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 今月末の大筋合意を目指している環太平洋経済連携協定(TPP)交渉について、甘利明TPP相は14日の記者会見で、「どうしても(交渉が)間に合わない国が仮にあるとするなら、後から参加をしてもらう選択肢もある」と述べた。参加12カ国すべての足並みがそろわなくても、合意に達する可能性を示唆した。

 政府内からは、カナダやニュージーランドの交渉の遅れを懸念する声が出ている。甘利氏は「具体的な国を挙げるのは適切ではない」としたが、両国を念頭に置いた発言とみられる。 12カ国は米ハワイ州のマウイ島で24日から首席交渉官会合を、28~31日に閣僚会合を開き、大筋合意を目指している。甘利氏は「(閣僚会合に)準備が間に合わない、あるいは合意する意思がない国があるとしたら、そのためにTPPを漂流させるわけにはいかない」とも述べた。