「出馬宣言をする前に会わなければならない人が大勢いる。しかし、あまり長い時間はかけられない。1カ月以内に出馬するかどうか決めようと思う。国際サッカー連盟(FIFA)会長選挙に出馬することになれば、韓国でなく外国の象徴的な場所で出馬宣言をするつもりだ」
21日、本紙の電話取材に応じた鄭夢準(チョン・モンジュン)大韓サッカー協会名誉会長(63)は、FIFA会長選挙準備で多忙だと答えた。23日に渡米してサッカー関係者に会うほか、メディアのインタビューなどを受ける予定だ。鄭夢準氏は「できればスイス・チューリッヒのFIFA本部で出馬の弁を明らかにしたいが、ブラッター現FIFA会長(79)=スイス=が使用を許可しないようだ」と笑った。
1994年にFIFA副会長に当選した鄭夢準氏はその後4選され、世界のサッカー界に大きな影響力を及ぼした。任期中は2002年の韓日共催ワールドカップ(W杯)誘致など、大きな成果を挙げた。ところが、11年の副会長選挙でヨルダンのアリ王子に敗れFIFAの中枢から締め出された。ブラッター会長が反対勢力である鄭夢準氏を落選させるため動いたといううわさが広まった。
ブラッター会長は来年2月26日に次期会長が選出されるまでの間だけ会長職にとどまる。1998年にFIFA加盟国がすべて参加した初の直接選挙制選挙で会長に選ばれ、17年間にわたり「FIFA帝国」を率いてきたブラッター会長は、5回目の選出を果たした五日後の先月3日、辞任の意向を明らかにした。米国の捜査当局がFIFAに対して行った厳しい不正捜査に降伏したためだった。「腐敗の元凶」として世論の批判を浴びているブラッター会長は、20日の記者会見で英国のコメディアンに偽札の束を投げつけられるという屈辱も味わった。