中国を統一した…
(2人)こんにちは!今回のテーマは「工業」です。
そもそも工業とは何か。
簡単に言いますと…じゃあちなみにこの私たちを撮っているカメラも照明もあっあのペットボトルもストローもあとあれを売ってる自動販売機も工業製品ですね。
あ〜羅列しましたね。
そして靴服こちらのネクタイ。
これらも全て工業製品ですね。
身につけてるものも工業製品なんですね。
はい。
日本はものづくりが得意で…そんな工業を今回は地理という目線で見ていきましょう。
また一味違った世界が見えてきますよ。
工業は私たちに身近な産業です。
工場見学は製品が出来ていく過程を間近に見られるので今や子供から大人まで楽しめるレジャースポットになっています。
それだけではありません。
最近人気を集めているのは…。
まるで未来都市のように闇夜に浮かび上がる工場の夜景クルーズです。
炎が燃え盛る煙突やオブジェのようなパイプ。
計算され尽くした形の美しさを堪能できます。
こうした工場は偶然その場所に建っている訳ではありません。
では今ある工場の立地はどのようにして決まったのでしょうか?主な要因を4つ見ていきましょう。
ここはフランス南西部のボルドー地方。
ボルドーワインとして世界的に有名なワインの産地です。
シャトーと呼ばれる醸造所が町の至る所にあり2,000年前からワイン造りが行われています。
なぜ一大産地になったのでしょう?実はボルドーは気候と土壌がぶどう栽培に適している地域。
10万ヘクタールという広大なぶどう畑が広がっています。
ワインの原料は生のぶどうのみ。
原料が手に入る土地ですぐにワインに加工すればぶどうを貯蔵したり長い距離を運んだりする必要はありません。
このように手間とコストを抑えるために原料産地に立地する工業を原料指向型工業といいます。
同じ飲み物でもビール工場の立地は違う特徴があります。
ビールの原料は大麦やホップなどの植物。
そしてほとんどが水で出来ています。
例えば日本。
水はどこでも手に入りますが運搬するには重くて大変。
そこで東京や大阪福岡など人口が多く大量に消費される都市の近くに工場を造って輸送費を抑えています。
こうした消費される地域すなわち市場の近くに立地する工業を市場指向型工業といいます。
そしてこちらは世界の縫製工場と呼ばれる…服を大量に作るこの繊維工場は労働力指向型の工業です。
労働力指向型では安い賃金で多くの人を雇える場所に立地する傾向があります。
バングラデシュは最低賃金が中国の1/3以下といわれ世界中のアパレル産業がこの地に工場を次々と造りました。
しかし突貫工事で造られた建物の崩壊事故が相次いだり賃金未払いによるデモが起きたりと深刻な問題を抱えています。
こちらはアジア屈指の工業地帯となっている…日系企業はおよそ4,000社が進出しています。
特に多く進出しているのが自動車産業。
組み立て工場の近くには多くの部品工場が集中しています。
自動車はおよそ3万点にも及ぶ部品から造られます。
部品工場と組み立て工場が同じ地域にあれば……などのメリットがあるのです。
このように関連した企業が集まって製品の生産を行う工業を集積指向型工業といいます。
工業は原料産地に立地する原料指向型大量に消費される地域に立地する市場指向型労働力を得やすい場所に立地する労働力指向型そして関連する工場が1つの地域に集まる集積指向型などに分類できるのです。
工場ってたまたまそこにあるって思ってたんですけどそうじゃなくてちゃんと目的があって利益を上げるために考え抜かれた土地に建てられてたんですね。
きっと綿密な計画を立ててるんだろうね。
さあ今日は更に詳しく世界の工業について教えてもらいましょう。
田中友也先生に来て頂きました。
よろしくお願いします。
先生地理という目線で工業を見ていくと工場の立地にはさまざまな要因があるという事が分かりますね。
はいそうですね。
今VTRに出てきたような要因で工場というのは造られるんですけども実際には1つの理由だけで立地が決まるという事はなくてさまざまな要因が絡んできています。
最近だと日本の企業でも海外に進出してるのも多いですよね。
家電製品とか見に行っても日本のメーカーでも海外で作られてるものってすごいよく見かけます。
そうですね。
日本で販売されてるテレビやパソコンというのは今ではかなり海外で作られるようになってきました。
特にVTRにあったようなタイですとかマレーシアインドネシアといったような国々は今国を挙げて工業化を進めていまして…だから多くの日本の企業が進出しているんです。
なるほど。
さて次は鉄鋼業に注目して立地の移り変わりを見てみたいと思います。
どんなふうに変わっているんでしょうか。
鉄道。
高速道路。
ビルの建設。
国が大きく経済成長を遂げる時鉄の需要は急増します。
日本では1960年代高度経済成長を迎えたころ……といわれるほど鉄鋼業が国を支える重要な産業でした。
1901年福岡県の八幡村に官営の製鉄所が造られました。
鉄は主に鉄鉱石と石炭から造られます。
八幡に造られたのは近くに石炭が採れる筑豊炭田があったからです。
つまり原料指向型の立地でした。
ところが現在は交通の便が良い場所に立地する交通指向型へと変化しています。
製鉄所は港の近くに造られています。
今国内では石炭はほとんど採掘されず海外からの輸入に頼っているのが現状。
また造られた鉄は日本各地や海外へ船で運ばれます。
船を使えば大きくて重い荷物でも一度に大量に運搬できるからです。
そのため港の近くに工場が造られるようになったのです。
世界の鉄鋼業を見てみると鉄鋼の資源を持つ国は産地のすぐ近くに製鉄所が出来ています。
しかし近年では資源を持っていても臨海部に製鉄所を造る国が増えました。
…などの理由が挙げられます。
「鉄は国家なり」といわれた鉄鋼業は今大きな変革の時期を迎えています。
インドで鉄くずなどを回収する小さなスクラップ工場を営んでいた実業家です。
彼は20か国以上の製鉄所を次々と買収し一代で世界最大の鉄鋼会社を築き上げました。
次に狙っているのは日本だとうわさされています。
なぜ鉄の原料がほとんど採れない日本が標的なのでしょうか?国内最大手の鉄鋼メーカーが開発した特殊な鉄。
赤い部分に使われているハイテンと呼ばれる鉄鋼素材です。
一般の素材では車が正面衝突した時の衝撃を受け止めきれません。
しかしハイテンは…。
車体が大きく潰れるのを食い止めてくれます。
世界最高水準の安全性を誇る日本の自動車産業を根底から支えている重要な技術です。
海外の企業にそう簡単にこの技術は渡せない。
会社の生き残りを懸けハイテンの技術を持つ国内1位のこの会社は…最善の選択であると両社が決断したものである事を強調しておきたいと。
世界の鉄鋼業はこれまで考えられなかったライバル企業同士の提携吸収合併などの再編が進んでいます。
自分の会社がある日突然違う国の会社に変わってたとか信じられないですよね。
うん。
日本の鉄鋼業世界の競争に負けないでほしいです。
そうですね。
タイの自動車工場の場合あくまで日本の企業が海外に工場を移したという話でしたね。
ただ今の鉄鋼業は昨日まで日本の工場だった所が明日はよその国の工場になるかもしれないと。
これはまた違う話ですよね。
別の話ですね。
つまり工業には国境線がないという事を突きつけられた気がするんですが先生どうなんでしょうか?はいそのとおりですね。
最近グローバル化とかグローバリゼーションという言葉をよく耳にすると思うんですけども実は企業の間でも企業同士が国と国の間での競争の生き残りを懸けて国を超えた連携だとか合併をするような時代になってるんです。
国内に向けた生産ではなくて世界を相手にものを作る事が当たり前の時代だという事ですね。
はい。
特に今市場として注目されている国があるんですけれどもどこだと思いますか?分かる?あれじゃないですか…そうですねインド。
そしてあとは中国なんですね。
すごいね。
この2つの国はなぜ注目されてるかといいますと世界の中でも人口が断トツ的に多くて今まさに経済成長を遂げている国なので世界の国々の企業がこの市場に売り込みたいと狙っているところなんですね。
なるほど。
でも逆に言うとグローバル化が進むとこれまで確保していた市場をほかの企業に奪われる可能性だってある訳ですよね?えっ…日本の工業は大丈夫なんですかそれでも。
では日本の企業はグローバル化にどう対処しようとしているのか2つの事例を見てみましょういきますよせ〜の…。
(3人)キュー!日本の大手文具メーカーです。
これまで製品のほとんどを国内で販売してきましたが子どもの数が減り売り上げが伸び悩んでいます。
そこで目をつけたのが経済発展が著しく子どもの数も多いインドです。
日本の人口の2倍以上です。
まずはインドの小学校に出向き文房具を調査しました。
注目したのはノートです。
インドのノートはホチキスで留めたものが主流。
平らに開きにくいのが難点です。
日本のノートは特殊なのりを使ってとじているのでこのとおり。
180度開きます。
更に左側に縦に罫線を入れたノートが人気だと分かりました。
そこでこの会社は独自の技術を生かしながら現地流にアレンジした新しいノートを開発する事にしました。
インド第3位の文具メーカーを買収し4つの工場と30万店の店舗を獲得。
インド市場の開拓に乗り出しています。
日本で培ったノウハウを生かしアメリカで新しい事業に参入した企業もあります。
この小型ジェット機。
造ったのは日本の自動車メーカーなのです。
従来の機種に比べ…広い室内は自動車造りでもこだわってきたこの会社の伝統です。
ですから…広い室内を実現するにはどうしたらいいのか。
ある日藤野さんに1つのアイデアがひらめきました。
これまでのジェット機はエンジンが機体の後部に取り付けられていました。
しかしこれだと中に支える構造が必要でその分室内は狭くなります。
そこでエンジンを翼の上に載せる事を思いつきました。
こうすればはるかに広いスペースを確保できます。
このアイデアを実現するのは困難を極めました。
連日シミュレーションを繰り返し理論上どんなに難しい事でもとことん試してみました。
日本の自動車造りで培われた開発の流儀です。
そして何百回にも及ぶ試行錯誤の末ついに開発に成功。
航空機のショーでも話題を集めいきなり…ものづくり大国日本の職人魂が世界を驚かせる製品を作り上げたのです。
やっぱり日本の強みは高い技術力ですね。
多くのものを開発してきた経験や実績も競争に打ち勝つ自信につながっている気がしますよね。
やっぱり日本の強みというのは先ほども言ったように高い技術力になると思います。
…というような形がこれからもますます重要になってくるのではないでしょうか。
今日は刻々と変化していく工業の大きな流れを捉える事ができました。
先生ありがとうございました。
ありがとうございました。
今までは工業っていっても日本と世界って全く別だと思ってたんですけど今は一つになってきていて。
もっと世界のニュースにもアンテナを張っていけたらと思いました。
そうだね。
グローバルで考えていかないとね。
そうですよね。
でも日本の工業が元気だとすごくうれしいですよね。
だって飛行機なんて一番新しいとこまで来てるのかなと思ったらまだ改良の余地があったんだ。
より高い上を目指すっていうところがすごいですね。
なんかわくわくしてきますね。
それでは次回も世界中のあんな事…。
こんな事…。
(2人)いろいろ知っちゃおう!工業は工場の立地条件によって…海外に工場を造る日本企業が増えています。
企業同士が国や地域の枠組みを超えて提携や合併する時代を迎えています。
こうした中で…2015/07/24(金) 14:40〜15:00
NHKEテレ1大阪
NHK高校講座 地理「工業の世界地理」[字]
人・モノ・情報が地球規模で行き交う現代。国や地域を越え、多様な社会や文化を理解し合うことが不可欠。“世界の今”を読み解く「地理」は、未来を切り開く力となる。
詳細情報
番組内容
私たちの身の回りには工業製品があふれている。では、どこで何を作るのか、原料や部品をどこから調達してどこに売るのか… それらがそういうふうになっているのには実は理由がある。工業には地理的要因が深く関っているのだ! 「工業の世界地理」(1)工場の立地はどのようにして決まるのか (2)工業立地の変化 (3)工業のグローバル化と日本の工業
出演者
【講師】中央大学附属横浜中学校・高等学校教諭…田中友也,【出演】中田敦彦,山田彩,【語り】安元洋貴
おしらせ
[NHKワンセグ2]一部地域では高校野球を放送するために、放送をお休み、または放送時間を変更する場合があります
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趣味/教育 – 中学生・高校生
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