2015年7月25日23時56分
24日告示の仙台市議選の候補者が使用を申請した選挙カーについて、公職選挙法施行令の規定に適合しているにもかかわらず、宮城県警が誤って25日まで不許可にしていたと県警が同日発表した。陣営に謝罪し、許可を出したという。
告示後2日近く選挙カーが使えなかったのは、太白区選挙区に社民党公認で立候補した新顔の猪股由美氏(37)。
捜査2課によると、猪股氏の陣営関係者は23日と24日、仙台南署で乗用車各1台を選挙カーとして申請した。同署は乗用車が規定の重量を上回っているとして許可しなかった。だが、施行令は重量と乗車定員の両方が上回っていなければ使用できると定めており、乗車定員に問題はなかった。捜査2課は「審査した署員が条文の解釈を誤った」と説明している。署は23日、捜査2課に相談したが、2課の担当者も同様に誤ったという。
猪股氏の陣営から問い合わせを受けた県選挙管理委員会が25日、捜査2課に連絡し、誤りがわかった。田原一成刑事部長は「あってはならないことであり、おわびする。今後指導を徹底する」とコメントした。
猪股氏は25日、朝日新聞社の取材に、「選挙活動を制限され、怒り心頭だ」と、県警のミスに憤りを隠せない様子だった。
社民党県連合によると、同日昼ごろ、県警から電話で「あやまりだった」と連絡があった。それまで猪股氏の陣営は許可を得られなかった選挙カーの看板の作り直しや、日程の組み直しに労力を費やした。県連合の田山英次副幹事長は「公正な選挙が成り立たない」と話す。
太白区選挙区は、定数12人に対し15人が立候補。社民は猪股氏と現職の計2人を擁立している。
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