【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が北西部・平安北道鉄山郡の東倉里にある「西海衛星発射場」に大型長距離ミサイル用の発射台を設置したもようだ。この発射場には高さ50メートルの発射台があったが、このほど北朝鮮はそれより17メートル高い67メートル規模の発射台の改修工事をほぼ終えたと、韓国政府筋が22日明らかにした。
この政府筋は、「北は増築した東倉里の発射台を利用し、『銀河3号(30メートル)』より全長が長い長距離ロケットを発射するとみられる」と話した。北朝鮮が10月10日の朝鮮労働党創建70周年を前後して挑発行為に出るとみている。
軍と情報当局は、この発射台から、北朝鮮が2012年に打ち上げた衛星運搬ロケット「銀河3号」(事実上の長距離弾道ミサイル)の2倍の大きさの長距離ロケットを発射できると分析している。
北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の治績を誇示するため、平壌の美林飛行場で大規模な閲兵式の準備を進めている。スカッドやノドンなど各種ミサイル、240ミリロケット弾などの砲兵装備、装甲車をはじめとする輸送装備を集めている。
別の韓国政府筋は「金第1書記が労働党創建日を記念し『人工衛星』打ち上げを指示したとの情報を、信頼性をもって判断している」と話した。また、平壌近くの兵器工場では長距離ロケットを製造するような兆候が捉えられているという。
北朝鮮の国家宇宙開発局は5月に、「主体朝鮮の平和的衛星を必要な時期に定められた場所で打ち上げ続けることは、われわれの不変の立場だ」とする報道官談話を発表している。韓国の情報当局は、東倉里の発射場と平壌の国家宇宙開発局衛星管制総合指揮所の間では音声や映像、データの送受信体系ができていると推定している。