森会長言いたい放題「私には関係ない!大変迷惑」

2015年7月23日6時0分  スポーツ報知
  • 記者会見で質問に答える森会長

 2020年東京五輪・パラリンピックの組織委員会会長を務める森喜朗元首相(78)が22日、日本記者クラブで会見し、総工費が2520億円と膨張し、建設計画が白紙撤回となった新国立競技場の問題について「こんな騒ぎになると考えていなかった」と述べた。森氏は「組織委は競技場に関して、口を出せる立場ではない」と主張。世論で責任の一端を担っているとされていることに「大変迷惑しているんです」と語気を強めた。

 森氏は会見冒頭、「まず、最初に言っておきたい」と自ら口火を切り「今回のこと(新国立問題)は、こんな騒ぎになるとは考えていませんでした。私は大変迷惑なんです」と述べた。続けて「競技場は組織委が造るわけではなく、国が造り、都が協力するもの。私には関係ない」と話し、組織委は建設計画には関与していないと言い切った。

 当初の計画では、五輪に先駆けて19年に日本で開催されるラグビーW杯の開幕戦、決勝を新国立で実施予定だった。森氏は、日本ラグビーフットボール協会の前会長だったことから「森元首相の影響力が強かったのでは」とも言われているが、その点についても強く否定した。

 「後から五輪が決まって、新国立での開催を誘われた。クラウンくらいの車に乗ってたら、『センチュリーに乗りなさい』と誘われ、乗り換えたら車がパンクした感じ」。ラグビーW杯は五輪招致よりも先に開催が決定し、当時は日産スタジアム(横浜市)をメイン会場に考えていたという。「そもそも、19年にはプレ五輪をやらないといけないのに、それは報じられない。私の体がデカいんでラグビーが注目されるんです」。独特の例え話に、会場からは苦笑が漏れた。

 約1時間半にわたった会見。新国立への要望があるかを問われると、「組織委は発言権がない。聞きに来れば、言うことがあるかもしれないですけどね。女性のトイレの数を増やしてほしいとか」などと冗舌だったが、新国立問題の責任の所在についてはあいまいな答えに終始。「今は、新たに不退転の気持ちでやろうとなっているんだから、犯人捜しはプラスでないと思いますけどね」と最後まで濁していた。

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