まず最初に・・・。
Aさんへ・・・。
もし万が一・・・絶対無いとは思うけど、
このブログやツイッターを目にする機会があったら「ごめんなさい」って言いたい。
話の内容、やりとりを勝手に書いてごめん。
話のやりとりを細かく書いてるからAさんが見たら「自分のことが書かれてる」
ということがすぐ分かると思う・・・。
当たり前だけど、Aさんを批判するつもりなんて一切ない。
単純に、僕が思ったことを正直に書いているだけです。
出来れば、今後も末永く、仲良くして欲しい・・・。
こういうことをブログに書く僕を軽蔑しないで・・・。。
Aさんと話すのは楽しいし、明るいAさんにいつも元気をもらってます。
優しくて綺麗で大好きです。尊敬してます。これからもよろしく・・・。
☆
昨日、女性と食事をした。
2年前、バイト先で僕らは出会った。
当時僕は26歳でAさんは22歳。
初めてAさんを見た時、衝撃を受けた。
「なんて綺麗なんだろう・・・・・」
ひとめぼれしてしまった・・・・。
余談だけど「タレントで言うと誰に似てるかな・・・」と思い、
今、いろいろ検索してみた。
アイドルで「本人かよ!」って言うくらい似てる人がいて、画像を載せようかと
思ったんだけど、なんとなくやめておきます・・・・・。
とりあえず、めっちゃ可愛い子です。
話を元に戻す。
僕は彼女と仲良くなりたいと思った。
今まで僕は誰かのことを好きになっても「仲良くなりたい」とは
思わなかった。いや、正確に言うと「仲良くなりたい」とは思うんだけど、
具体的な行動に移さなかった。
「可愛い子が僕なんかと仲良くなってくれるはずがない」と傷つくのを恐れて、
行動に移せなかったんだと思う。
でもなぜか、Aさんに対しては「行動してみよう」と思えた。
たまたま、僕と親しい職場の男性が彼女とも親しかったという幸運も手伝って、
3人で食事に行くことになった。
結果はひどかった・・・。全くおもしろくなかった・・・。
会話の異常なまでの盛り上がらなさ。
なんであんなことが起こり得るんだろう?
1人1人単体ではおもしろいのに3人が一緒になると・・・・・。
話が全然噛み合わない・・・。たぶん、僕のせいだよね・・・。
時間が進むのが異常に遅く感じられ「もうそろそろ解散しますか・・・」と時計を
見たら1時間半しか経っていなかった・・・・。
細かい経緯は省略するけど、この後も3人で何度か食事に行った。
結果はいつも同じだった・・・。全く盛り上がらない。
もう、この3人で食事に行くことは無いだろうな、と思った(たぶん、全員思った)
2人きりなら話も盛り上がるのではないかと思い、食事に誘った。
彼女とは4,5回、2人でご飯に行った・・・・。
3人の時よりは明らかにおもしろかったけど、それでも「何か違う感」はいつもあった。
会話自体はおもしろいのだけど・・・・なんかこう、一緒にいても落ち着かない
というか・・・・。気を遣ってしまうというか・・・。
明らかに僕に原因があると思う・・・・。
細かいやりとりを書いても仕方無いので、一番記憶に残っている部分だけ書きます。
たぶん、2回目のご飯の時だったかな・・・。
土曜日だった。僕は事前に彼女をご飯に誘っていた。
仕事が終わった。
「今日、焼肉にします?」
「いいね^^」
「ちょっと電話してみます」
「え?予約とってないんですか^^;」
「あ・・・そうですね・・・」
「土曜日に当日電話して予約なんかとれるはずないじゃないですか・・・」
その店は人気店だった。
一応電話してみる・・・。
席は埋まっていた・・・。
「すいません・・・・当日だと無理なんですね・・・外食あまりしたことないから
知らなかったです・・・」
彼女は呆れていた。
おそらく、この時から既に、僕の計画性の無さ、段取りの悪さにイライラしていた
のだろう。
とりあえず、一緒に歩いて、美味しそうなお店を探す。
なんとなく、駅近くのビルに入り、レストラン階に行ってみる・・・。
すごいな。ご飯屋さんがいっぱいある。
僕は正直、店選びが好きじゃない。どこでもよくない?って思ってしまう・・・。
歩きながら
「あ~ このお店美味しそう~^^」
「お洒落☆~」
「中村さんはどういうのが好きなんですか~?」
とテンションを上げて場を盛り上げてくれた・・・。
でも僕は女性の「この店、美味しそう~☆」みたいなトークがすごく苦手・・・
(当時はね・・・今はたぶん平気・・・)
どういうリアクションをしていいのか当時は分からなかった。
「っていうか、どこでもよくね?何食べたいとか、特にないし・・・」と
思ってた。
彼女は美味しそうな店をいくつか選んでくれた。
「この中だと、どれがいいですか?」
「そうですね・・・・どれでもいいっすね・・・」
「・・・・・・」
「・・・並ぶのはダルイので、並ばない店にしましょうか・・・・・・
・・・っていうか・・・なんというか・・・・・僕はどこでもいいですよ・・・・・
・・なんか・・・めんどくさいですし^^;・・・・・・」
1年くらい前の出来事なんで、具体的な言葉やニュアンスは思い出せないが
こういう感じのことを言ったと思う。
当時の僕は今よりさらに幼稚だった。(たかだか1年くらい前の話だけど・・・)
「いや・・まあ・・そうなんですけど・・・・。
一応・・・・2人でご飯に行くって事で・・・
しかも、ご馳走して頂く立場なので・・・・・
なるべく楽しみたいな・・・と思って言ってるんですけど^^;・・・・」
やばいやばいやばい・・・・・。
盛り上げるために、気を遣ってテンションあげてくれてる子に対して、僕は
何を言ってるんだ?
この子だって、本音は、どの店でもいいけど、あえてそれを口に出さずに
楽しもうとしてくれてるんだ・・・。
僕は子どもか?小学生か?何でも口に出せばいいってもんじゃない。
「・・・・すいません・・・・ですよね・・・・」
気を引き締めよう・・・・。
「えっと・・・・そうですね・・・・・どこが美味しいだろう・・・・
難しいですね・・・・・どうしよう・・・・逆にAさんはどこがいいですか?・・・・」
「そうですね・・・・・私は、あのタイ料理屋も美味しそうかな・・・って
思いますけど・・・」
・・・・めっちゃ並んでますやん・・・めっちゃダルイですやん・・・・・。
「なるほどなるほど・・・・いいですね・・・・・・ほかにはどんな店が
あるんでしたっけ・・・・」
「そうですね・・・あの店も気になりますね・・・」
「なるほど・・・・・なるほど・・・いいですね・・・・」
僕はかなりテンパッていた。彼女の言うことを否定したら怒られそうな気がしたので。
「・・・いいですね・・・どこも美味しそうですね~ どこにしようかな・・・」
「あの・・・中村さん・・・・絶対、本音じゃないですよね・・・(苦笑)・・・・
・・・そういうのすぐわかりますよ・・・・適当に合わせなくていいですよ・・・
本当はどこがいいですか?」
「あ・・・・そうですね・・・・・すいません・・・本音言います・・・・・
・・・わかりました・・・・。あのタイ料理屋は並ぶので・・・嫌ですね^^:・・・
・・・別のところにしましょう・・・・」
変な空気が流れた。彼女の顔が変わった・・・・。
あきらかに、僕にあきれている表情だ・・・・。
「・・・・・ごめんなさい・・・・・そういう所がホントにムカつく・・・・・
・・・ホント無理・・・・・・・」
彼女はそうつぶやいた。
・・・・・え?・・・・明らかに怒ってる・・・・顔が歪んでる
・・・・・・
彼女は、怒りと呆れが混ざった表情を浮かべ1人で先に進みだした。
「・・あ・・・Aさん・・・ちょ・・・・・・すいません・・・あ・・・・・」
「・・・トイレ行ってきます・・・・・」
彼女はスタスタと歩いて、トイレに行ってしまった・・・・。
僕はトイレ近くのソファに腰を下ろした・・・・。
え?・・・・・今日って楽しくご飯食べて、仲良くなるはずじゃなかったの・・?
なんで俺、あの子を怒らせてるの?・・・・馬鹿なの?・・・・なんなの?・・・
ご飯食べずに、このまま解散になるかもしれない・・・・・
僕はソファで頭を抱えていた・・・・。
5分~10分くらい待った気がする・・・・。
「おまたせしました^^ ごめんね^^
どこにする~?」
あれ・・・・・?・・・・・めちゃめちゃ優しくなってる・・・・・。
笑顔になってる・・・・・。どういうこと?
たぶん、トイレで気持ちを切り替えてくれたんだろう・・・・。
楽しい場にするために、怒りを抑えて気持ちを切り替えてくれたんだろう・・・・。
申し訳ない・・・。ありがとう・・・。
年下の女性に気を遣わせてしまった・・・・・。
「あ!そうですね!じゃあ・・・・あのパスタ屋美味しそうですね!あそこに
しましょうか!」
「いいね☆あそこにしよ~^^」
店の外の椅子に座る。店員さんからメニューを渡される・・・。2人で見る。
「美味しそう~
ね~見て見て☆これ美味しそうじゃない?やばくない?」
「美味しそうですね~ やばいです^^」(何がやばいのか分からない・・・)
店に入って注文する。
パスタが来た。食べる。
僕は性格的に、雑談があまり好きじゃない。ドラマの話とか
テレビの話とか、アイドルの話とか・・・そういう話題には
あまり興味が持てない。
将来の話とか、今後どういう仕事をしたいとか、トラウマの話とか、今興味を
持っているものとか、性的な話とか・・・・僕はそういうのが気になる。
この日、僕は「彼女が将来、何を目指しているのか?どんな仕事に就きたいと思って
いるのか?」等を聞きたいと思っていた・・・・。
「あの・・・Aさんって・・・将来、どういう仕事がしたいと思ってるんですか?
どういう方向に興味があるんですか?」
「・・・う~ん・・・そうですね・・・・・・なんていうか・・・・・
親しい友達とはそういう話をするんですけど・・・
中村さんとは・・・まだそういうことを話せる距離感じゃないと思う・・・」
一言一句覚えているわけではないが、こういう感じのことをはっきりと言われた。
彼女のその言葉を聞いたとき、僕がどんな表情をしたのか、
彼女になんて返答したのか全く記憶にない。
僕は今まで何人かに、この手の質問をして、こういうリアクションが
返ってきたのは初めてだったので、かなりうろたえてしまった。
たぶん「・・・・あ・・・・ですよね・・・・すいません・・・・」
みたいな返答をした気がする・・・
その後の会話が盛り上がらなかったのは言うまでもない・・・・。
店を出た・・・・・。
なんだこれ・・・・・と思った。楽しい食事になるはずが・・・・。
すべて僕が悪いんだけど・・・・・。
駅の改札まで送った・・・・。はぁ・・・これで終わりなのか・・・・。
と思ったら、彼女が急に立ち止まった。
「あ!ここのケーキ美味しいんですよね^^まだ来たことなくて・・・」
有名なケーキ屋らしい。
「へ~ そうなんですね・・・。持ち帰ります?買ってあげますよ。家で
食べたらいいじゃないですか」
「いいですよ^^;そんな・・・。でも美味しそうだな・・・一緒に行きません?」
「あ・・・そうですね・・・・行きましょう^^」
2人でケーキ屋に入る。
ケーキを食べた。普通の味だった。雑談。本当にびっくりするくらいどうでもいい
話だったと思う。何を話したか全く覚えてない。店を出た。駅の改札まで送った。
解散。
その日以降、職場で彼女と話すのがすごく気まずくなった。なんとなく
目があうのが怖くなった。お互いがお互いを避けるようになった・・・。
そして、僕はこの失敗を挽回するため、彼女に何度かLINEを送った。
それは客観的に考えると、とてつもなく気持ち悪いLINEだったようだ・・・。
でも、僕は自分自身のキモさが分かっていなかった・・・。
気持ち悪いLINEの一例を紹介すると・・・
☆なぜか急にタメ口・・・
☆「今日Aさんが夢に出てきました!」という報告
☆相手が既読スルーにもかかわらず、長文&連投
穴があったら入りたい・・・。
僕は自分で自分をコントロールできなくなってしまった。
既読スルーを挽回するために、新たなLINEを送って、
さらに気持ち悪くなるという悪循環・・・。
それでもLINEをやめることが出来なかった・・・・。
これはさすがにやばいだろう・・・・・彼女にも申し訳ないし、社内的にも
問題になるんじゃないか・・・と不安になった。
僕は彼女を連絡先から消した。LINEのやりとりも全部消した。
つまり『自分からは絶対にAさんにLINEを送れない状況』をつくりあげた。
こうする以外に自分を止める方法が無かった。
これは効果があった。だって、もうLINEやメールをAさんに
送れないわけだから・・・。
そして、この出来事の数日後、僕はツイッターなどで盛り上がっていた
藤沢数希さんの週間金融日記を購読するようになった。(いわゆる恋愛工学)
読んでみて分かったんだけど、僕の症状は完全に『非モテコミット』だった。
簡単に言うと『一人の女性のことを好きになりすぎて、その子に夢中になって、
その子からキモがられること』
これを回避するには「1人の女性だけを好きになるんじゃなくて、同時進行でほかの
女の子とも仲良くなれ」とのことだった。
僕はそれを実行に移した。
職場でいろんな女性と喋って仲良くなることにした。
もともと、誰かと話すことはわりと好きなので、仲良くなるのはそんなに難しい
ことではなかった。
数人の女性と仲良くなってるうちに、僕の中で「Aさんに対する過剰な思い」が
消えた。
「Aさんのことは好きだけど、世の中には他にもたくさんの魅力的な女性が
いて、別にAさんにこだわる必要がない」という気持ちになってきた。
恋愛工学にも書いてあったんだけど、たぶん、女性って
「ほかの女性から好かれている男性に好感を抱く」
という心理があるんだと思う
職場に食堂があって、昼休みに、仲良い人とご飯を食べるんだけど、
たぶん、僕がほかの女性と楽しそうにご飯を食べてる姿をAさんに目撃させるのは
『Aさんの「中村さんキモい度数」を減らす効果』があったんだと思う。
僕は何人かの女性と仲良くなり、楽しい時間を過ごすことが出来た。
(仲良くなったといってもたかがしれている。恋愛関係とかには一切発展しなかった)
そんな日々がしばらく続いた・・・。ある日、職場の自動販売機でジュースを
買っていると突然「中村さん、久しぶり~」と声をかけられた。Aさんだった。
久しぶりっていうか・・・・・完全に避けてたじゃないですか(苦笑)・・・
(完全に僕が悪いんだけどね 本当にごめん・・・)
「あ・・・・久しぶりです・・・・」
「今度、いつご飯に誘ってくれるんですか~?
中村さん、全然誘ってくれないんだもん~ 超暇^^
いつ行く~?」
「・・・・・・・・・」
そんなこんなで今に至る・・・・
☆
さてさて・・・昨日、Aさんと食事に行ってきましたよ!
半年振りかな・・・・。4回目かな?
どちらが誘うわけでもなく、たまに一緒にご飯にいくのが恒例(?)になってる。
たぶん1,2ヵ月後にまた行くのかな・・・・。
楽しいようなめんどくさいような・・・・。でもやっぱり楽しみだね・・・。
Aさんの職場の近くに美味しいご飯屋さんがあって、そこを予約した。
しかし・・・当日の夜になって・・・まさかの
「急な残業発生・・・ごめん・・・」というメールが入る。
うわ・・・。めっちゃ楽しみにしてたんだけどな・・・。
これは流れたか・・・・と思ったところ、Aさんのメールの文面を見ると、
意外と行きたそうな感じ。
「私は遅くなる分には全然問題ないけど、中村さんはどう?別日がいい?」
「僕は全然大丈夫だけど、Aさんは疲れてないですか?
ご飯の気分じゃなければ、別日でも全然大丈夫です。
Aさんの気分次第でどちらでもいいですよ☆
お仕事お疲れ様です。」
と返信した。
一応、彼女の職場の最寄り駅にダラダラと歩いて向かう。
でも「なんだかんだ言って別日になるんだろうな~ 今日が良かったな~」と
思っていると、彼女から電話が。
「久しぶり~☆」
電話で話すのは去年の12月以来。
「お久しぶりです!」
「今どこ?」
「今、○○です」
「え(笑)?なんでそんなところにいるの?なんで待ち合わせの駅にいないの(笑)?」
「いや・・・・Aさん疲れてるだろうから・・・
ひょっとしたら別日になるのかな・・・と思って・・・・」
「え~?そんな感じ~?・・・・・今日やめとく~?」
「いや・・・・どっちでもいいですけど・・・・どうしましょう・・・・
Aさん疲れてません?」
「え~ 全然疲れてないよ~ どうしよう~ 私は正直おなか減ってる~
中村さんは?
無理しないでね・・・・・どうする?」
「あ・・・・行きましょう!行きたいです!」
「じゃあ行こ(笑)とりあえず、この時間だと閉まってる店多いから、ちょっと
ネットで探してみるね~」
「はい!僕も探してみます!」
「じゃあ、一旦、電話切るね~ ばいばい^^」
ご飯に行けることになって、素直に嬉しかった。
今日、どうなるんだろう・・・・
彼女が僕とセックスするなんてありえるのだろうか?
そもそも彼女は一度でも「僕とセックスする可能性」について考えたことが
あるのだろうか?
頭を一瞬でもよぎったことがあるのかな?
それとも、ただの「たまにご飯をおごってくれる、むかつくことを言わない、毒にも
薬にもならない男」に過ぎないのかな?
そんなことを考えながらブラブラ歩いてると、大切なものを家に忘れたことに気づいた。
僕は匂いをすごく気にするタチでいつも「僕って臭いんじゃないか?」と思ってしまう。
なので常に匂いのスプレーを持ち歩いてる。脇とかにつけるやつね。
それを家に忘れちゃった・・・・。
こんなときに限って・・・。近くのコンビニで購入。
8×4(笑)600円。地味に高いな・・・。歩きながら「プシュー!」
うん。悪くない。いいにおい・・・。
タクシーに乗る。電話をかける。
「Aさん、今タクシー乗ったんですけど、どこに向かえばいいですかね?」
「そうだね~ ごめんね?私のせいでバタバタさせて。
じゃあ○○で待ち合わせしようか?遅くまでやってる店ありそうだから~」
「了解です~」
○○に到着。
会うのがすげー恥ずかしい。相変わらずブサイクだし、
ファッションセンスやばいし。
っていうか、Aさんが僕を見て「うわ・・・相変わらずだな。おめーは。
一緒にいるとこ、見られるのが恥ずかしいわ・・・しね・・・」って思いそうで
怖い・・・。
到着したので電話。
「Aさん、今、到着しました~ どこにいます~?」
電話中にAさんが見えた・・・・。うわ・・・すげー恥ずかしい・・・・。死にたい・・・。
対面。
やっぱ相変わらず綺麗。何も変わってない。良い意味でね。
Aさんは僕を見て苦笑い・・・(笑)
かろうじて出た言葉が「中村さん・・・髪伸びたね・・・」
汚らしいってことですか>_<
「忙しいところすいません・・・・お仕事お疲れ様でした・・・」
「こっちこそごめんね~>< 急に仕事が入って・・・・ほんとにごめん><」
「いえいえいえいえ・・・・じゃあ・・・どうしましょう?どこ行きましょう?」
「一応、このビルのお店は23時30分くらいまで営業してるみたいだよ^^
とりあえず、ここに入ろっか^^」
「そうですね・・・」
ビルに入る。
雑談・・・・・。
僕は以前よりも確実に、人の目を見て話せるようになったし、ある程度、落ち着いて
人の話を聞けるようになった。
なかなかの高層ビル・・・・。
しかも、ご飯屋さんってかなり上の階にあるんですね・・・・。
エレベーターでレストラン階に移動。
到着。
うわ・・・・。なんか雰囲気やばい・・・・・。なんか大人のデートみたいな
お店・・・・。こういうのかなり苦手・・・。
もっと気軽に入れる店がいい・・・。
店に入る・・・。うわ・・・なんか東京カレンダーに出てきそうな店だな(笑)
ジャズとか流れてるし・・・・・。まじか・・・・。
席を案内される・・・・。
うわ・・・・気持ち悪・・・・・。
窓側の・・・東京の夜景一望出来るソファ席・・・・・。
これはひどい・・・(笑)
僕みたいな上下しまむら or ユニクロ人間が来ていい店じゃない・・・・。
でも、僕は人と向かい合うのが苦手なので、むしろ、これはこれでアリだと思った。
ただ、席が狭いので、奥に座った人がトイレに行きたい場合、手前の人も
立たなきゃいけない感じの席。
正直、僕は、この席でも全然良かった・・・・。
でも、この後の彼女の言葉に軽くショックを受けたね・・・・。
「ほかの席ありますか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これって『こんなお洒落な席に座ると、周囲に恋人だと思われるし、
万が一、職場の人と鉢合わせしたら、かなりしんどいから、おまえみたいなキモ男と
こういう席に座るのは恥ずかしいから勘弁してくれ』ってことじゃないですか・・・。
これはショックだったね・・・・・・。
呆然としてしまった・・・・。
つまり、僕、男として見られてないじゃないですか。
所詮、一緒にいるのが恥ずかしい人ってことじゃないですか。
すげーショック。いや、たしかにブサイクだし上下しまむらだし、一緒に
いて恥ずかしいのは分かるけど・・・・。分かるけど・・・・・。
とりあえず、席移動。テーブル席。
うわ・・・向かい合うパターンだ・・・・。落ちつかねえ・・・。
店員さんがメニューを持ってくる。
「初めてでらっしゃいますか?」
「はい・・・」
「では簡単にメニューの紹介をさせて頂きます」
いいよ・・・。二度と来ねえし・・・・。
値段も安いから、どうせ不味い店なんだろ・・・・。
しかも、Aさん、店員に僕と一緒にいるのを見られるのがすごく恥ずかしそう
・・・・・・。
しかも店員イケメンだし・・・。顔とりかえろよ馬鹿・・・。
(もちろん、これは心の声であって、実際は店員さんにも超敬語ですよ・・・念のため)
はぁ・・・・・・・。
メニューを選ぶ・・・。
以前は
「何注文する?あ・・・これ美味しそうだね~」
「ほんとですね~」
みたいなやり取りがすごく苦手だったんだけど、ようやく僕も慣れてきた。
なんとかテンパらずに、相手の呼吸にあわせながら、
そこそこ楽しめるようになってきた。
苦手なのに変わりは無いけどね・・・。
注文する。
会話の内容に関しては本当にただの雑談だから、書いても仕方無いので省略。
お店に入ったのが22時30分で営業時間終了が23時30分・・・。
たぶん1時間しか店にいなかった・・・。
☆
彼女は相変わらず可愛かった。綺麗な顔と胸のふくらみと白くて綺麗な腕を見ていた。
僕程度の人間に抱けるような女性じゃないのかもしれない・・・・・。
料理は全然美味しくなかった。二度と来ねーよ。馬鹿。
23時30分に営業終了。いつのまにか残ってるのは僕らだけだった。
「じゃあ、そろそろ出ますか・・・」
「そうだね・・・・」
店を出た。
「終電、大丈夫ですか?」
「全然大丈夫だよ~」
エレベーターで1Fまで降りる。
彼女の頭の中に「泊まる」という選択肢はあるのだろうか?頭の片隅にでも。
1%でも。
それとも僕は「たまに食事に行くだけの人」に過ぎないのか・・・。
あるいは、これから2人でカラオケに行くとか・・・。
とにかく『「帰る」以外の選択肢が1つでも彼女の頭にあるのか?』
これに尽きる・・・と思った。
「中村さん、何線だっけ?」
・・・・・・・・・・・・
終了^^!!!!!!!!!!!!!!!!
サザエさんだったら、じゃんけんした後「うふふふふふ!」って
言ってるくらいの終わった感だよ・・・・・・・。
はぁ・・・・・・・。
ちょっと待ってよ・・・・・・・・。
くそまずい飯食って、1時間一緒にいただけで、ろくに話も出来ず解散なんて
ひどくない?
わざわざタクシー乗ってきたのに(苦笑)
馬鹿みたいじゃん・・・。
「○○線です・・・・」
「どっちから帰る?」
「どっちでもいいですよ・・・」
「じゃあ、こっちから行こうか・・・」
「はい・・・・・」
僕は女性とご飯に行ったことがほとんどない。友達もいないから「女性と寝るための
方法」みたいなものが情報としてほとんど入ってこない。
こういう時に無理矢理「もう一軒行きません?」
とか言って、粘るのはなんか嫌なんだよ。
気持ち悪いと思ってしまう。必死かよ!って思ってしまうんだよね。
っていうか、なにより、粘った時に女性から
「うわ・・・こいつ・・・粘ってるよ・・・キモブサイク貧乏人の分際で
若い女抱けると思ってんじゃねーよ。
おまえが抱けるのはせいぜいメンヘラビッチだけだよ。勘違いしてんじゃねーぞ。
・・・・キモいんだよ・・・・どんだけ私と寝たいんだよ・・・」って顔されるのが
怖くて仕方ないんだよ・・・・。
僕は「そこらにいる性欲まみれの男とは違う。粘ったりしない。
僕は特別な男なんだ・・・」って女性に言いたいのかもしれない・・・。
ただの貧乏ブサイクフリーターに過ぎないんだけど・・・。
「あれ?・・・・まじでこれで解散?・・・・まじなの?・・・」
現実味が無かった。なんかふわふわしてる感じ・・・・・。
この日を楽しみにしてて、わざわざタクシー使って来て、
くそまずい飯食っておごって解散ってどんなバツゲーム?・・・・。
でも、まだ何か奇跡が起こるかもしれない。何が起こるかわからない・・・。
僕「美味しくなかったですね・・・」
Aさん「今度は今日行けなかったお店に行こうよ^^」
「そうですね・・・。今度、機会があったらカラオケ行きましょうよ^^
Aさんの歌声きいてみたい・・・」
「え~ やだよ~ だって中村さんカラオケ嫌いでしょ?歌わないんでしょ?」
「僕は歌えないですけど、Aさんの歌をずっと聴きたいです」
「やだよ、そんなの(笑)」
階段を下りてるとき、彼女のスカートが彼女の足に絡まってこけてしまった。
「きゃー!!」
「だ・・・大丈夫ですか?・・・」
「・・・・・・・大丈夫(笑)・・・・・超恥ずかしい・・・・」
「ケガしてないですか?足くじいたりしてないですか?」
「大丈夫・・・・ごめんね・・・・・超恥ずかしい・・・・・やめて・・・」
彼女は手で自分の顔を隠している。
「超恥ずかしい・・・・・誰にも言わないで・・・・超恥ずかしい(笑)~」
「言わないですよ(笑)・・・・ケガしてなくてよかったです・・・・」
僕らは夜の街を歩いた。
「でも・・・あれだね・・・・久しぶりに中村さんと話すと、
やっぱりおもしろいね・・・・・・・・」
「ほんとですか?良かったです・・・」
「私、大丈夫だった?」
「はい?」
「久々に会って『コイツ、こんな顔だったっけ?あんまり可愛くないな・・・』
みたいに幻滅しなかった?」
「あ・・・全然・・・・・。全然大丈夫でした・・・」
「よかった(笑)・・・・」
駅に入る・・・・。
駅に入るといきなり長い下りの階段だった。
僕は、この路線じゃないけど、彼女ともっと一緒にいたかったから、改札まで一緒に
行こうと思った。
一緒に階段を下りる。
「こけないように見ててくれてるの?」
「あ・・・そうですね・・・・ 今日はすごく楽しかったです・・・」
「私も楽しかった^^」
あっという間に改札に着いた・・・。
そこで何を話したのか覚えていない。
どうでもいい雑談だったと思う。
本当にこれで解散なんだと思った。
「バイバイ・・・またね^^」
彼女は改札に入っていった。
本当に解散してしまった・・・・・。
なんだったんだろう。
ただの勘違い。痛い男の勘違い。
彼女いない歴=年齢の気持ち悪いブサイクフリーターの勘違い・・・。
僕は家まで歩いて帰ろうと思った。かなりの距離があるけど。
頭の整理をするためにも、ある程度の距離が必要だった。
駅を出て、家に向かって歩き始めたとき、なぜか少し笑ってしまった・・・。
☆
最近、二村ヒトシさんの「すべてはモテるためである」を再読したんだけど、
やっぱり、人間って誰かに『あなたは気持ち悪くないですよ』って言われたいんだよ。
認められたい。承認されたい。あなたはまともな人です。あなたの意見に共感します。
って言われたい。
もちろん、Aさんとセックスしたいという気持ちはある。
だけど、それ以上に『中村さんになら、自分が考えてることを全部話してもいい』
『中村さんと一緒にいると楽しいし落ち着く。ほっとする』って思ってもらいたい。
彼女にとって特別な存在になりたい。
その結果としてセックスが出来ればもちろん嬉しい。
・・・・・セックスしたいだけなら風俗に行くよ。
風俗のほうが誰かとご飯食べるより安いだろうし・・・・。
でもそれだとおもしろくない。
お金払ったらセックスできるなんておもしろくないじゃないですか。
もちろん、それをおもしろいと感じる人がいてもいいし、気持ち
は分かるけど・・・。
でも、僕は『その子の心にどれだけ入りこめたか』『その子に
とって、どれだけ特別な存在になれたか』で興奮する人間だし
『今日ご飯食べた後、ひょっとしたらホテルに行けるかも・・・
う~ん・・・・無理かなぁ・・・』
みたいな空想して、そのドキドキ感を楽しみたい人間なんで・・・。
セックスできることが確定してたら味気ないと思ってしまう・・・。
まぁ、そんなことはどうでもいいや・・・・。
さよなら・・・。