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歌麿 「花魁」描いた肉筆画見つかる
7月22日 19時56分

歌麿 「花魁」描いた肉筆画見つかる
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江戸時代の浮世絵師、喜多川歌麿が描いたとされる肉筆の美人画が新たに見つかり、歌麿の作風の変遷を知るうえで貴重な発見として注目されています。
見つかったのは「花魁と禿図(おいらんとかむろず)」という作品で、おいらんと幼い少女を描いています。来月から福岡市美術館で開かれる浮世絵の作品展の準備過程で東京の収集家が保管していることが分かり、専門家の鑑定で署名や印章などから歌麿の肉筆画と確認されたということです。
喜多川歌麿は江戸時代中期から後期にかけて活躍した浮世絵師で、吉原の遊女などを描いた美人画で知られています。版画は多く残されていますが、肉筆画は50点ほどしか確認されていないと言います。今回見つかった「花魁と禿図」は、よく知られた歌麿の美人画と違って、色がつけられておらず、墨の濃淡と線の強弱だけで描かれています。また、女性が斜めではなく真正面を向いて描かれている点も美人画としては珍しいということです。
描かれた時代は、筆の運びなどから歌麿の全盛期を迎える少し前、30代後半の作品とみられるということです。今回の作品の鑑定に当たった国際浮世絵学会の石田泰弘理事は、歌麿の作風の変遷を知るうえで貴重な作品だとしたうえで、「墨一色でこれだけの表現力があることに驚いた。なぜ墨一色で美人画を描いたのか、今後研究していきたい」と話しています。

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