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地元市議、酒気帯び運転か 電柱に衝突、車を放置 一家5人死傷の北海道砂川市

北海道新聞 7月23日(木)7時44分配信

 【砂川】22日午前3時40分ごろ、砂川市西1南12の国道12号で、歩道の電柱に衝突した状態で無人のワゴン車が放置されているのを通行人が見つけ、砂川署に通報した。所有者は星洋一砂川市議(64)と判明。自宅にいた星市議の呼気からは、酒気帯び運転の基準値を超えるアルコールが検出された。同署は星市議が飲酒運転で事故を起こした後、現場から立ち去ったとみて、道交法違反(酒気帯び運転、事故不申告)の疑いで調べている。

 同署によると、星市議の自宅に電話しても応答がなかったことから、市内の星市議の知人に連絡。午前7時すぎ、署員がこの知人と一緒に自宅を訪れ、室内に入ったところ、星市議が寝ていたという。自宅は事故現場から約200メートル。

 捜査関係者によると、星市議は飲酒と事故を起こしたことは認めている。同署は自宅を捜索するなどして、事故前に飲酒したことの裏付けを慎重に進めている。同日夜、家宅捜索に立ち会った星市議は、報道陣の問いかけに無言だった。

 事故直後、現場を通りかかった自営業者によると、ワゴン車の左前部は電柱にめり込み、エアバッグが作動した状態だった。運転席では、男性が何度もエンジンをかけようとしていたという。その後、始動を諦め、車を放置したとみられる。

 星市議は共産党所属で1期目。今年4月に2回目の市議選出馬で初当選した。無投票だった。2008年までは市内でタクシー運転手をしていた。

 砂川市内の国道12号では6月6日、飲酒運転の乗用車など2台が猛スピードで信号を無視して交差点に進入し、軽ワゴン車の一家5人を死傷させる事故が発生。これを受け同市議会は6月29日、「飲酒運転等の交通死亡事故を撲滅する決議」を全会一致で可決していた。

最終更新:7月23日(木)7時44分

北海道新聞