三菱マテリアルが第2次大戦中に強制連行した中国人被害者に謝罪を表明し和解する方針を固めたことについて、韓国で24日、戦後補償を求める市民団体やメディアが三菱側は韓国人には対応しない差別的な姿勢を取っているとして批判の声を上げた。
三菱重工業の名古屋の工場などで働かされた元朝鮮女子勤労挺身隊員の韓国女性を支援する団体は同日、同社が韓国人に謝罪や補償をしないことを批判し「同じように重労働を強要されたのに国籍によって命の値段が違うのか」と主張した。
韓国メディアは、三菱マテリアルの決断は、日中首脳会談開催を模索する日本政府と歩調をそろえたものだと分析した。
韓国政府は「全ての犠牲者の心の傷を癒やす措置が当然行われるべきだ」としながら、韓国人元徴用工らが日本企業に損害賠償を求める訴訟が続いていることを理由に「政府としての立場表明は避ける」(外務省当局者)としている。(共同)