ちなみに、法律的に親族と縁を切ることはできるのか? 東京永田町法律事務所・代表の服部梢弁護士が言う。
「法律的に“勘当”はありませんから、『戸籍から存在を抜く』ことはできません。例えば、定職に就かない中年の兄弟がいた場合、扶養義務者であるあなたが真っ先に援助しなければなりません。一般的に引き受けざるを得ないケースは少なくないのです。ただし、『推定相続人の廃除』が認められれば、相続関係を切れます。廃除が認められるためには家庭裁判所の調停・審判手続きを経る必要があるものの、被相続人に対し虐待をした場合や、被相続人に対し重大な侮辱を加えた場合、著しい非行があった場合なら認められる可能性があります」
これが最後の手段だ。