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【千葉】

安保関連法案 緊急シンポに250人 千葉大研究者が語る問題点

参院に審議の場が移った安保法案について、研究者らが「まだ考え、行動に移すチャンスがある」と訴えた緊急シンポジウム=千葉市で

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 集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案の問題点や大学の果たす役割について議論する動きが県内でも活発化してきた。千葉大の研究者有志は23日、学生や市民らと意見を交わす緊急シンポジウムを千葉市稲毛区の同大キャンパスで開催。講義室には約250人(主催者発表)が集まった。 (柚木まり)

 シンポジウムでは、同大の三宅晶子教授(ドイツ文化論)ら六人の研究者が登壇。「安保法案に反対する学者の会」の呼び掛け人でもある酒井啓子教授(中東政治)は「国際的に武力が必要な危機的状況はあるが、まだ外交が十分に尽くされていない」と指摘した。

 石田憲教授(政治学)は、「大学の中でこういう議論をすると政治の色が付くとか、中立的でありたいと思う人もいる。しかし、自分の価値判断を相対化し、他者を認め伝えていくことが大学で議論する上で重要な点だ」と主張した。

 研究者らの講演後、大学院生の佐藤峻さん(26)は「多様な意見を持つ人たちと気楽に対話できる場が大学。それぞれに自分の意見を持って、つながりを持っていけたらいい」と発言。

 法政経学部四年の女子学生(21)は、「私自身も法案の理解が進んでいないが、家族は話題にしても『別に』と返ってくる。いろんな人が興味を持つにはどうしたら良いのか、注目して見ていきたい」と話した。

 

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