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 長崎で被爆した女性書家が平和の願いを込めた書道展を24日から、福岡県宗像市で開く。安全保障関連法案が衆院を通過するなか、「戦争は決して許さない」との思いを書に託し、初めて訴える。

 宗像市で書道を教える蓮本香扇(はすもとこうせん、本名・美代子)さん(77)。7歳の時に長崎市内の爆心地から4キロのところにあったお宮で勉強中、被爆した。がれきの中から必死ではい上がったが、友だちの姿は見えなかった。右腕や脇腹、足に無数のガラスの破片が刺さっていた。

 その年3月まで住んでいた東京で大空襲にあい、父の実家の長崎に移ったばかりだった。妹も弟も原爆で亡くなり、古材の上に乗せて焼いた光景が忘れられない。「戦争は本当に地獄なんです」と蓮本さん。