犯行に使ったのもサバイバルナイフだった。犯罪心理に詳しい臨床心理士の矢幡洋氏は、先月手記を出版した“酒鬼薔薇事件”の少年Aと「一致点が多い。サイコパス(反社会性人格障害)ではないか」とこう話す。
「まず似ているのが母親からの愛情が薄い点。少年Aも母親とうまくいかず、おばあちゃんっ子でした。母親から愛情をもらえない子は疎外感が強くなるケースがある。勉強がうまくいっていなかったなど自己評価が低くなっていた点も似ている。銃撃ゲームやさまざまな種類のナイフを集めるなど、殺人に関心が強かった点、殺しやすそうな相手を衝動的に狙った点も同じです。報道を見る限り、少年はただ殺すのが目的だったようにみえます」
現場近くの公園で見つかった少年が盗んだバッグには、現金6000円が残されていたという。ただの強盗殺人事件じゃなさそうだ。