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【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 日本生まれで韓国で発達した食べ物、「パッピンス」の季節

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【外信コラム】
ソウルからヨボセヨ 日本生まれで韓国で発達した食べ物、「パッピンス」の季節

 元は日本で生まれ、その後、韓国に伝わり逆に韓国で発達した食べ物がいくつかある。筆者選定のベスト3を紹介すれば、まずのり巻き。韓国では「キムパプ(のり飯)」といわれ、全国いたるところに専門店がある。代表的チェーン店の屋号は「キムパプ天国」だが、韓国は文字通り“のり巻き天国”で、あらゆる種類の具を巻いている。

 次はオムライス。オムレツにご飯を組み合わせた和製洋食で、韓国では昔から代表的な“洋食”として好まれてきた。その発達ぶりを象徴するのがご飯を包む卵焼きの皮の薄さ。あんなに薄くしているのに決して破れない。しかもケチャップ仕立てのライスのボリュームが大きいから、姿は芸術的(?)である。

 3番目が季節モノでかき氷。韓国では「パッピンス(あずき氷水)」といって、必ずあずき(パッ)のあんを使うあたり日本ルーツがうかがわれる。語感がエキゾチックで近年、夏の日本人観光客にも人気だ。

 これまではあずきあんのほか各種の果物やゼリー、モチ、きなこ、ミルクなど山盛りの具がのっていて、これをビビンバ風に一気にかき混ぜて食べるのが韓国風だったが、最近は雪のようなソフトな氷にミルクとあずきだけというシンプル風がはやっている。猛暑で食後はコーヒーよりパッピンスがいい。(黒田勝弘)

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