最近LGBT(レズ、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー:つまり性的マイノリティ)に関する報道が増えていますね。
「LGBTQ」「LGBTs」って何?
特に海外のニュースを見ていると、「LGBT」ではなく「LGBTQ」という表記を見かけることがあります。
こちらの記事もLGBTQですね。
さて、その「Q」とは一体なんなのでしょうか?先日まさにこのテーマについて「Queer & Ally」のはるさんにインタビューしたので、引用してご紹介します。
はる:「Q」とつくのは「Questioning」または「Queer」を意味しています。「Questioning」は自分の性別がはてなマークの状態、「Queer」というのはもともとは「変わり者」という意味ですが、個性的なという良い意味で使えている面もあります。
まとめると、こぼれ落ちる人たちをも含む、区切れないマイノリティとしての「Q」という意味ですね。
海外の人の話を聞くと、「私は『LGBT』じゃないけど『Queer』だよ」という人もいます。これだと言えない、はっきりしたものはないけど、多数派とは違うQueerな側だな、みたいな言い方です。
ちょっとわかりにくいですが、実はLGBTというのは、セクシャルマイノリティの一部でしかありません。セクシャルマイノリティの実相は実に多様で、たとえば「同性愛だけどセックスはしたくない」「そもそも性的な欲求がない(Asexual:無性愛者)」なんてパターンもあるわけです。それらはLGBTという括りには当てはまらないので、居場所の不在に悩む当事者も多いそうです。
はる:マイノリティの方々はその人たちなりの考え方があるので、純粋に「LGBT」だけだと、LGBT以外の人たちは含まないんですか?という疑問が出てきてしまいます。
はるさんが語るように、「LGBTQ」という表記にすることで、そうしたこぼれ落ちるセクシュアリティの方も包含することができます。同じような考え方で「LBGTs」と表記する方法もあり、はるさんたちはこの言葉をつかっているそうな。
フェイスブックでは50近い性別が設定できる
ちなみにフェイスブックでは、なんと50近い性別を選択することができます(参考:Facebookでは50種類の性別を設定できる:「男」「女」以外の性別は山ほどあるのです)。日本語設定だと表示されませんが、英語(US)に変更すると選択項目が増えます。
男・女だけでは分類できない性別が存在することは、21世紀の常識になっていくのでしょうね。性の多様さというのは、知れば知るほど驚きと発見があって興味深いです。
LGBTsの人たちが「当たり前」に話せる空間をつくる:「Queer & Ally」代表・はるさんインタビュー : イケハヤ書店 by @IHayato
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