現在、国会で審議されている「安全保障関連法案」について、私たちは、次の理由から強く反対し、廃案
にすることを求めます。
第一に、この法案によれば、日本国憲法上認められているのは個別的自衛権のみであるという、これまで
の政府見解の歯止めをもなくし、日本が攻撃を受けていなくても他国が攻撃を受けて、政府が「存立危機事
態」と判断すれば、いつでも、どこにでも自衛隊を派遣することができるようになるおそれがあります。
第二に、この法案は、これまでは紛争地帯の非戦闘地域に限られていた支援を、これからは軍隊に物資を
補給して戦争の継続を支える“兵たん”活動も担いうるとして、戦闘地域と非戦闘地域を問わず自衛隊を派
遣することができるようにしています。
これら2点は、日本国憲法9条に違反し、二度と戦争をしないと誓った憲法の精神を根本から破壊するも
ので、容認することはできません。
さらに第三に、この法案が成立すれば、現在私たちとともに学び合っているキャンパスの若者たちのみな
らず、多くの若者たち、未来の若者たちが戦場に派遣され、戦争に巻き込まれるおそれがあります。
私たちは、大学を構成する人々とともに、この法案の危険を広く大学内外に訴え、廃案を求めます。