2014.11.24 Monday
胴上げをスペインにもち込んだのは城彰二さん
写真作者:frontriver
スペインのサッカー・リーグでは、バルセロナのリオネル・メッシ選手が(2014年)11月22日(土)、セビリア戦で3ゴールを決め、リーグ通算得点を253点とし、歴代最多記録を更新しました。
2ゴール目を決めたあと、メッシ選手はチームの選手たちから祝福の胴上げを受けました。写真では、メッシ選手もほかの選手もよい表情をしています。
さて、メッシ選手が胴上げされている姿を見て、ほんのわずかな“違和感”を覚える人もいるかもしれません。「胴上げの文化は日本特有のものではなかったのか」と。
まず日本では、胴上げの発祥は長野市の善光寺にあるとされます。年越しの行事のとき、堂童子とよばれる役割の人などを順番に胴上げしていきます。「わっしょい、わっしょい」と三度ずつ胴上げをしていくそうです。この胴上げの行いは、すくなくとも江戸時代初期から行われているようです。
さらに江戸時代には、年末のすす払いなどに祝儀あるいは制裁として人びとが胴上げしていたともいいます。かならずしも祝福の意味だけではなかったのです。
さて、海外スポーツのなかでもとりわけ、今回のメッシ選手の場合とおなじように、スペインのサッカーチームの選手たちが胴上げをする傾向があるようです。2007年には、レアル・マドリードがリーグ優勝したとき、ファビオ・カペッロ監督を胴上げしています。翌2008年にも、スペイン代表チームが欧州選手権で優勝すると、ルイス・アラゴネス監督を胴上げしました。その後も、ことあるごとに、スペインのサッカーチームの選手は胴上げをしています。
これには、つぎのような説があります。
サッカー元日本代表の城彰二さんが2001年、スペインのサッカーチームであるバリャドリードにレンタル移籍しました。
日本から来た城選手に対して、チームの選手たちは「日本人がよろこびを表すときどうするのだ」と聞きました。すると、城選手は「胴上げをするんだよ」と答えたという話です。
このときチームの一員だったゴールキーパーのセサル・ドミンゲス選手が、バリャドリードからレアル・マドリードに移籍すると、このチームを引退するディフェンダーのマヌエル・サンチス・オンティジュエロ選手を胴上げする提案をし、胴上げしたといいます。
これで、スペイン中に胴上げ文化が広まり、その後いわば定着したというのです。
日本の伝統文化はたいてい、「中国から遣唐使とともに伝来」とか「オランダから宣教師とともに伝来」といったものですが、スペインで胴上げが文化として広まったとしたら、「日本から城彰二とともに伝来」ということになりそうです。
参考資料
NEWAGE 2014年11月24日付“Messi breaks La Liga goals record”
http://newagebd.net/69663/messi-breaks-la-liga-goals-record/#sthash.DlSzI2f4.dpbs
長野県教育委員会「善光寺の『胴上げ』儀式」
http://w1.avis.ne.jp/~wakaomi/douage/douage_of_zenkoji.html
ウィキペディア「セサル・サンチェス・ドミンゲス」
http://ja.wikipedia.org/wiki/セサル・サンチェス・ドミンゲス
Yahoo!知恵袋「優勝したスペインの選手が監督を胴上げしていて驚いたのですが」
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1443561034