七夕飾り:安保法案批判の垂れ幕撤去…「ふさわしくない」

毎日新聞 2015年07月25日 11時03分(最終更新 07月25日 15時55分)

商店街につるされた安全保障関連法案などを批判した垂れ幕。既に自主撤去された=長野市の権堂アーケードで2015年7月23日午後3時14分、巽賢司撮影
商店街につるされた安全保障関連法案などを批判した垂れ幕。既に自主撤去された=長野市の権堂アーケードで2015年7月23日午後3時14分、巽賢司撮影

 長野市中心部の商店街「権堂アーケード」で、商店主が、安全保障関連法案などを批判する垂れ幕の付いた七夕飾りを設置したところ、「祭りにふさわしくない」との意見が市などに寄せられ、自主的に撤去したことが分かった。商店主の50代男性は「今声を上げなければと思ったが、周囲に迷惑がかかるので撤去した」と話している。

 500メートルの権堂アーケードでは、商店街協同組合主催の七夕祭りが開催され、8月7日まで協賛企業などが作った約100種の飾りがつるされている。

 商店主の男性は21日、「戦と書きアンポと読ます」「わが子も孫も人を殺(あや)める」と安保法案への異議など、自ら考えた14種の標語を垂れ幕7本の裏表に書き、つり下げた。垂れ幕がツイッターなどで写真付きで拡散したこともあり、「七夕にふさわしくない政治宣伝。事実をねじまげ宣伝している」といった批判が市に数件寄せられた。市担当者は24日、批判があったことを伝え、商店主は同日、垂れ幕を撤去。市産業政策課は「市として撤去を要望したことはなく報告しただけ」と説明している。【巽賢司】

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