国際サッカー連盟(FIFA)のゼップ・ブラッター会長(79)=スイス=が先月3日に辞任の意向を明らかにした直後、複数の人物が「ポスト・ブラッター時代」を提唱し出馬を表明した。ビリティ・リベリアサッカー協会会長(48)、「白いペレ」と呼ばれたブラジル・サッカー界の往年のスター、ジーコ氏(62)、アルゼンチン・サッカー界の英雄ディエゴ・マラドーナ氏(54)の名前が直接あるいは間接的に取りざたされている。ビリティ氏は先月19日、「アフリカには大陸別連盟の中で最も多くの54加盟国がある。アフリカは世界のサッカー界で先頭に立たなければならない」と出馬を宣言した。選手引退後、日本・トルコ・ロシア・ギリシャ・イラクなどで代表チームやクラブチームを指導したジーコ氏は「私の名は世界中で知られており、経験も豊富なので(FIFA会長になる)可能性が十分にある」と語った。ブラッター会長が5回目の会長選に挑む前に「独裁者」と攻撃したマラドーナ氏も「FIFA会長になって改革をしたい」との意向を表明したとウルグアイのジャーナリストが伝えている。
しかし、鄭夢準(チョン・モンジュン)大韓サッカー協会名誉会長(63)の実質的なライバルと見られているのは、ミシェル・プラティニ欧州サッカー連盟(UEFA)会長(60)と、ヨルダンのアリ王子(39)だ。プラティニ氏はまだFIFA会長選出馬を正式に表明していないが、ヨーロッパ・アジア・南米・北中米カリブ海のサッカー連盟などがプラティニ氏に立候補を勧めていると言われている。今年5月のFIFA会長選でブラッター会長に敗れたアリ王子は20日のFIFA執行委員会前に「ブラッター会長が選挙を管理できるようにしてはならない。ブラッター会長はすぐに辞任すべきだ」と強く訴えた。
次期会長選で最も大きな変数となるのは、今も絶大な影響力を持つブラッター会長の去就と選択だ。FIFAのさまざまな不正にかかわったとされるブラッター氏が会長として選挙を管理すれば、側近を候補として立てたり、有力候補と手を結んだりする可能性が高いためだ。