「Rainbow Drops 〜虹の雫〜」鑑賞記
2000年8月27日(日)

昼の部夜の部告知

夜の部

須崎有希さんに注目

夜の部に入場した私は、今回も同じ上手階段真ん前の席を陣取りました。今回は 2列目に座る人はおらず、上手階段に程近い右端のブロックまでをも占拠した形で、 後援会、がんば会による<関係者席>が形成されました。  開場前、ロビーで皆一様に「マミー」を飲む怪しい一団。ZAPPAさんが知ら ず知らずのうちに他のジュースを飲んでいて、廻りを見渡し、その意味に気づきま す。 「しまったあ」  慌てて2杯目のジュースとして、「マミー」を買うZAPPAさん・・・。  夜の部の話は、その他のプログラムも織り交ぜてお話していきたいと思います。 都合上、昼の部の内容も混在しての構成となりますが、ご了承ください。  さて、この公演のオープンニングは、スクールの人たちによるダンスで始まりま す。  ダンスを間近で観ることって、今までなかったように思います。お芝居が主体の 公演ではありましたが、若くて元気の良い出演者の方が多かったですし、ダンスは 魅力的でした。  今回はオープニングとエンディングだけでしたが、次回以降もっとプログラムに 取り込んでもいいように思いました。  出演者の最年少は、5歳くらいの男の子ふたりだったと思いましたが、その子た ちも踊ります。そのうちのひとりが、じーっと私の方を見つめながら踊るのが、何 とも恥ずかしくなってまいりまして・・・見つめないでェというところでしょうか。  このダンスでもなかなかに魅力的であった、須崎有希さんという女の子が、とっ ても表情がいいんですね。  「虹の雫」を挟んで、この有希さんたちが出演した「高校生日記」というお芝居 がありました。  パンフレットに載っている有希さんとは、茶髪にしてあることも手伝ってずいぶ んと大人っぽく(と言ってもまだまだあどけないんですが)見えました。  演技は、まだまだこれから発展途上というところですが、表情に無限の可能性を 感じましたね。

司会の吉岡さん

 続いて「未亡人の陰謀」というお芝居。  いやーこれがもうブラックなやつで・・・。  いいのかなーと思いつつ観ておりました。  芝居中の、松葉杖をついていない方の受付お手伝いの方(永井さゆり)が、なん となくどこかでお見かけしたようなルックスでよかったです。  お芝居の最後は「メロディ」という、姉妹のお話。  妹役の豊住乃里子さんが、往年の柿崎澄子さん(「透明ドリちゃん」・・・と言 って誰がわかるのだろう)みたいですがすがしく、また悪役を演じてみせた久保田 恵永さんがうまかったですね。  そしてエンディングでまたダンスがありますが、ここで今までのお芝居に出てき た方々が皆踊るわけです(藤村ちかさん、清水真実さんは登場しません)。  ダンスの衣装が大人っぽいこと、あるいはお芝居の中で高校生役に扮していたこ ともあってか、ダンスになると印象の変わる方が多かったですね。  例えば「メロディ」では高校3年生の姉役だった下出久美子さんは、ダンスでは ぐっと大人っぽくて見違えるほどでしたし、同じく姉の同級生役の榊原和代さんも、 とてもセクシーなくらいでした。  おっと、ここで司会の吉岡さんのことに触れなければなりません。  お芝居とお芝居の間を、小噺でつないでいくて吉岡さんでしたが、これがもう底 辺の小噺で・・・。  「もんじゃ焼とお好み焼の会話」とか・・・。身振り手振りでこの2つのキャラ クター(人格があるんですな)を演じた後、「どんなもんじゃ」「あなたをお好み 〜」というのがオチです。・・・失笑以外の何物でもない。  しかしまあ、苔の一念岩をも通す、という言葉がありまして、こればーっかりや っていると、しまいには観客もおかしくなってくるものなんですね。  幕間には後ろの出演者も待機しながら笑ってました。  夜の部ともなりますと、我々もネタを知っているものですから、題名を聞いただ けで笑いや歓声が起こる。  吉岡さんもこれに気づいて、「前列だけでウケてる・・・」なんて言ってました ね。  夜の部終了後、出口付近にいた吉岡さんを見つけた我々。吉岡さん談「あれがい っぱいいっぱいです・・・」。  そういやTomoさんはアンケートに「吉岡さん最高!」と書いてありましたっけ。

涙、ふたたび

 さて、真実ちゃんのお芝居「虹の雫」の夜の部について、お話を進めていきまし ょう。  夜の部では、衣装のTシャツが変わっていました。黄色地のTシャツで、文字は 「TEAMSTERS GATORS」というもの。  また変わったと言えば、昼の部で言及したオヤジギャグの部分と、以前に言われ た口説き文句の部分が変わっていたんですねー。  今回のオヤジギャグですが、 「アルミ缶の上にある蜜柑」 「画家が風邪を引いた・・・ゴッホ」  というものでした。  これって、真実ちゃんのオリジナルなのでしょうかねえ・・・。  口説き文句は、 「こけしみたいに可愛いね」  と変わっていました。<雪見大福>よりはインパクトが低いものでしたが、これ を受けたちかさんの応酬で笑いが増幅してましたね。 「こけしはダメダメ!木だもんねー」  などとサラリと言ってのけてました。  再びクライマックスでは、真実ちゃんの目から涙がこぼれ、私たちはプロの女優 とはいかなるものかを痛感していました。  かねがね思っていましたが、やはりここには本物の女優がいる、と私は改めて認 識いたしました。  ああ、もっともっと、映画でこの素晴らしい女優の活躍を観てみたい。願わくば 私もまた、彼女で映画を撮ってみたい・・・と。  すべてのプログラムが終了したカーテンコールで、再び真実ちゃんがあいさつし ます。 「・・・昼も夜も観てくださった方がいらっしゃるようで・・・」  と前列をチラリ。どっとウケる私たち。またも気を遣っていただいたようです。  私は見ていないのですが、この時、藤村ちかさんをはじめ他の出演者の方からも 笑いがこぼれたようで、あるいは楽屋あたりの話題に、後援会、がんば会はなって いたのかも知れませんね。

エピローグ

   劇場から階下へ降りる階段には、スクールの出演者の方が列を成して、観客にお 礼を述べて見送ってくれていました。  私が今回着目した須崎有希さんもその中におられましたが、うまくタイミングが 合わず握手できなくて残念・・・。  真実ちゃんのお芝居も素敵でしたが、それ以外のプログラムもとっても素晴らし い公演でした。  その後名古屋駅で別れることに至った我々ですが、お芝居に心打たれたfonixさん などはその場で後援会入会を決めるなど、おおいにインパクトを与えられたようで した。  帰りの新幹線に飛び乗った私は、席もなくデッキの片隅に身を沈めながら、今日 観たお芝居を、頭の中で反復していました。  生き生きと躍動し、叫び、甘え、笑わせ、トボケ、歌い、踊り、泣く真実ちゃん。  映画やテレビなどとはまったく異なった、新しい一面を目の当たりにすることが できたのは、大きな大きな収穫だったように思います。  いろいろ綴ってきたこの鑑賞記では、おそらくその魅力の何十分の一も伝えられ てはいないでしょう。  まさに百聞は一見に如かず、次なる機会があれば未見の方はぜひご覧いただきた いと思います。  あなたの中の真実ちゃんは、まだほんの一部分の魅力しか見せていませんから。

(おわり)

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