
おいなんでも質問してみせろ。
では初当選の時の得票数は?その時宿敵蔵本さんは何票でした?1993年私は5万8804票で最下位当選。
対して蔵本は8万5048票でトップ当選だ。
最近コレクターから譲り受けた銘刀の名前は?
(咳払い)上杉家から立花宗茂に伝わったという波遊ぎ兼光。
FLOGの真奈美のスリーサイズは?966590。
泰さん…!どうしてこんな事に…!大変だよ!大変だよ貝原くん!
(貝原)どうして…。
空き缶蹴って2人して階段落ちたとか!?するか。
翔くん!翔くん何か心当たりは?とにかく医者を探せ。
何科かな?
(貝原)防衛大臣には伝えておいたほうがいいでしょう。
国の一大事ですから。
どこまで内密にするかの判断もある。
他の党員や秘書たちには伝えないほうがいいでしょう。
何かの理由で入れ替わったんだ。
また元に戻る事も…。
ね?戻らなかったらどうしよう…。
戻らんはずがない!はい!いや戻るとしても…ね?いつか戻るとしてもまず明日からのこの国会をどう乗り切るかそれ考えなくちゃ。
そうだな…。
なんですか?
(ため息)翔…。
わかるな?これは国家存亡の危機だぞ。
ま…まさか僕に…?そうだ。
お前が総理だ!いや…いや…むむ…無理無理無理!無理無理…無理ですよ無理です!だって僕スケジュールぎっしりだし単位落としたらまた留年だし…。
わかってる。
お金かかっちゃいますよ!翔落ち着け。
いったん落ち着け。
今就活で大事な時で…。
翔〜!はい!落ち着け!落ち着いてます!だ…だって明日面接なんですよ?その顔でか?
(携帯電話)鳴ってる鳴ってる!僕の携帯返してください。
この非常事態に携帯なんか…。
もう!ハンカチも…。
(携帯電話)真衣さん…参ったな…。
おい!
(携帯電話)参ったな…どうしよう…。
あーあー翔です。
ダメだこんな声じゃ…。
押しちゃった…。
「翔くん?大丈夫?」急にいなくなったからどうしたのかと思って。
いやあの…ゆうべから声が…。
(咳払い)声がなんか調子悪いんだよね。
あれからおじさんとおばさん大喧嘩しちゃって大変なの。
店も開けられるか心配で…。
「明日私と一緒に話聞いてあげてくれないかな?」条件があります。
なんだ?明日やみくもの相談に乗ってくれますか?それと面接に行ってもらえますか?お安い御用だ。
わかりました。
僕…一日総理やってみます。
まずは動き方から特訓が始まった
がに股だよ。
総理。
もっとひじ上げて。
総理。
総理。
もう1回はい。
そうそう目が怖いよ。
(江見)「企業努力が足りないんだ!バカ野郎!」
(狩屋)この江見大臣の失言にどう対応するかが勝負ですね。
そうだな。
よし次は総理の答弁だ。
貝原。
当たり障りのない決まり文句がこれです。
あれ?見えないんですけど。
あっ老眼。
うるさい。
「1その件につきましては」…。
1は読まなくていいですからこの順列どおりに切り抜けてください。
しかし俺の息子はなぜここまでバカなんだ
(貝原)国会答弁はあらかじめ質問取りが各党を回って質問ごとに用意してあります。
翔くんは私が作った原稿さえ読んでいればなんとかなります。
総理だって細かい事は何もわかっちゃいないんです。
総理だって細かい事は何もわかっていないんです。
(ため息)ぶら下がり会見は当面の間スルーしましょう。
ぶら下がる?いやぶら下がり。
心配するな。
総理番の記者は新人がやると決まっている。
さっきのようにこう手を挙げればスルーの合図だ。
江見大臣の失言で総理の任命責任をぐじぐじ言われたらたまりませんからね。
まあいずれ本人に釈明させるが辞任更迭はやむを得ん。
(貝原)次の候補者なんですが…。
コウテツってなんですか?え…鋼?錬金術師?地味!何?無地って。
無地の意味がわからない…。
(綾)柄がなきゃ…。
ああ…!服を間違えるな!お父さんだって。
女もんか?メンズです。
パンツは?パ…パンツはいいだろう。
膨らまします。
おう。
(舌打ち)
(記者)総理!昨日は何があったんですか?総理江見大臣の失言について一言お願いします!
(記者)一言お願いします!
(記者)総理!
(ため息)
(貝原)それ自然にやってくださいね。
ああ?
(貝原)眉間のしわ。
(郁代)いらっしゃいませ…。
あっ翔ちゃん!
(ラム)え〜!翔ちゃんどこ行ってたの!
(マトン)帰ってこないから心配したよ。
翔くん大丈夫?実家でなんかあったんじゃないの?
(貝原)いつも翔くんがお世話になっております。
わたくし翔くんのお父様の会社で秘書をしております貝原と申します。
私南真衣と申します。
この家の姪で職業紹介会社を経営しておりまして翔くんにはいつも本当にお世話になっていて…。
あいにく今は名刺を切らしておりまして。
今日は差し出がましいようですが何かわたくしにお役に立てる事があればと思いまして。
なんとか最初はうまくいったから。
(ノック)はい。
総理。
ここはいいから。
江見大臣がいらっしゃいました。
例の「バカ野郎」の人?うん。
江見ちゃんのおかげでさとんでもない事になっちゃった。
(狩屋)いや〜…。
あの…ちょっと2人だけにしてもらってもいいですか?え…3分だけですよ?総理のスケジュールは分刻みですから。
(郁代)帳簿です。
(貝原)失礼致します。
あ…老眼鏡がなくても…
見える!言っちゃダメ。
なんか…大変でしたね。
あっ1つどうぞ。
グレープとか…イチゴとか…ピーチ。
あとレモン。
う〜ん…。
これじゃあ年内に潰れるな。
えっ?
(貝原)確かに原価率が高すぎますね。
しかも3カ月前に東京第一銀行から初期の借り入れをしている分の返済が滞ってます。
ちょ…ちょっといいですか?大方その銀行に追加融資を断られたんだろう。
あの人材料だけはいいものを使いたいっていつも言ってるから。
(郁代)学生さんやここらで働く人たちにお腹いっぱいおいしいものを食べさせてやりたいって…。
だからといって銀行も慈善事業じゃないんだ!…ですから少しは利益も考えないと。
翔くんどうしたの?いつももっと親身になって話を聞いてくれるのに…。
あ…いや失礼。
ちょっと体調が…。
翔ちゃんの言うとおり私には才覚がないんだ。
母さんすまん。
店はもう終わりだ。
そんな…。
せっかく秘書さんも来てくださったんだ。
翔ちゃん食べてってよ娑婆カレー。
あ〜あれか。
(郁代)お待たせしました。
ほう〜。
カツカレー…。
カツカレーには目がない
娑婆?一番マイルドで翔くんも好きな。
いただきます。
んっ!?うまい!
(郁代)フフフフ…翔ちゃんったら。
眉間のしわ。
またあさっての夜改めて…。
はいよろしくお願いします。
バカ息子はどんだけ予定飛ばせば気が済むんだ。
(秘書)官房長官さすがにそろそろ移動して頂かないと…。
だよね。
まずいね総理が遅刻しちゃ。
あっ翔…お急ぎください総理。
あのさ…。
さあ!
(狩屋)話は聞けたんですか?
(狩屋)練習したとおりにお願いしますよ。
い…遺憾…遺憾…。
(秘書)総理入ります。
よろしくお願いします。
(記者たち)よろしくお願いします。
今回の江見経済産業大臣の発言につきましては誠に…。
遺憾!…であり閣僚としてふさわし…ふさわしくはない甚だ不適切な発言という認識でございます。
更迭はあるんですか?中小企業の方の心情を理解出来ていない大臣を総理はどうお考えですか?それ…違うっしょ。
り…理解出来てないとか失言とかそういう事じゃなくてなんていうか…。
終わります。
(記者)まだ何も言ってないじゃないですか!ちょっと待って。
あの…江見さんには友達がいて。
友達っていうか…。
無二の親友がいてその人がね経営に行き詰まって自殺しちゃったそうなんです。
こいつが首を吊るなんて…。
それで江見さん大臣なのになんにも出来なかったって…。
それでああいう発言にね繋がっちゃった…。
(江見)中小企業の社長は企業努力が足りないんだ。
バカ野郎!江見さんは誰よりも…中小企業の…。
中小企業のなんだっけな…?企業努力。
企業努力。
そういう熱い人を…頑張ってる人を助けたいってずっと思ってる人なんです。
だから今江見さんには…。
「今の状況を…乗り越えて…頑張ってほしいと思ってます」どういう事だ?よくわかりませんが…。
「
(拍手)」「ありがとうございました」どうやらうまくまとまったみたいです。
総理面接のお時間です。
財務大臣を二期も務めた俺だ。
銀行の面接の1つや2つ瞬殺で決めてやる。
ご武運を。
(面接官)はーい。
じゃあ志望動機から聞かせてください。
私は銀行貸し出しを通じて日本の産業に貢献したいと思っています。
特に中小…。
特に中小企業金融につきましては産業金融の肝でございましてその融資残高の最も多い御行に就職する事が私にとって意味のある事と考えます。
じゃあ君はうちの銀行で融資業務がやりたいわけね〜?はい。
貸し渋りを解消したいと思います。
貸し渋りなんて今時ない話でしょ。
そうでしょうか?ではなぜ今も貸し渋りで泣いている中小企業があるのでしょう?その銀行に追加融資を断られたんだろ?無二の親友がいて自殺しちゃったそうなんです…。
それは企業努力が足りないんじゃないの?銀行の目が節穴という事もあるのではないのでしょうか?我々面接官には予断を排するために君らの個人情報は知らされてないんだが大方君んちが中小零細企業で銀行に復讐するために来たのかな〜?妙なドラマの影響で。
ハハハハハハ!あのドラマ見ました?
(面接官たちの笑い声)これが俗に言う圧迫面接というものですか?何が言いたいの?では後学のためにぜひ伺いたい。
何立ってんの?あんたが言う貸し渋りの定義とはなんですか?ここは私が質問する場だよ!公的資金を投入されている銀行の面接官のくせにそんな事も学生に説明出来ず態度ばかりでかいとは呆れた銀行だな。
どこ行くの〜?あんたらじゃ話にならん。
上席を呼びたまえ。
ゆ…裕次郎かよ。
六本木。
ギロッポン。
(指を鳴らす音)君ですか…。
(指を鳴らす音)当行に言いがかりをつけているという学生は。
言いがかり?そこの行員に貸し渋りの定義を聞いたまでですが。
ここは面接の場です。
わかってますか?わかってないのはあんたたちだ。
1999年破たん寸前の銀行に公的資金を注入したのはそもそもなんのためだ?あんたたち銀行が自分の生き残りだけを考えて貸し渋りや貸し剥がしをすればたくさんの中小企業が倒産し路頭に迷うと政府が判断したからだ。
自分たちが巨額の赤字を抱え困った時に平身低頭して金を借りておきながら中小企業には赤字だと金は貸せないと平然と言ってのける。
それは日本国民の利益を本当に考えての判断ですか?はたまた冷暖房完備の空間で机の上で書類を見ただけで適当に決めた事ですか?あんたらが身をもって現場で体験すれば潰してはいけない日本の財産に気づく事があるのかもしれない。
そういう謙虚な姿勢があんたらにはあるのか!1つだけ言っておく。
反省のない銀行に明日はなーい!!
(貝原の声)東京第一銀行から初期の借り入れをしている分の返済が滞ってます。
原価率が高すぎますね。
あの人材料だけはいいものを使いたいっていつも言ってるから。
お腹いっぱいおいしいものを食べさせてやりたいって…。
ちなみに早背山大学近くにある定食屋やみくものカツカレーを食べた事はありますか?あれは日本の財産だ。
そう武藤泰山が言っていたと支店の担当者に伝えるように。
まさか…。
(貝原)面接どうでした?うまくいった。
何もかも完璧だ。
(咳)で翔の調子は?見てください。
翔くんバカウケです。
「今の状況を…乗り越えて…頑張ってほしいと思ってます…」
(咳)
(指を鳴らす音)うまい!君も食べてみなさい。
(渡・郁代)ありがとうございました。
(指を鳴らす音)エクセレント!アハハハ…君ここついてますよ。
確かに日本の財産だ。
新総理とんでもないと思っていましたがなかなかの人物かもしれません。
ただ面接に来たあの息子は全然ダメだ。
「共和党の冬島一光でございます」おっ!ちょうど共和党の冬島か?はい何せ連立与党ですから支持率アップを狙って仕込んだ質問ですし私の書いた答弁も完璧です。
さらに株が上がるぞ。
そこで本日は総理のお考えをお聞かせ願いたいと思う次第で…。
貝原こうして見るといい男じゃないか?そうですか?あとは私の書いた原稿さえ読んでくれれば今日一日無事終了です。
(新田理)プロント…。
質問にお答え致します。
我が国はミゾーユーの…。
ミゾーユー?危機にジカメンしており…。
直面じゃねえのか?「じかめん」って読むほうが難しいだろうが。
ダツキャクするために…。
ダツキャク?経済政策が必要であると考えて…。
貝原…お前何書いた!?
(貝原)「未曾有」「直面」「脱却」。
バカなの?「適切な経済政策とはつまり…」財政…規律?のケイジと…。
真面目にやってください。
実効性のある成長戦略です。
ちゃんとしろよ!ちゃんとしろ!まずは消費税引き上げ…?どうした!ふざけてんのか?消費税引き上げに伴い経済対…策委員会を新たにハツアシし…。
しまった…。
下からエスカレーターだった。
ニュウネン…ニュウナン…。
ニュウネンに対応出来るように致します。
また不足するところはしかるべき…ホチンをしながら地域と連帯…。
補填!貝原〜!なぜルビを振らなかった!本気で言ってます?クソッ!閣僚の身体検査より息子の頭を検査すべきだった!そば下げてくれ!食欲ねえわ。
ゼンドコロするトコロアリでございます。
(一同の野次)「
(一同の野次)」
こうして私の内閣はミゾーユーの…いや未曾有の危機に直面した
ウズラスキスタン国大統領をどうやってもてなすのか!
(小中寿太郎)何が悲しゅうてあんなボンクラが日本の総理大臣なんや。
(狩屋)ここでしくじったらおしまいです。
2015/07/25(土) 00:49〜01:49
ABCテレビ1
[新]民王 #1 「組閣」[字]
内閣総理大臣の父と、大学生の息子の中身が入れ替わる!?池井戸潤の人気痛快政治エンターテインメントを、遠藤憲一&菅田将暉のW主演で初のドラマ化!!
詳細情報
◇番組内容
武藤泰山(遠藤憲一)は、政界のドン・城山和彦(西田敏行)の力を借りて、ついに内閣総理大臣の座を手にする。一方、地位と権力にしか興味がなく、家庭を顧みない泰山に嫌気がさして、家に寄りつかなくなってしまった息子・翔(菅田将暉)。そんな2人がある日突然入れ替わってしまい…これは事故か!?はたまた陰謀か!?!?異色の政治エンターテインメントが今夜、幕を開ける!!
◇出演者
遠藤憲一、菅田将暉、本仮屋ユイカ、知英、原金太郎、池谷のぶえ、峯村リエ、山内圭哉、六角精児、高橋一生、金田明夫、草刈正雄(特別出演)、西田敏行 ほか
◇原作
池井戸潤『民王』(文春文庫)
◇脚本
西荻弓絵
◇監督
木村ひさし
◇主題歌
miwa『ストレスフリー』(ソニー・ミュージックレコーズ)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】大川武宏(テレビ朝日)
【プロデューサー】飯田爽(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)、神山明子(アズバーズ)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/tamiou/
☆Twitter
http://twitter.com/tamioudrama
☆Instagram
https://instagram.com/tamioudrama/
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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