ライター事故で22人やけど 「残り火」が原因の可能性
2015年7月24日19時26分 スポーツ報知
消費者庁は24日、ライターをポケットに入れた際に服が焼ける事故が過去に44件あり、やけどを負った計22人のうち1人が死亡したと発表した。大半は使い捨てタイプのライターだった。内部にごみがたまるなどし、着火レバーから指を離した後も火が完全に消えない「残り火」の状態で衣服に入れたことが原因の可能性があるとみられる。
「残り火は通常使用時の火より小さくて気付きにくい」と消費者庁は指摘。たまったごみは取り除いてから点火し、使用後は完全に消えたのを確かめるなど、使用方法への注意を呼び掛けた。
消費者庁によると、やけどをした22人のうち、4人が1か月以上の重傷だった。死亡事故は今年6月に兵庫県で起きており、同庁などが原因を詳しく調査している。44件は2010年以降にデータベースに登録され、発生日時が不明のものも含まれる。
9件については既に調査を終え、7件は「着火レバーから指を離した後の残り火が原因と考えられる」と結論付けた。
使い捨てライターをシャツの胸ポケットに入れて燃えた08年9月の事故では、内部に入り込んだ砂状の異物のため着火レバーが押されたままの状態となり、微量のガスが漏れて残り火から引火したと推定した。
同様にシャツのポケットに入れて数秒後に発火した08年6月の事故では、着火レバーの組み立てに問題があったとみられ、ガス弁が完全に閉じずに残り火の状態になったという。