来月5日と6日にマレーシアで開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議に、北朝鮮のリ・スヨン外相が出席する見通しであることが分かった。この会議には韓国外交部(省に相当)の尹炳世(ユン・ビョンセ)長官をはじめとして、米国、中国、ロシアなどからも外相クラスが出席する予定だ。これらの国々は会談で北朝鮮とさまざまな形で接触を試みるとの見方もすでに伝えられている。
韓国政府関係者は22日「北朝鮮と2国間で何らかの接触を行う計画は今のところないが、あらゆる可能性は開かれている」とコメントした。南北の外相による接触が実現すれば、最近行き詰まりを見せている北朝鮮の核開発問題をめぐる交渉など、重要なテーマに対する北朝鮮の考えを探ることができそうだ。李外相は昨年8月にミャンマーで開催されたARF外相会議にも出席したが、当時は尹長官と顔を合わせただけで、特別な話し合いのようなものは行われなかった。
ちなみに今回のARFは南北間だけでなく、ここ最近高官同士の交流が途絶えている北朝鮮と中国の外相による接触が実現するかどうかにも注目が集まっている。ある外交筋は「中国は9月に抗日70周年記念式典を予定しているが、これに北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の出席を望んでいるため、中国の方から積極的に話し合いを求める可能性もある」との見方を示した。
また日本の岸田文雄外相は会議の際に韓国と中国の外相に会い、日本政府が予定している安倍首相の終戦70年談話の内容について直接説明し、理解を求める予定であることも伝えられている。