将棋の羽生善治王位(44)=名人、王座、棋聖=に広瀬章人八段(28)が挑戦している第56期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)の第2局は22日、神戸・有馬温泉の旅館「中の坊瑞苑」で指し継がれ、午後6時55分、117手までで先手番の羽生王位が勝ち、対戦成績を2勝0敗とした。羽生王位はこの勝利で公式戦の通算勝利数を1320勝(508敗2持将棋)とし、歴代2位で現役棋士最多の加藤一二三・九段に並んだ。
歴代1位は故大山康晴15世名人の1433勝。4位以下は中原誠16世名人(1308勝)▽谷川浩司九段(1249勝)▽内藤國雄九段(1132勝)-と続く。
羽生王位は今年2月、中原16世名人を抜いて単独3位となっていた。「これを励みに、次の目標に向けて頑張りたい」と話した。(溝田幸弘)
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羽生善治王位の話 こちらから攻めていったが、9五歩(76手目)が厳しい反撃で、はっきりしなかった。終盤の4四歩(103手目)では成算が持てなかったが、7七金(113手目)で残せていると思った。
広瀬章人八段の話 待機策は作戦でもあったが、展開上で仕方がない部分もあった。途中からは消去法で手を選ぶこともあり、終始自信がなかった。終盤に入ってからも、こちらが少し足りないかと思っていた
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