鄭夢準氏は「ブラッター氏は事務総長時代まで含めると約40年間にわたりFIFAを思いのままにしてきた。今こそ新たな時代を切り開かねばならない時だ」と語った。前日にFIFAが発表した改革案については「改革対象のブラッター氏が来年2月まで選挙を管理し、改革を推進するという案は、今もFIFAが懲りていないという証拠だ。ブラッター氏に近い人々が集まって改革案を発表するのを見て、新たな時代を切り開くのは容易でないと感じた」と述べた。
さらに、鄭夢準氏は「ヨーロッパ責任論」にも言及した。同氏は「FIFAがこれほどまでに失墜してしまったのは、世界のサッカーの中心を自負するヨーロッパの責任もないわけではない。欧州サッカー連盟(UEFA)が最小限のリーダーシップさえ発揮していてくれれば、ブラッター氏はこれほどまでにFIFAを牛耳ることができなかっただろう。このような状況で欧州出身者だけがFIFAの会長を務めるべきだと主張するのはもどかしい。もう少し開放的なリーダーシップが必要だ」と主張した。
その上で、鄭夢準氏は「アジア・サッカー連盟(AFC)のサルマン・アル・ハリファ会長が次期会長選挙でミシェル・プラティニUEFA会長を支持するだろうという外信報道を見た。AFC会長はアジアのサッカーの利益のため働くべきで、ヨーロッパを支持するために選ばれたわけではない。すぐにAFC会長に会って直接、考えを聞いてみようと思う」とアジアの役割の重要性を語った。
鄭夢準氏が次期FIFA会長選挙に出馬するには、10月26日までに出馬申請書を提出しなければならない。勝算があるかと問われると、同氏は「もちろん簡単ではないが、やってみるだけのことはあると考えている。一生懸命やる価値は十分ある」と答えた。