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「詳しい知識がなくてもDockerの恩恵を受けられる」、レッドハットのPaaS基盤ソフト「OpenShift Enterprise 3」
(2015/7/23 06:00)
レッドハット株式会社は22日、PaaS基盤ソフトウェアの最新版「OpenShift Enterprise 3」を日本で正式に販売を開始した。6月に米Red Hatが発表した製品の、日本での発売となる。価格は最小構成(2コア)63万9600円から(1年間のサブスクリプション、税別)。
OpenShift Enterprise 3の最大の特徴は、Linuxコンテナでアプリケーションを動かす仕組みの「Docker」をベースとして作りかえたことだ。OpenShift Enterprise 3には、OSのRed Hat Enterprise Linux(RHEL) 7.1から、Docker、Dockerのオーケストレーションツール「Kubernetes」、57種類のプロジェクトテンプレート、Web・コマンドライン・IDEからのユーザーインターフェイスまでが含まれる。
ユーザーはDockerを直接操作する必要はなく、Source-to-Image(STI)機能により、アプリケーションをgitでプッシュしたときなどに、自動でDockerイメージをビルドできる。一方、外部からDockerイメージをそのまま取り込んで実行することも可能だ。
サーバーノードへの割り当てやスケジューラーによる起動・停止など、コンテナはKubernetesで管理される。異なるデータセンター間のレプリケーションにも対応。障害時の自動復旧や、スケールアウトの機能も持ち、マイナーアップデートのバージョン3.1(年内予定)からオートスケールにも対応予定。
アプリケーションを無停止でアップデートするBlue Green Deployment(稼働中のアプリケーションをアップデートするのではなく、旧システムと並行して新システムを動かす手法)によるローリングアップデートをサポートし、問題があったときのロールバックもコマンド1つでできる。コンテナネットワークの自動設定も行われるという。
記者説明会でレッドハット ミドルウェア事業部 事業部長の岡下浩明氏は、「企業がDockerを実際に使おうと思ったときに、運用の方法をどうするかで必ず詰まる。OpenShift Enterprise 3では、DockerやKubernetesを詳しく知る必要なく、その恩恵を受けられる」と語った。
日本でのビジネス戦略としては、まず無償ハンズオンマテリアルや有償トレーニング、コンサルティングサービスによってDocker採用を促進。また、パッケージソフトウェアのクラウド(SaaS)化の手段としてなど、ソフトウェア事業者やデータセンター事業者にOpenShift Enterpriseを提案する。
競合(PaaS基盤やパブリッククラウド)との差別化について岡下氏は、Dockerを運用するための基盤整備や、OSを持つ企業としての基盤からのワンストッププラットフォーム、JBoss製品との統合を挙げた。特にJBoss製品については、OpenShift Enterprise 3の上に順次載せていくと説明した。
岡下氏はまた、OpenShiftのパートナーやユーザーによるコミュニティ「OpenShift Commons」を紹介した。グローバルで100社以上が参加、日本からは富士通やオージス総研など7社が参加し、情報交換などを行っているという。
なお、OpenShift Enterprise 3の国内発売と同時に、国内での採用事例として、クオリカ株式会社の事例も発表された。同社の加工組立型製造業向けの生産管理システム「AToMsQube(アトムズキューブ)」は、以前からオンプレミス型とクラウド(SaaS)型で提供されてきた。このクラウド型サービスを、Cisco UCSサーバー上のOpenShift Enterprise 3に移して、サービスを提供開始したという。
URL
- レッドハット株式会社
- http://www.redhat.com/ja/global/japan
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